8 2人で調査(中編)(脚本)
〇西洋の街並み
ヴィダール「おい!そこのあんた!」
ヴィダール父「あん?誰だあんた?俺に何か用か?」
ヴィダール「(・・・間違い無い、こいつは俺の父さんだ・・・)」
ヴィダール「(もう随分前に捨てられたとは言え実の息子の事も分からなくなってるだなんて・・・)」
ヴィダール「(いや、今はそんな事重要じゃ無い・・・父さんが何してたのか聞かないと!)」
ヴィダール「すみません、さっき居酒屋でゴブリンと話してた見たいですが、何してたんです?」
ヴィダール父「あん?只の世間話だよ、態々そんな事聞きに来たのか?」
ヴィダール「そうですか、ならもう一つ良いですか?」
ヴィダール父「おい!俺は暇じゃねぇんだ!何がしたいんだお前は!」
ヴィダール「・・・あなた、ヴィダールって名前の息子さんを10年前に捨ててませんか?」
ヴィダール父「ヴィダール?あぁ、その名を聞くのも随分久し振りだな・・・」
ヴィダール父「今でも一緒だが女房と一緒に拵えた俺らの子供だ・・・」
ヴィダール父「その時の俺らは泥棒家業で生計を建ててな、昔いた街を出る時」
ヴィダール父「邪魔だったから捨てたんだ・・・って、」
ヴィダール父「ちょ、ちょっと待て!お前!何で俺にヴィダールって名前の息子がいる事知ってんだ!?」
ヴィダール「・・・俺の顔見てまだ思い出せないのか?」
ヴィダール父「ま、まさかお前!?」
アリエス「ヴィダール!さっきのあいつはいる!?」
ヴィダール「アリエス!?」
ヴィダール父「(ヴィダール?今このアマ、こいつの事ヴィダールって言ったか!?)」
ヴィダール父「(嘘だろ!?あの大嵐の中で誰かに拾われてたのか!?)」
アリエス「良く聞いて!あの男はゴブリンにあの薬を使って警護団を洗脳して、」
アリエス「暴れてる隙を見て盗みを企ててたのよ!」
ヴィダール「な、何だって!!父さん!それ本当なの!?て言うか今も昔も何やってんだよ!?」
アリエス「え?父さん!?」
ヴィダール父「し、信じられねぇ!あの嵐の中じゃ生きてちゃいないと思ったが、」
ヴィダール父「まさか生きてたとはな!!」
ヴィダール「父さん!こうなったら何が何でも聞かせて貰うよ!」
ヴィダール「今の事も、これまで何をして来たか!」
ヴィダール父「う、うるせぇ!テメェには関係ねぇ!!」
ヴィダール「あ!待て!」
アリエス「・・・・・・」
〇森の中
ヴィダール父「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」
ヴィダール父「くそ!未だ信じられねぇ!ヴィダールが生きてた!?」
ヴィダール父「しかもさっきのアマ、良く見たら魔族じゃねぇか!まさかとは思うが、」
ヴィダール父「あいつ魔王にでも拾われたって言うのか!?」
ヴィダール父「どうする?これって案外厄介じゃ・・・」
ヴィダール「父さん!観念するんだ!」
ヴィダール父「んな!テメェ!仮にも親に武器を向ける奴があるか!?」
ヴィダール「俺はその親に捨てられたんだ!余り乱暴はしたく無いし、」
ヴィダール「大人しく捕まってくれないかな?聞きたい事だって山程あるんだ!」
ヴィダール父「けっ!誰が!」
ヴィダール父「んな!あ、足が!?」
アリエス「魔王の娘で在るあたしから逃げようなんて100年早いわ・・・」
ヴィダール父「んな!テメェ!!」
アリエス「あたしとしても聞きたい事はあるけど、先ずはあなたを父の元へ連れて行くわ・・・」
アリエス「その上で・・・」
アリエス「う、うわあ!!!」
ヴィダール「あ、アリエス!!」
ヴィダール「ぐわっ!!」
ヴィダール父「え?」
グレース「けっ!あんたがしくじってくれたお陰で作戦がパーだよ!」
グレース「あのゴブリンは魔王の娘に全部バラしちまったよ!」
ヴィダール父「あぁ、やっぱり駄目だったか・・・」
アリエス「熱つ!一体何者よ!?」
グレース「へぇ、あんたが魔王の娘さんね・・・あたしはグレース、盗賊だよ・・・」
アリエス「盗賊のサキュバスね・・・人間と組んで何を企んでる訳?」
グレース「あぁ、こいつらも泥棒やってるからね・・・意見も一致するから組んでただけだよ・・・」
アリエス「へぇ、類は友を呼ぶとはこの事ね・・・」
グレース「まぁそんな感じよ・・・こいつはまだ使えるから捕まえられたら困るし、」
グレース「ここで御暇させて貰うわ!」
グレース「おいあんた!引き上げるからこっち来な!」
ヴィダール父「お、おう!」
アリエス「あぁちょ!待ちなさい!って、」
アリエス「くっ!打ち所が悪かったか!」
ヴィダール「アリエス、大丈夫?」
アリエス「えぇ、でもしくったわ・・・あいつ魔族の仲間がいたとはね・・・」
アリエス「完全に油断してたわ・・・」
ヴィダール「俺の方もごめん、もっと周りに気を配ってれば・・・」
ヴィダール「痛っ!」
アリエス「・・・!ヴィダールも怪我してるじゃない!一度お城に戻りましょう!」
〇黒
グレース「けっ!これで仕切り直しね!」
ヴィダール父「す、すまねぇ、まさか俺の子供がまだ生きてたなんて・・・」
グレース「言い訳なんてどうでも良いよ、次しくじったら只じゃ置かないよ・・・」
ヴィダール父「お、おう・・・」
ヴィダール母「あぁ!2人共どうだった!?」
グレース「あぁ、残念だけど作戦は失敗よ・・・お前らの息子と魔王の娘に邪魔されてね・・・」
ヴィダール母「そっか・・・最近は上手く言ってたのにね・・・」
グレース「おいおい、邪魔して来たのはお前らの息子だよ!ちっとは関心向けろよ・・・」
ヴィダール母「え?ヴィダールが生きてるって言うの!?」
ヴィダール父「間違いねぇ、あれは確かにヴィダールだった・・・」
ヴィダール父「あいつに見つかって計画をオジャンにされた・・・」
ヴィダール母「な、何それ!?親のやる事を邪魔するだなんて!!」
ヴィダール父「あぁ!全くだぜ!」
グレース「あ〜あ、こりゃ子供の方が気の毒だぜ・・・こんなのが親だなんてな・・・」
ヴィダール父「だが、これは色々と厄介だぜ?ヴィダールは魔王の一族に拾われてる・・・」
ヴィダール父「下手な事をすれば、一瞬で追い込まれるぜ?」
グレース「あぁ、流石にあれは対策した方が良い・・・」
ヴィダール母「え?ヴィダールは魔王に拾われたの?」
ヴィダール父「あぁ、そうなんだよ・・・」
ヴィダール母「ねぇ!それって実はチャンスなんじゃ無い!?」
グレース「どう言う事だ?」
ヴィダール母「えぇ!良く聞いて!ヴィダールが魔王の所にいるならね!」


