9話 行方の先に(◯傷要素あり)(脚本)
〇結婚式場の廊下
夜
桃崎 あかり(ももざき あかり)「や、やばいですぅ...! 図書室へ長く本読んでたら、もうこの時間!!! 早く帰んなきゃ...!」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「...」
〇華やかな広場
七星茜(ななほしあかね)「──もう皆とは仲間じゃないから。 ついてこないで」
〇結婚式場の廊下
桃崎 あかり(ももざき あかり)「...」
桃崎 あかり(ももざき あかり)(やっぱり、わたしたち、茜さんになにか酷いことしましたっけ...)
桃崎 あかり(ももざき あかり)(も、もし...なんか酷いことしてたら...!)
桃崎 あかり(ももざき あかり)(ううん、辞めましょう、考えたらもっと大変なことになるはず...)
〇おしゃれな廊下
桃崎 あかり(ももざき あかり)(あれ?なんか変なの踏んだような...)
桃崎 あかり(ももざき あかり)「んん...?これは...」
〇部屋の扉
桃崎 あかり(ももざき あかり)(あ、ここは茜さんの部屋の扉...)
桃崎 あかり(ももざき あかり)(で、足元には...)
桃崎 あかり(ももざき あかり)「ち、血のついた羽?!?!」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「あ...そうだった、夜だから静かに...」
桃崎 あかり(ももざき あかり)(で、でもこの翼は一体...?!)
〇おしゃれな食堂
桃崎 あかり(ももざき あかり)「──てな事が昨日ありまして...」
青花 碧(あおばなあおい)「ち、血のついた羽...ですか...」
燈籠黄月(とうろうきづき)「また、茜の部屋の前にあるのも不自然ですわ...」
瑞穂 千景(みずほちかげ)「うーん、誰かのいたずらだろうか...?」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「んー、それはないと思いますぅ...。 だって、いたずらだったらかなり悪質ですよぉ...」
青花 碧(あおばなあおい)「...あ、そういえば、!」
燈籠黄月(とうろうきづき)「あら?どうしたのかしら?」
青花 碧(あおばなあおい)「昨日、図書室に向かう際に...」
青花 碧(あおばなあおい)「茜さんが、ライエーラ先生についていくご様子を見ました...」
瑞穂 千景(みずほちかげ)「こっそり...碧もついてきたのか?」
青花 碧(あおばなあおい)「いや...流石にそこまではしてないのですが...」
燈籠黄月(とうろうきづき)「──もしかしたら、ライエーラ先生が 茜に、翼を渡したのかしら?」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「で、でもなんで、ライエーラ先生がそれを持ってるのでしょうか...?」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「あ、この鐘は...」
瑞穂 千景(みずほちかげ)「予鈴だな。 あと一時間目まで5分だから急げ」
〇ファンタジーの教室
──一時間目
先生「はい、茜さん。この答えは──」
先生「ああ、そうでした。茜さんは今日欠席でした」
先生「では次、◯◯さん──」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「やっぱそうですよねぇー...」
燈籠黄月(とうろうきづき)「茜一体、なにがあったのかしら...」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「なんかこう...、茜さんがいないと静かですよねぇ...」
燈籠黄月(とうろうきづき)「茜は”あの時は”天真爛漫な性格でいらっしゃいましたわね...」
桃崎 あかり(ももざき あかり)(...)
桃崎 あかり(ももざき あかり)「あ、そうです!」
燈籠黄月(とうろうきづき)「あら? もしや、なにかアイディアでもひらめかれたのかしら?」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「あ、はいそれが...」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「一旦耳をかしてください...」
〇ファンタジーの教室
先生「はい、今日の授業はここまでです。 次の二時間目の準備をしましょう」
先生「...とりあえず、職員室向かいましょうか...」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「あ、まってください、せんせぇー!」
〇結婚式場の廊下
桃崎 あかり(ももざき あかり)「せんせぇー!!あのぉーー?」
先生「あら?あかりさんと黄月さん、どうかしましたか?」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「あ、あの、ちょっと茜さんの様子をみたくてぇ...その戻って来る時間がおそくなるのでぇ...あの、把握お願いします!」
燈籠黄月(とうろうきづき)「次のお時間の先生に、少々お伝えしてください」
先生「わかりました、では次の時間の先生に話しますね」
先生「でもくれぐれ、さぼんないように!」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「わ、わかりましたぁ...」
燈籠黄月(とうろうきづき)「早速いきましょう」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「はい...」
〇おしゃれな廊下
燈籠黄月(とうろうきづき)「──さて、茜の部屋の扉はどこにあるのかしら?」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「ここです...」
〇部屋の扉
桃崎 あかり(ももざき あかり)「たしかここで羽が発見して...」
燈籠黄月(とうろうきづき)「今はその羽はどこに?」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「わ、わたしの手元ですぅ...」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「さ、流石に血のついたままは嫌なのでぇ、 ティッシュで血を拭き取りましたが...」
燈籠黄月(とうろうきづき)「まあならそれで理解できたわ」
燈籠黄月(とうろうきづき)「とりあえず、ひとまず声がけしてみますわ」
燈籠黄月(とうろうきづき)「もしお返事がなければ、失礼ながら私達、お部屋へ入らせていただきますわ」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「...わかりました」
燈籠黄月(とうろうきづき)「茜?いらっしゃる?ささやかな声でもよろしいので、返事をください」
「...」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「扉に耳をむけましたが...、「シーン」という音しか...」
燈籠黄月(とうろうきづき)「...入るしかないわ、」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「...そうですね...」
〇寮の部屋
桃崎 あかり(ももざき あかり)「──ってあれ?居ない...?」
燈籠黄月(とうろうきづき)「に、逃げ出したのかしら?」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「あ、あれ...机に手紙が...」
──これを見てる皆、今までありがとう。
先生には黙ってほしいけれど、私この学校からいなくなります。
あとルーンヴィーヴァーズの冒険はもうやめてください...
茜より
桃崎 あかり(ももざき あかり)「い、いいいいいなくなる!???!?」
燈籠黄月(とうろうきづき)「これはかなりの重大な事ですわ。 今すぐ茜を探しましょう。 くれぐれも諦めないように...」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「そうですね、私達二人で頑張りましょう」
燈籠黄月(とうろうきづき)「ええ」
〇結婚式場の廊下
燈籠黄月(とうろうきづき)「この事...、先生に伝えたほうが良いとよろしいのでは...?」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「いいえ、後で伝えましょう。今は探すことです」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「い、急ぎましょう!!!!」
燈籠黄月(とうろうきづき)「...ええ」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「と、とりあえず二人同時の瞬間魔法だしましょう!」
燈籠黄月(とうろうきづき)「...まずはセリフィア群の町内を探りましょう」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「でも、この服だと色々怪しまれるので、予備の服を...」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「...完璧です、いきましょう。 せーの、」
「閃移、ヴァニッシュ・ステップ!」
〇ヨーロッパの街並み
燈籠黄月(とうろうきづき)「わぁ...かなりの大人数ですわ...」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「...とりあえず、適当に見かけた人に調査をしましょう」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「あ、あのー、赤い髪の人見かけませんでしたか?」
燈籠黄月(とうろうきづき)「赤髪ショートで、黒いカチューシャの 女性...」
おじさん「──あーごめん、見てないね。」
燈籠黄月(とうろうきづき)「...」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「あ...!わかったかも...」
燈籠黄月(とうろうきづき)「あら?」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「ふぇ、フェルガス群行きましょう。 多分あそこにいるはずです」
燈籠黄月(とうろうきづき)「わかったわ。 フェルガス群ね」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「せーの、」
「閃移、ヴァニッシュ・ステップ!」
〇未来の都会
桃崎 あかり(ももざき あかり)「多分、この一番高い塔の上の階にいるはずです」
燈籠黄月(とうろうきづき)「...」
燈籠黄月(とうろうきづき)「...?」
〇SHIBUYA109
燈籠黄月(とうろうきづき)「──それにしても、なぜあかりは茜がいる場所がわかったのかしら?」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「...よく、茜さんがこう言うんです」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「「私のお気に入りの場所は、フェルガス群の展望台だ」って。」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「なのでちょっと最初は予想だったのですが...」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「私の魔法に、「相手の居場所がわかる魔法」がありまして...」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「それを使うと、なんとフェルガス群の展望台だったので...」
燈籠黄月(とうろうきづき)「で、でも最初に使うべきじゃ...」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「つ、使うタイミングが...間違っただけです...」
燈籠黄月(とうろうきづき)「そ、そうゆうことね」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「と、とりあえず、展望台につきましたので、急ぎましょう」
燈籠黄月(とうろうきづき)(あかりって意外と行動力高いわね...)
〇研究施設の玄関前
〇近未来施設の廊下
桃崎 あかり(ももざき あかり)「3階までのエレベーターを使いましょう」
燈籠黄月(とうろうきづき)「それってどこに...?」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「ついてきてください」
〇謎の部屋の扉
〇エレベーターの中
燈籠黄月(とうろうきづき)「...にしても、行動力高いわね。あかりって」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「えぇ、そうでしょうか...」
燈籠黄月(とうろうきづき)「今のような時は普段より真面目よ?」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「わ、私が真面目じゃないってことですかあ?!」
燈籠黄月(とうろうきづき)「あら、そうじゃなくて...」
燈籠黄月(とうろうきづき)「褒めてるのよ。行動力高くて。 羨ましいわ」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「そ、そうですか...ありがとうございますぅ..」
桃崎 あかり(ももざき あかり)「つきましたので、急いで四階行きましょう!」
燈籠黄月(とうろうきづき)「ええ」
〇無機質な扉
──四階
桃崎 あかり(ももざき あかり)「...一斉に開けますよ。」
〇施設の展望台
桃崎 あかり(ももざき あかり)「──え?」
燈籠黄月(とうろうきづき)「──あ、茜?」
七星茜(ななほしあかね)「あ、ばれちゃった?」


