アイドル市長

りをか

市長、愛香の道しるべ(脚本)

アイドル市長

りをか

今すぐ読む

アイドル市長
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇綺麗な会議室
  事務所に集まり、夏目とPolarisの三人は
  とある事務所の会議室に呼ばれていた
月島虹花「なっ、何か緊張してきちゃったね・・・一応、失礼のない格好で来たけど大丈夫かな」
立花花音「大丈夫だと思うよ・・・ どうしよ・・・トイレ行きたくなってきた」
月島虹花「愛香?どしたの?さっきからずっと俯いて 黙ってて・・・顔色も悪いよ?」
星野愛香「大丈夫よ・・・ 夏目さん、ちょっとトイレ行ってきてもいいですか?」
事務所関係者「別に大丈夫だけど、なるべく急いでね?」
星野愛香「すっ、すみません。 花音、一緒にトイレ行こう」

〇女子トイレ
立花花音「愛香、大丈夫? 体調でも悪い?」
星野愛香「ううん。 緊張してるだけだよ」
立花花音「そう? ならいいけど・・・ 私、先に行ってるね?」
星野愛香「うん。 分かった」
星野愛香(裕太に300万渡せばこの件は黙ってやるって言ってたけど、)
星野愛香(アイツに300万て大金は大きすぎる。 出来ることなら渡したくないわ・・・)
星野愛香(けど、渡さないとアイツはこの事をバラすに違いない)
星野愛香(そうなったら、私の夢だったアイドル人生が終わってしまう・・・ どうすればいいの)
事務所関係者「星野さん!?何してるの? プロデューサー、お待ちかねよ? 急いでちょうだいっ!」
星野愛香「すっ、すみません。 今行きますっ」

〇綺麗な会議室
事務所関係者「梨本さん、お待たせしましてすみません。 こちらがピンキームーンの妹アイドル」
事務所関係者「Polarisです。皆、自己紹介してちょうだい」
月島虹花「初めまして、Polarisのセンターを務めるニジカです。よろしくお願いします」
星野愛香「初めまして。Polarisのリーダーを務めます。アイカです」
立花花音「初めまして。Polarisのカノンです。 よろしくお願いします」
梨本「初めまして。この度、君たちのプロデュースを務める梨本です。よろしくね」
  梨本はアイカに名刺を渡した。
事務所関係者「梨本さんは、地下ドルのプロデューサーとして有名な方で、今は解散してるけど」
事務所関係者「『キューティーBOMB』の楽曲を手掛けてた方なのよ」
星野愛香「『キューティーBOMB』私知ってます。 『可愛さ爆弾予告』ヒット曲でしたよね?」
梨本「そうそう。 まさかあの曲が、こんなにもヒットするなんて思わなかったよ」
星野愛香「私も当時、BOMBダンス踊ってましたよ」
梨本「そうだったんだね」
事務所関係者「梨本さん、そろそろ本題に移ってもよろしいですか?」
梨本「すまない。じゃあ、早速本題と移ろうか」
  こうして、Polarisのこれからの活動内容が次々と決まっていった。

〇綺麗な会議室
事務所関係者「梨本さん、色々とご迷惑お掛けすることもあるかと思いますが、」
事務所関係者「彼女達をよろしくお願い致します」
梨本「みんな、良い子達じゃないですか。 Polarisは、絶対人気者になりますよ」
事務所関係者「そう言って頂けて、とても光栄です」
梨本「夏目さん、彼女達を次世代のアイドルにしていきましょう!私も全面協力致します」
事務所関係者「ありがとうございます」
  梨本と夏目は固く握手をした。

〇オフィスビル
事務所関係者「みんな、今日はお疲れ様。 梨本さん、あなた達のこと気に入ってたみたいよ」
月島虹花「ありがとうございます」
事務所関係者「とりあえず、今日はこれで解散よ。 お疲れ様でした」
星野愛香「お疲れ様でした」
  夏目と別れようとした時
事務所関係者「星野さん、ちょっと時間ある? お茶でもしない?」
星野愛香「あっ、はい・・・」

〇おしゃれなレストラン
  愛香と夏目は、近くのレストランでお茶をする。
事務所関係者「今日はどうしたの?」
星野愛香「えっ?」
事務所関係者「打ち合わせのあなた、いつものあなたじゃなかった。何か悩み事でもあるの?」
  愛香の目に涙が浮かぶ。
事務所関係者「もしかして、あの二人と上手くいってないの?」
星野愛香「それは違います」
事務所関係者「じゃあ、プライベートで何か?」
  愛香は静かに頷いた。
事務所関係者「話を聞かせてちょうだい」
星野愛香「夏目さんに、迷惑は掛けたくありません」
事務所関係者「いい?マネージャーの仕事は、時に迷惑を掛けられる立場でもあるの」
事務所関係者「一人で悩んではダメよ。いいから話してちょうだい」
星野愛香「・・・・・・」
星野愛香「市長がアイドル活動して 良いのでしょうか・・・?」
事務所関係者「なぜ、そう思うの?」
  愛香は夏目に、裕太の事を話した。
事務所関係者「なるほど・・・ そういう事だったのね・・・」
星野愛香「夏目さん、私どうしたらいいんでしょうか?折角アイドルになれたのに」
星野愛香「こんな事になるなんて。このままじゃ、市長だって辞任させられてしまう・・・」
事務所関係者「厄介な事になったわね。アイドルに、男女間のトラブルは付き物だから」
事務所関係者「あなただけじゃないのよ。ピンキーの二人だってそうだったんだから・・・」
星野愛香「ピンキーのお二人がですか!?」
事務所関係者「彼女らは、ファンによるストーカー被害だったけどね」
事務所関係者「あの時の二人は、かなり精神的に参ってた 状態で、活動にも影響する程だったわ」
事務所関係者「だから、当面の間活動を休止にしたの」
星野愛香「ピンキーのお二人にも、そんなツラい過去があったんですね・・・」
事務所関係者「けど、彼女らがここまで頑張ってこれたのは、ファンの人達のおかげでもあるのよ」
事務所関係者「活動休止中に、ファンの人達がたくさんファンレターを送ってくれて」
事務所関係者「彼女らは一通一通、ファンレターに目を通し泣いていたわ。きっと嬉しかったのね」
事務所関係者「こんなにもたくさんのファンが、二人を愛し活動を待ってくれてることを」
事務所関係者「それから彼女らは、ファンの人達の愛を力に変えて頑張ることにしたの」
事務所関係者「彼女らは私に言ったわ。 これからは、どんなことがあっても屈しないって」
事務所関係者「だからあなたにも、そうなってもらいたい。元彼と戦いなさいなんて言わないわ」
事務所関係者「弱気にならず、強気なあなたでいてほしいのよ」
星野愛香「夏目さん・・・」
事務所関係者「辛くなったときは、私がそばにいるから・・・ その時は二人で考えましょう」
星野愛香「夏目さん、ありがとうございます。 夏目さんに、話してよかったです」
事務所関係者「少しは落ち着いたかしら?」
星野愛香「はい。 もう大丈夫です。 本当にありがとうございました」
事務所関係者「あなたには、笑顔が一番似合ってるわよ。何かあったらいつでも言ってちょうだいね」
事務所関係者「あなたは風前の灯の故郷を救って来た人々のアイドルなのだから」
事務所関係者「市長のあなたがアイドルだと皆んなが知ったら、きっと・・・」
事務所関係者「あなたの住む地域に沢山の人々が集まるかもしれないわ」
事務所関係者「それも想定してあなたを採用したのよ」
星野愛香「全部、私の為だったのですね」
星野愛香「私、これでやっと前を向ける自信が付きました」
星野愛香「私も・・・どんな事があっても屈しません!!」

〇公園のベンチ
  数日後、愛香は公園に裕太を呼び出した。
裕太「金、用意出来たか?」
星野愛香「・・・」
  愛香は無言で、一枚の封筒を裕太に渡す。
裕太「話しが分かる女で、本当によかったよ。これからオンナと会うからさぁ~」
裕太「とりあえず、中身確認するわ」
  裕太は鼻歌混じりで、封筒の中身を確認する。
  だが、鼻歌は途中で終わってしまった
裕太「おいっ!これ、どういうことだよっ! 話し聞いてたぁ?300万って言ったよなぁ?」
裕太「どう見ても、額が少ねぇんだけど!」
星野愛香「これでも私にとっては、大金のつもりよ? 本音を言うなら、渡したくなかったけど」
裕太「こんな安い金渡して、俺をナメてんのかぁ!?あの時言った言葉忘れてねーよな?」
裕太「俺は本気だぜ?もー少し待ってやっから、 足りない分用意しろよ」
星野愛香「これ以上は無理。それから、もう二度と私の目の前に現れないで」
裕太「なら手切れ金で用意しろよ。300万くれたら、お前の前から姿消してやっからよ!」
星野愛香「それが出来ないから、この金額でって言ってるの!話しが分かんない男ね・・・」
裕太「分かってねぇのは、オメェだろ?いいんだな?お前の人生終わっても」
星野愛香「好きにしたら?私は、どんなことがあってもアンタみたいな男には屈しないから!」
裕太「分かった・・・」
裕太「じゃあ、とことん俺の好きな様にするわ! あっ、この金は貰っとくからなっ!」
  裕太は近くにあった空き缶を蹴り、その場を去った。

〇公園のベンチ
星野愛香「どうしよう・・・ ますます火に油を注ぐ状態になってしまった・・・」
星野愛香「アイツは間違いないなく、このことを世間に公表する。こっちも先手を打たなければ」

〇個別オフィス
  翌日、愛香は石川を市長室に呼んだ。
石川「市長、どうしましたぁ~。 仕事終わりに呼び出すなんて」
石川「あっ、今から一杯飲みにでも行きます?」
星野愛香「石川くん、実はあなたに 話さなきゃいけないことがあるの・・・」
石川「話さなきゃいけないこと? 何ですか?」
星野愛香「驚かないで聞いてほしいんだけど・・・」
星野愛香「実は私・・・」
石川「Polarisのメンバーなの・・・ですか?」
星野愛香「って、何で知ってるの?」
石川「だってぇ、どう見ても Polarisのアイカにしか見えませんもん」
石川「年末のカウントダウンライブ、 出てましたよね?」
石川「リーダーを務めるアイカは、 正に市長そのものでしたよ」
石川「発言がアイドルっぽくないですしね」
星野愛香「何だ・・・ そうだったの・・・ けど、ビックリはしたわよね?」
石川「まぁ、最初は目を疑いましたよ。 市長がアイドルなんでね」
星野愛香「なら、話しは早いわね。 でね、実はある男にその事がバレてしまって」
星野愛香「バラされたくなかったら、お金を用意しろ って脅されてるの」
石川「それって、恐喝じゃないですかっ!?」
石川「市長、警察に相談しましょう。 その方がいいですよ。市長の身に危険が 及ぶ前に──」
星野愛香「出来れば、警察には言いたくないの」
石川「どうしてですか・・・?」
星野愛香「私を脅してる男は、元彼なのよ。 前に、引ったくりに遭いそうになったの 覚えてる?」
石川「確か、市長になった頃でしたよね。市役所前で揉めてた時、僕が偶然居合わせて・・・」
星野愛香「そう、その男よ・・・」
石川「市長って、案外男の趣味悪いんですね。 もっと、硬派な方と付き合ってるイメージが」
星野愛香「付き合ってたときは、 あんなんじゃなかったのよ」
星野愛香「アイツがあんな風になったのは、 私のせいなの・・・」
石川「それで、これからどうするんですか? 彼にお金を渡すんですか?」
星野愛香「彼の要求額は300万だったけど、 私はアイツに10万渡して──」
星野愛香「もう関わらないよう、アイツに言ったの。 けど、応じてもらえなかった」
星野愛香「アイツは、私のスキャンダルを世間に 公表する。それだけは間違いないの」
星野愛香「だから、これからの公務に何かしらの影響が出る。最悪の場合、辞任だって有り得るわ」
石川「そんな・・・」
石川「市長、お辛かったですね。 そんな大事なことを、ずっと隠してた なんて・・・」
石川「大丈夫。僕は市長の味方です。 辞任なんて、絶対にさせません! 僕に任せて下さい」
星野愛香「ありがとう・・・石川くん」
石川「鬼の目にも涙・・・ですね」
「もうっ! こんな時まで悪ふざけ言わないでっ!」

〇ベビーピンク
  それから月日は流れ、季節は春を迎えた。

〇個別オフィス
  裕太からは特に何の連絡もなく、愛香はいつも通り仕事とPolarisの活動をこなす
  すると仕事の最中、愛香のスマホが鳴った。
  恐る恐る着信を見ると
  着信の相手は、夏目からだった。
星野愛香「何だ、夏目さんか・・・ もしもし・・・」
「星野さん?今電話大丈夫?」
星野愛香「はい・・・」
「例の男だけど、その後何かあった? 貴方から何も聞いてないけど・・・」
星野愛香「いえ、特に連絡も会ったりもしてません」
「なら、よかった。きっと、彼諦めたのね・・・」
星野愛香「そうだといいんですが・・・ 話しはそれだけですか?」
「実はね、Polarisにステージイベントの依頼が来たの」
星野愛香「依頼ですか!?」
「そうよ。場所はね、あなたが住んでるT市よ。確か今月、桜フェスタするのよね?」
星野愛香「そうですが・・・」
「そのイベントに、Polarisを呼んでほしいって事務所にメールが来たのよ」
「これは、またとないチャンスよ。 Polarisの宣伝に大きく繋がる」
「あなた、当日忙しくなるけど大丈夫よね?」
星野愛香「正直、何とも言えませんが何とかやってみます・・・」
「頼んだわよ。その件について、週末打ち合わせするからよろしくね」

〇個別オフィス
星野愛香「何となく嫌な事が起こりそうな気がするわ・・・」

〇桜並木(提灯あり)
  桜フェスタ当日

〇お祭り会場
  会場にはPolaris目当てに、たくさんの
  ヲタクが会場に集まっている。
星野愛香「す、すごい・・・ アイドルのステージイベントだけで、 こんなにも大勢の人が・・・」
  愛香は不安と緊張で、今にも
  胸が押し潰されそうになっていた。
星野愛香「こんなんで、市長とアイドルの二役を 同時に出来るか心配だわ・・・」
  不安が募る中、石川が
  愛香の元へやって来た。
石川「市長、大丈夫ですか?」
星野愛香「大丈夫と言ったら嘘になる。 正直、不安でいっぱいだよ」
星野愛香「市長とアイドルを同時に進行するなんて、 どう考えても無理過ぎる」
石川「市長、それならお任せ下さい。 今日は私が司会を進行しますから、」
石川「市長はPolarisに専念して下さい」
星野愛香「本当に・・・大丈夫?」
星野愛香「それに、アイツがこの会場に 来ていないかどうかも・・・」
石川「その時は、その時です」
石川「二人でこの危機的状況を乗り越えましょう!」

〇お祭り会場
  そして、桜フェスタが開催された。
石川「皆さん、本日は桜フェスタに お集まり頂きありがとうございます」
石川「この度、司会進行をさせて頂きます 私石川と申します。どうぞよろしくお願いしまぁす」
石川「まずは、市長から挨拶を頂きます。 市長、お願い致します」
星野愛香「こんにちは。市長の星野です。 本日は桜フェスタにお集まり頂きありがとうございます」
星野愛香「天気予報では雨だと言っていましたが、 お祭り日和になってよかったです」
星野愛香「最後まで楽しいイベント盛りだくさん なので、楽しんで帰って下さいね」
  無事に市長の挨拶を済ませ、愛香は昼からのステージイベントに備え、準備をしていた。

〇お祭り会場
  午後になると更に人は増え、
  イベントは盛り上がりを見せる。
  イベントは何のトラブルもなく、
  順調に進み始めた。
  そして、遂に
  Polarisのステージイベントが始まる。

〇中庭のステージ
石川「皆さぁん、イベント楽しんでますかぁ。 次は場所を変えて」
石川「今からアイドルのステージイベントが 開催されまぁす。僕もアイドル大好きなんで」
石川「楽しみですねぇ。では、 もうしばらくお待ち下さぁい」

〇中庭のステージ
  ステージの端で、Polarisの三人が
  待っている。
星野愛香「虹花、花音。 あのね、もしかしたら今日のイベント 失敗に終わるかもしんない・・・」
星野愛香「二人には黙ってたけど、実は私・・・」
月島虹花「知ってる。夏目さんから 話しは聞いてるから・・・」
立花花音「だからね、夏目さんから 何があってもアイカのこと守ってほしい って頼まれてるんだ」
星野愛香「夏目さんが、そんなことを?」
月島虹花「うん。だから大丈夫。 私達がアイカをちゃんと守るから安心して?」
立花花音「ここで、チームPolarisの結束力 見せつけよう。だからいつも通り笑顔でね?」
星野愛香「虹花、花音。ほんとにありがとう・・・」
月島虹花「ほらぁ。泣いたらメイクが落ちちゃうよ~?」
立花花音「そうそう。 折角可愛くしてもらったんだからさ~」

〇中庭のステージ
石川「皆さぁん、長らくお待たせしましたぁ。 昨年、ピンキームーンの妹として結成された」
石川「Polarisの登場でぇす。それでは、どうぞ~」

〇中庭のステージ
月島虹花「皆さん、初めまして!私達、 週末限定アイドルPolarisですっ!」
月島虹花「今日は、このような素敵なイベントに ご招待頂きありがとうございます」
月島虹花「初の野外ステージイベントで緊張して ますが、最後までよろしくお願いしまぁす」
立花花音「私達はまだ持ち歌がないので、今日は ピンキームーンの曲を披露したいと思います」
月島虹花「では、聞いて下さい」

〇中庭のステージ
  Polarisのステージは、
  たくさんの観客で盛り上がり、
  アイカの顔からは、すでに
  緊張と不安がなくなっていた。

〇中庭のステージ
月島虹花「皆さん、本日は お付き合い頂きありがとうございました」
立花花音「まだPolarisのことを 知らない方もいると思いますので、」
立花花音「簡単に自己紹介したいと思います」
月島虹花「Polarisのセンターを務める『虹花』です」
立花花音「Polarisの『花音』です」
星野愛香「そして、Polarisのリーダーを務める 『アイカ』です」
月島虹花「私達は週末限定アイドルとして、 結成されたグループです」
立花花音「またグループ名の『Polaris』は 北極星を意味し」
立花花音「他の星座の様に移動することがない為、 旅人の道しるべとなっていました」
月島虹花「だから、私達は人生の岐路に迷っている人達がいたら、その人達の道しるべになりたい」
月島虹花「そう思って名付けられたグループです」
立花花音「活動の場はまだありませんが、これから たくさんの人達に出会う為、」
立花花音「歌やダンスを猛勉強中です」
立花花音「なので、それまで 見守ってくれると嬉しいです」
月島虹花「今日のステージイベント、 不安と緊張でいっぱいでしたが」
月島虹花「皆さんのあったかい声援が、救いとなり ました。本当にありがとうございました」
  会場から、拍手や声援が飛び交う。
  その中に、一人不気味に笑う男がいた。
星野愛香「ゆっ、裕太!」
星野愛香「やっぱり姿を現したわね・・・」
裕太「そこの左端の人~? リーダーの割には、全く喋りませんねぇ」
裕太「リーダーの『アイカ』だっけ? 俺、アンタのファンだからさぁ。 色々教えてよ」
裕太「仕事は?あんたら仕事しながら アイドルしてんだよなぁ?なぁ、教えろよ」
星野愛香「・・・・・・」
裕太「それとも、言えない仕事でもやってるわけ?」
裕太「言えねーよなぁ。 現役市長さんがアイドルなんてよぉ」
  裕太の発言に、周囲がざわめく。
裕太「皆さぁん、知ってましたぁ?その女、この 市の市長をやってる星野愛香さんですよぉ」
裕太「おいっ!黙ってねーで何か言えやっ!」
星野愛香「・・・・・・」
裕太「市長がアイドルなんて、どうかしてますよねぇ?市民のことバカにしてますよ。この女」

〇中庭のステージ
星野愛香「・・・・・・」
裕太「許せませんよねぇ?下手したら、政務活動費だって、アイドル活動に使ってるかも」
星野愛香「・・・」
裕太「いつまでも黙ってねーで、 ほんとのこと話せよ!」

〇中庭のステージ
住人「市長さん、アイツの言ってることは ホントなのか?」
星野愛香「魚沼さん・・・」
水野楓「星野さん、お願いだから ホントのことを話して!」
裕太「だからぁ、ホントだって言ってんだろぉ? 分かんねぇ、奴らだなぁ」
住人「さっきからつべこべやかましいわい!! アンタは黙って引っ込んでろ!!」
裕太「んだと?このジジィ!!」
住人「喧嘩売ってんなら、警察呼んでもいいのか?」
裕太「はぁ?喧嘩売ってんのは 老いぼれジジィだろ!!」
水野楓「私達が質問してるのは、星野さんなのよ? 何も知らない人が屁理屈言うんじゃないよ」
裕太「俺は、コイツの元彼だったんだから 証言者なんだよ!!」
裕太「コイツも黙ってるし、見てりゃ 真実だって分かるだろ!!」
星野愛香「・・・・・・」
星野愛香「──皆様、この度は誠に 申し訳ございません」
星野愛香「この方の言う通り、私は市長の星野愛香です」
星野愛香「これまで地域密着型アイドルとして貢献し、本職の市長を兼ねて活動しておりました」
星野愛香「立場とは不相応な事をしてしまい申し訳ない気持ちでいっぱいです。本当にごめんなさい」
裕太「市長がアイドルなんかみっともねぇ。 今すぐ市長なんか辞めろよ」
裕太「ハイ、や〜め〜ろ、や〜め〜ろ、や〜め〜ろ」
  裕太が観客を煽る。
星野愛香「・・・・・・」
月島虹花「別に良いじゃないですか!! 市長がアイドルでも」
立花花音「そうです。愛香は何も悪くありません!!」
星野愛香「・・・虹花、花音・・・」
住人「市長さんは、何もしとらんわけじゃない。 この街の為に大変良くしてもらった」
住人「アイドルが何か知らんが・・・」
水野楓「星野さんのおかげで、この市は遠方から人々の足を運んでくれる市に変えてくれました」
水野楓「私もそんな星野さんは悪くないと思います」
りゅうせい「市長さんは、前市長さん以上にこの街の為に熱心に取り組んでくれたと思います」
りゅうせい「僕は市長さんに感謝すべき事が沢山あります」
星野愛香「・・・皆んな・・・」
石川「市長、良かったですね。 こんな大勢の味方がいて・・・」
裕太「おい!!何で、誰も煽らねぇ〜んだよ!! コイツなんかに肩入れてんじゃねーよ!!」
石川「おいっ!そこの男、迷惑行為で警察に通報 しましたので、即退場をお願い致します!」
「出ーてーけ!!出ーてーけ!!」
  今度は、逆に他の観客が裕太を煽り始める。
  立場が悪くなった裕太は、逃げる様に
  会場を去った。

〇中庭のステージ
月島虹花「アイカ、良かったね。市民の皆さんが、 こんなにもアイカのことを尊敬してくれてる」
立花花音「羨ましいよ。アイカが・・・」
星野愛香「う・・・うん」
市民「市長さん、あなたはこの市の為に 色んなことをしてくれたわ」
市民「だから、自分を責めちゃダメよ?」
市民「別にいいじゃない。市長がアイドル してても。中々珍しいわよ?」
市民「そうですよ。 不倫してるわけじゃあるまいし・・・」
市民「これは、我が市の自慢になりますよ」
星野愛香「本当に・・・ありがとうございます」

〇個別オフィス
  桜フェスタが終わり、愛香は
  市長室でぼんやりと外を眺めている。
  そこに、石川が現れた。
石川「市長、今日はほんとにお疲れ様でした。 紅茶、飲みます?」
星野愛香「ううん・・・今日はいらない」
石川「市長、今何を考えていますか?」
星野愛香「私、これからどうしたらいいんだろう・・・市長とアイドルをこのまま続けていくか」
星野愛香「それとも一つに絞って活動していくのか。 正直、今すごく迷ってる」
石川「Polarisの意味、何でしたっけ?」
星野愛香「・・・え?」
石川「人生の岐路に迷っている人達の道しるべ──でしたよね?」
石川「本当は、もう決まってるんじゃないですか? 市長の道しるべ・・・」
星野愛香「・・・そうかもしれない」
星野愛香「石川くん、私ね・・・本当は、私──」

〇新緑

〇個別オフィス
  数年後
  愛香は自ら市長を辞任し、
  Polarisとして活動することを選んだ。

〇個別オフィス
秘書、寺島「石川市長、そろそろ議会の時間です」
「あぁ、今行く」
  石川は上着を羽織り、書類を手に取る。

〇個別オフィス
  あれからT市はPolarisの活動拠点となり、多くの人がT市を訪れるようになった

〇巨大ドーム
  ピンキームーンは噂通りデビューが決定し、
  ドームで記念ライブを行い──
  様々な表舞台にて繰り広げられる様になった

〇商店街
  またゴーストタウンと呼ばれた商店街には、鮮魚店や青果店、惣菜屋ができ──
  市民の交流が増える様になった。

〇遊園地の全景
  そして、レジャー施設を建築された
  湖畔公園では小規模遊園地が新築し、
  TVや雑誌でも取り上げられ、更に
  利用者や観光客が多く訪ねる様になった。

〇田舎の線路
  人が増えたことに変わりはないが、
  絶滅危惧市の課題と
  新市長、石川の挑戦は
  これからも続いていく・・・

〇白

コメント

  • 完結おめでとうございます!👏
    星野愛香はアイドルに、そして石川が市長に!
    これこそ道しるべ、ですね!

    マネージャーの夏目さん、そして皆の力のお陰ですね。👍️
    裕太は二度とT市には顔を出せないでしょうな。恥を知れ俗物!😤

    僕の住む県でも駅周辺の再開発が進められています。
    T市の様になると良いなぁ……。

    素敵な物語をありがとうございました!☺️

成分キーワード

ページTOPへ