きたのみ!

ましまる

第九話・道東の豚(脚本)

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〇オフィスのフロア
同僚さん「昨日さー、地下街にある パスタ屋さんに行ってきたんだ!」
ミチル「あー、あのお店、私も好きですよ!」
同僚さん「お腹すいていたので、 パスタ大盛セットを頼もうとしたのだけど 大盛セット名が「メンズセット」で……」
同僚さん「その一方で「レディースセット」は デザート付くけどパスタは普通盛だったの」
同僚さん「大盛を食べたいのに、 「メンズセット」って名前だと 女性は頼みづらいよね!ヒドくない!?」
同僚さん「これって女性差別よねっ!? 女性弾圧、ミソジニー、男権主義、男尊女卑、女性蔑視だから問題よねっ!?」
ミチル「あのー、その理屈だと・・・」
ミチル「デザートを食べたいけど レディースセットを注文しづらい男性も 差別されてるってことになりませんか?」
ミチル「スイーツ好きの男性だって、 たくさんいらっしゃいますから・・・」
同僚さん「あっ・・・」
  ガッツリ食べられるメシは
  男のものというイメージが持たれているが
  女性だってガッツリ飯は大好物!

〇飲み屋街
  そんな会話のせいで、
  無性に食べたくなったあの「ガッツリ飯」

〇居酒屋の座敷席
ミチル「んー! お目当ての「ガッツリ飯」の相方は やっぱり瓶ビールに限る!」
  そして、お目当ての飯が・・・
お店のスタッフさん「お待たせしました~」
お店のスタッフさん「豚丼大盛、ロースとバラの相盛りです~」
ミチル「そうそうコレコレっ、帯広発祥の 「ガッツリ飯」の代表格といえば!」
ミチル「香ばしいイイ匂いで、もう我慢できない! いただきまーす!」
ミチル「んー、熱々でたまらない!」
ミチル「炭火で香ばしく焼かれたた豚肉、 甘じょっぱいタレ、そして白米のみって 何て素晴らしいストロングスタイル!」
ミチル「この蒲焼風の味の濃いタレで・・・」
ミチル「ビールが進んで困るって!」
ミチル「豚肉も、ロース肉だけじゃなく、 バラ肉も一緒に頼むのって欲張りかな?」
ミチル「昔からの定番のロース肉は、 肉の味わいを楽しめるし、」
ミチル「バラ肉は、脂の焼ける香ばしさが タレと絡んで美味しさが爆上がり!」
ミチル「ロースもバラも、どっちも好きだから、 相盛りにせざるを得ないって!!」
ミチル「そうそう、この帯広スタイルの豚丼って、 基本的には肉と米のみなんだよね。」
ミチル「それ以外は、 せいぜいグリーンピースか白髪ネギが ちょこんとトッピングされる程度」
ミチル「単調な味の料理のはずなのに、 どうして手が止まらないんだろ!?」
  北海道東部の帯広市では、
  このような豚肉を炭火焼きした豚丼を
  提供するお店が数多く存在する。
  さらに、「豚丼のタレ」も市販されており
  フライパンで豚肉をタレ焼きした丼も
  定番の家庭料理となっている。
  ちなみに、約20年ほど前のBSE問題の際
  牛丼チェーン店が「豚丼」を
  牛丼の代替品として販売したが、
  一部の帯広市民は
  「あんなのは豚丼じゃない!」
  とブチ切れていたとか。
ミチル「栄養的に偏っていることは承知、 カロリーオーバーなことも承知、 でも食べたくなるこの魅力!」
ミチル「さあて、熱々の美味しいうちに、 全部食べちゃいますか!」
ミチル「美味しかったー! ごちそうさまっ!」
  味も具材もシンプルだがボリューム満点で
  多くの地域民をトリコにする味、
  これこそがローカル「ガッツリ飯」
  勢いのままに食べすぎて、
  食後に「ポッコリお腹」になることを
  後で悔やむミチルであった・・・

次のエピソード:第十話・芋市塩車

コメント

  • 前にコメントしたつもりだったのですが、いきなり最初のページに飛んだので、もしかして反映されてないかと思い、また来ました。
    豚丼はロースしか食べたこと無かったので、バラも食べてみたいです。(食べ切れるかな?)
    その地域によって、ご当地メニューがある場合はチェーン店のメニューが受け入れられないですよね。
    函館の駅前マッ●はご当地バーガー店が人気あり過ぎて移転したと聞いたことがあります。さすがピエ■!

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