〇学校の部室
　　──文芸部・部室──
るる「明日の避難訓練、参加したくない・・・」
ぶちょー「でも、訓練とはいえ、 本当に災害が起きたときの準備なんだから」
ぶちょー「避難経路とか、避難時の注意事項とか ちゃんと把握しておかないと！」
るる「えー、めんどくさい・・・」
ぶちょー「ダメだって！ 地震や火災が発生したとき、どーするの？」
ぶちょー「ちなみに、避難時にやってはいけない 「おはしも」って、ちゃんと覚えてる？」
るる「それは、バッチリですっ！」
ぶちょー「じゃあ確認ね・・・」
ぶちょー「「お」・・・」
るる「おさわり厳禁！」
ぶちょー「「は」・・・」
るる「ハミ乳厳禁！」
ぶちょー「「し」・・・」
るる「尻出し厳禁！」
ぶちょー「「も」・・・」
るる「モミモミ厳禁！」
ぶちょー「バカなこと言わない！」
ぶちょー「折角、日本の伝統文化の”お箸”に なぞらえた、いい標語なのに・・・！」
ぶちょー「文化を蔑ろにしたらダメだから！」
るる「じゃあ、ぶちょーに質問・・・」
るる「その伝統文化のお箸って、 いつから使われるようになったんですか？」
ぶちょー「えっ・・・」
ぶちょー「ええと・・・あの・・・」
？？？「一般的に、日本での箸食文化は、 遣隋使の小野妹子が 中国からもたらしたと言われているわ」
せんせー「それ以前の時代の遺跡から 箸らしきものも出土しているけど、」
せんせー「それは神様へ食事をお供えする目的で 使われていたと考えられているわね」
るる「あっ、せんせー！」
ぶちょー「ご回答ありがとうございます・・・」
せんせー「ま、そういうことで、 箸食文化は1400年もの歴史があるのよ」
せんせー「納得いったかしら？」
るる「はいっ♪」
ぶちょー「先生、遣隋使って仏教経典を 持ち帰ってきたイメージでしたが、」
ぶちょー「箸食文化なんかも持ち込んでいたのですね」
せんせー「ええ、日本の伝統文化の中には、」
せんせー「中国文化がルーツで、 この頃にもたらされたものも結構あるわよ」
せんせー「水引のルーツも、この頃に来たものだし」
ぶちょー「水引って、あの高級贈答品に巻かれている アレですよね!?」
るる「ご祝儀ぶくろー!!」
せんせー「そう、その水引のこと」
せんせー「隋から日本への贈答品に 紅白の紐が結ばれていたのがその起源ね」
せんせー「それから日本国内で魔改造され尽くして 現在の水引の形になるのよ」
ぶちょー「初耳です！ この頃の文化交流、興味出てきました！」
るる「せんせー、質問です！」
るる「ガンジーを日本に連れてきたのも 遣隋使ですよね？」
ぶちょー「ガンジーじゃなくて鑑真ね！ あと、鑑真を連れてきたのは遣唐使だから」
ぶちょー「この２人、名前が似ているうえ、 どっちもストイックな生き方だからって」
ぶちょー「混同したらダメだからねっ！」
せんせー「ガンジーがストイック・・・？」
ぶちょー「えっ、変なことを言いましたか？」
ぶちょー「だって、ガンジーって 「清貧」「禁欲」で有名じゃないですか」
せんせー「ま、確かにガンジーの後半生・・・ 36歳からの禁欲生活は有名だけど、」
せんせー「それまでの前半生がスゴくてね・・・」
ぶちょー「えっ!?」
せんせー「若かりし頃のガンジーの性欲は ハンパなかったようで、」
せんせー「13歳で結婚してからは、 妻の顔を見ただけで股間が起動してしまい ひたすらヤリまくる生活を送ったって」
「えーーっ!?」
せんせー「しかも、父親が危篤になったとき、 親族が交代で見守り続けたのだけど・・・」
せんせー「ガンジーの番になってしばらくすると 突如ムラムラし出して・・・」
せんせー「父親の傍から離れて 寝室で眠っている妻のところに行き」
せんせー「妻を無理やり叩き起こして ２時間ヤリ続けていたんだって」
せんせー「しかも、ヤってる間に父親が息を引き取り 彼の親族は死目に逢えなかったってさ」
ぶちょー「ガンジー、サイテー!!」
せんせー「ま、そんな欲まみれの前半生だったこそ 禁欲的な後半生を送れたのかもね」
せんせー「前半生だけで、一生分を出し切ったのかな」
ぶちょー「せんせーーー!!」
るる「後半生は、人生の賢者タイムですねー！」
ぶちょー「避難訓練の話から、 どうしてこんな話になるのよ!?」