制作秘話のフルコース

オカリ

お品書き〜コンテストの歴史を添えて〜(脚本)

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〇店の入口
  レストラン
  ──Tete-a-tete──

〇おしゃれな食堂
じいや「───いらっしゃいませ」
じいや「席までご案内いたします どうぞこちらに・・」

〇レストランの個室
じいや「本日はご予約頂き ありがとうございました」
じいや「この席の給仕を務めさせて頂く・・ “じいや”と申します」
じいや「まずはウェルカムドリンクを ご用意いたしました」
じいや「ブラック・アイボリーです 必ずお飲みください」
じいや「お飲みいただく間、本日の コース内容についてご説明します」
じいや「スチルで表示しますので自動タップの 一時停止をお勧めしております」
じいや「では、こちらです・・」
じいや「まずオードブルは 「卒論提出まで14時間」」
じいや「2021年11月に開催された 「第2回TapNovelゲーム小説大賞」」
じいや「こちらで読者賞を頂いた作品です」
じいや「・・そう、読者賞 当時は読者投票がありました」
じいや「「投票した作品が大賞に選ばれた方  10万円分のAmazonギフト券  投票者全員で山分け!」・・という」
じいや「公式が実施したバラマキ企画──・・」
じいや「失礼、言葉が不適切でした 大盤振る舞いな企画がございました」
じいや「このような当時の状況、また制作環境」
じいや「今のようにBGMや効果音はおろか・・ エフェクトのひとつもない時代です」
じいや「何をどう考え、投稿したのか またなぜ読者賞を受賞できたのか」
じいや「オカリ氏の自己分析を含め ご賞味頂ければと願います」
じいや「続いてスープは 「ホールセール・マーケット!」」
じいや「翌月2021年12月に開催された 「第3回TapNovelゲーム小説大賞」」
じいや「こちらで最終候補に挙がった 作品になります」
じいや「本作はシェフであるオカリ氏の 個人的な経験が反映されており」
じいや「その内容も「かなり頭を悩ませた」と 振り返っておりました」
じいや「まぁぶっちゃけると 記者やってたそうです、昔」
じいや「その辺りの取材経験をダシにした 煮汁ですね」
じいや「場合によってはお食事中でも 取り下げるかもしれません」
じいや「あらかじめご了承ください」
じいや「スープの後に続くのは肉料理・・」
じいや「2022年1〜2月に開催された 「第1回ひと駅Novelコンテスト」」
じいや「こちらで優秀賞を受賞した 「ハチ公の憂鬱」です」
じいや「オカリ氏の作品の中で 最も読まれた物語になります」
じいや「「本作からTapNovelを知った」 ・・という嬉しいお言葉も頂きました」
じいや「こちらでは主にデータ分析、 過去Twitterで公開した内容を中心に」
じいや「読者数の推移やTwitterでの広報など 振り返りたいと思います」
じいや「あと1万タップごとに表紙差し替えて いたので、全てスチルにぶち込みました」
じいや「コロナ禍の記憶を含めて 懐かしい味になるかと」
じいや「肉料理が終わりましたら 冷えっ冷えの魚料理です」
じいや「2022年3〜4月に開催された 第1回『キュンとする話』コンテスト」
じいや「「キュンって何だよ!?」と哲学的な 悩みも噴出したコンテストでもあります」
じいや「その苦悩の中で予選通過した作品 「雪道スタック」をご紹介します」
じいや「・・本作は最終候補だったか? それは分かりません」
じいや「選評で「惜しくも〜〜」の内容が なかったコンテストであったので」
じいや「ちなみに本コンテストから始めて 「複数投稿」が解禁されました」
じいや「また、BGMや効果音こそないものの エフェクト機能が実装され」
じいや「演出に凝った作品が芽吹き始めた 時期でもあります」
じいや「こちらもオカリ氏の体験が 色濃く出た作品ですので」
じいや「他のスタックエピソードを含めて 味わって頂ければと思います」
じいや「人の不幸は蜜の味、とも言いますしね」
じいや「メインに入る前に・・ サラダもご用意いたしました」
じいや「ひとつ飛ばして2022年7〜8月開催の 第1回『怪人IP開発コンテスト』」
じいや「こちらで佳作を頂いた「怪視病」です」
じいや「IPとはIntellectual Property・・ 「知的財産」の頭文字を取った略語です」
じいや「いわゆるアニメやゲーム、出版と幅広く 横展開できるアイデアやキャラクター」
じいや「利益を生み出す種のような作品を 求めたコンテストでした」
じいや「オカリ氏いわく、ソコを意識したのは 「極めし蠱道は人の毒」の方でして」
じいや「「怪視病」の方は完全に意識外 コンテスト度外視の内容だったとか」
じいや「なので語れることは少なめ 最も薄味の一品になっております」
じいや「そしてメインは2022年5〜6月開催 第1回『第1話でエントリーする 長編ゲーム小説大賞』」
じいや「こちらで最終候補に残り、 現在も連載中である・・」
じいや「「星売りのメテオシスター」です」
じいや「・・・・昨年のコンテストなのに まだ完結できていないのか」
じいや「本人は「頭の中に全部あるから!」と 言い張っておりますが」
じいや「頭の中、ねぇ・・・」
じいや「さておき、こちらでは初期の構想など 当時のメモを参考にご紹介します」
じいや「さらに完走賞の特典である 「フィードバックコメント」も公開」
じいや「ちなみに審査員による 個別フィードバックコメントですが」
じいや「『審査員は読まれることを前提とせず評価コメントをしているため、そのままお伝えすると辛辣なコメントになってしまいがちです』」
じいや「『そのため、ポジティブなコメントはそのままに、ネガティブなコメントはマイルドにした上でお伝えさせていただきます』」
じいや「という公式からの注釈がありましたが」
じいや「オカリ氏はフィードバック希望時に 「辛辣OK、無加工の原文でください」 ・・と伝えたそうで」
じいや「逆にご配慮いただき 原文そのままを頂きました」
じいや「・・・実際、辛口でした そのお味も提供できたらと思います」
じいや「お口直しには後味爽やかなものを」
じいや「デザートに2022年11〜12月開催 《絵師×作家×声優》 トリプルコラボコンテスト」
じいや「オカリ氏がタップノベルにおいて 初めて最優秀賞を頂いた作品」
じいや「「天翔ける稲荷さま」をご紹介いたします」
じいや「ここでは制作秘話も勿論ですが」
じいや「実はオカリ氏が選考中に “やらかした”出来事もありまして」
じいや「少しビターなエピソードも 混ぜております」
じいや「オカリ氏の配慮不足が際立った話です 反面教師にして頂ければ・・」

〇レストランの個室
じいや「さて、長くなりましたが 主な説明は以上となります」
じいや「後ほどメニューごとに 順次公開いたしますので」
じいや「心ゆくまでご堪能頂けると幸いです」
じいや「食後にはドリンクとして コンテスト無関係の作品」
じいや「この「じいや」も出演する 『超越戦記エフェクター』の裏話も ご賞味頂ければと思いますが・・」
じいや「そちらは反響次第、でしょうか」
じいや「あと可能性としては シェフの気まぐれパスタ──・・」
じいや「メニューにない作品の裏話を サーブするかもしれません」
じいや「「〇〇について聞きたい」などあれば コメントにてご注文ください」
じいや「気まぐれパスタなので 気がまぐれないと出ませんが」
じいや「(そして、たぶん気まぐれませんが)」
じいや「どうぞお好きな料理から 召し上がってくださいね」
じいや「・・・・・・はい? ええ、ここではお出ししませんよ」
じいや「当初は全て1話にまとめて シーンごとのコース料理とする 予定でしたが・・」
じいや「えげつないほど冗長になる悪寒が・・ 急きょビュッフェ形式に致しました」
じいや「この後より続く各話から 読みたいものを手に取って頂ければ」
じいや「その他、ご希望ありましたら コメントからお寄せください」
じいや「────それでは、この辺りで」
じいや「進行役はわたくし、じいやが お送りいたしました」
じいや「ひとつ、お伝えし忘れたことが」
じいや「隠し味として、オカリ氏のペンネームの 由来をどこかに混入させる予定です」
じいや「混入させる、だと言い方が悪いですね」
じいや「エッグ・ハント的な遊び心です どの料理に隠すかはお楽しみに──・・」
じいや「以上、じいやの隠しメッセージでした」

次のエピソード:オードブル「卒論提出まで あと14時間」

コメント

  • お品書き時点で早くもわくわくしております🙌
    記者をされていたことにも驚きです!
    じいやさんの丁寧なおもてなしとフルコース、楽しみに味わっていきますね😊

  • じいやがすでに面白いです😂
    オカリさんの作品はきゅんコンからですので、ゆっくりビュッフェ形式を楽しみたいと思います🍴😋

  • この作品は、読者の期待に応える豪華なフルコースのような内容でした。レストランの舞台設定が鮮やかに描かれており、じいやさんの案内も丁寧でした。作品の紹介では、コンテスト受賞作や最終候補作の裏話や制作秘話が楽しめました。特に、読者賞や優秀賞を受賞した作品のエピソードは興味深かったです。オカリ氏の制作環境や自己分析も含まれており、作品に込められた思いを感じることができました。また、フィードバックコメントの公開も興味深く、オカリ氏の作品に対する熱意が伝わってきました。全体を通して、作品への愛情と情熱が詰まった素晴らしいエッセイでした。

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