〇施設の展望台
桃崎 あかり（ももざき あかり）「──え？」
燈籠黄月（とうろうきづき）「──あ、茜？」
七星茜（ななほしあかね）「あ、ばれちゃった？」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「な、なんで、自ら傷をつけるんですか!? 危ないですよ?!」
燈籠黄月（とうろうきづき）「そうですわ。今すぐその行為をやめて、 話を聞いてほしいわ」
七星茜（ななほしあかね）「うっさ、邪魔しないでよ、」
七星茜（ななほしあかね）「私みたいなやつは、もういらないでしょ？」
七星茜（ななほしあかね）「だから、もうこれで終わりにして...」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「...茜さん!!!!」
燈籠黄月（とうろうきづき）「あ...あかり...なにを？」
七星茜（ななほしあかね）「...え？」

〇施設の展望台
桃崎 あかり（ももざき あかり）「...茜さんがいなくなったら、学校での冒険はどうするんですかっ?!」
七星茜（ななほしあかね）「え...？」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「み、皆のことをおいてくつもりですか?!」
七星茜（ななほしあかね）「...あ...」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「だ、だからその...」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「...魔法が使えなくなったと言って、仲間はずれだとかは...思わないでください...」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「たとえ使えなくても...、茜さんは立派な魔法少女団の団長ですよ...」
七星茜（ななほしあかね）「...」
七星茜（ななほしあかね）「んん、ちょっとまって...一回話変えて良い？」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「え...？あ、別に良いんですけど、どうかしました...？」
七星茜（ななほしあかね）「...なんで私が魔法使えなくなったって知ってるの？」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「あ...それは...」
燈籠黄月（とうろうきづき）「これは前から思ってたのだけれども...」
燈籠黄月（とうろうきづき）「茜、行動で今思ってる気持ちがわかりやすい方ですわ」
七星茜（ななほしあかね）「え...？」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「じ、実はですねぇ、私達茜さんが居ないときに...」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「いろいろ、学校中噂になってたんです」
七星茜（ななほしあかね）「う、噂...?!」
燈籠黄月（とうろうきづき）「で、噂になって茜が寝てる時に...こっそり...」
燈籠黄月（とうろうきづき）「言いづらいのだけれども、ちょっぴり茜の魔法検査したのよ」
七星茜（ななほしあかね）「え...ちょ、まじで...？」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「その結果わかったのが、「茜さんは誰かによって魔法が盗まれていて使えない状態」でした。」
七星茜（ななほしあかね）「...」
七星茜（ななほしあかね）「ちょっとまって...、一回脳を落ち着かせて良い？」
七星茜（ななほしあかね）「できればここじゃなくて、私の部屋でいっぱい話してほしい...」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「あ、わかりました！ちょっとかなり歩きますが、無理しないでくださいねぇ!!」
燈籠黄月（とうろうきづき）「これはこれで...また疲れますわね...」

〇華やかな寮

〇寮の部屋
七星茜（ななほしあかね）「ちょ、ちょっと横になるね...」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「良いんですよ、別に」
燈籠黄月（とうろうきづき）「そりゃ歩き疲れたものよ」
七星茜（ななほしあかね）「はぁーにしても、」
七星茜（ななほしあかね）「まさか、全員が茜は魔法使えないって知ってたなんて...意外だった...」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「に、にしても、なぜ早めに自分から「使えない」て言わなかったのですか???」
燈籠黄月（とうろうきづき）「確かに、それは思うわ」
七星茜（ななほしあかね）「あ、えっとー、そのー、」
七星茜（ななほしあかね）「なんていうか、」
七星茜（ななほしあかね）「魔法少女団なのに...魔法使えないとか、 自称魔法少女だとか言ってる少女じゃん...」
七星茜（ななほしあかね）「そ、それを皆に馬鹿にされないように...言えないようにしてたの...」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「あ、ふーん、そうですかぁ...」
七星茜（ななほしあかね）「...」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「別に、誰かが魔法が使えなくても皆さんは悪く言いませんよ？」
燈籠黄月（とうろうきづき）「そうよ。でもまず早めに皆様に正直に言えば良かったと思いますわ」
七星茜（ななほしあかね）「そ、そうだよね...、私の馬鹿だった...」
七星茜（ななほしあかね）「てかそれに、あかり...、」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「ん？どうかしましたかぁ？」
七星茜（ななほしあかね）「き、昨日は強く「仲間じゃない」とか言っちゃってごめん...。 あ、これはどっちかというと皆に対してだけど...」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「あぁ、別にそれで怒ってるわけでもありませんよ！」
七星茜（ななほしあかね）「...なら、よかった」
七星茜（ななほしあかね）「あ、あと乱暴に展望台で暴れてしまい、 申し訳ございませんでした...」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「別に、大丈夫ですよぉ〜...」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「ま、まあちょっと驚いただけですがねぇー...」
燈籠黄月（とうろうきづき）「でも、今後絶対に気をつけてほしいわ」
七星茜（ななほしあかね）「う、うん、わかった」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「あ、ちょっと暗い顔しないで返事しないでください!!!」
七星茜（ななほしあかね）「...、わかったよ」
七星茜（ななほしあかね）「なんか色々迷惑かけてしまったけど、あ、ありがとう!!!」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「いえいえこちらこそー！ 少し休んでまた元気になってくださーい!!」
燈籠黄月（とうろうきづき）「ええ。同じく」

〇おしゃれな廊下
桃崎 あかり（ももざき あかり）「あ...これの事茜さんに伝えるの忘れていましたぁ...」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「つ、伝えたほうが良いですよねぇ?!」
燈籠黄月（とうろうきづき）「いや、これは...」
燈籠黄月（とうろうきづき）「...なんだか嫌な予感がするわ。 あまり、私達が知ってはいけない気がしますわ」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「そ、そうですか...」
燈籠黄月（とうろうきづき）「さて、急ぎましょう。もうすぐ昼食の時間ですわ」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「え!?意外と時間かかってる!?」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「ま、ていうのはおいといて、さっそく食堂へレッツゴー!!」
「...」
ライエーラ「...」
ライエーラ「...羽」
ライエーラ（これは茜さんしか、言ってない事ですが...）
ライエーラ（皆には知ってはいけないでしょう）
ライエーラ「...」
ライエーラ「...」
ライエーラ（──この羽の正体実は、黒羽白音さんだったことを...）

〇寮の部屋
七星茜（ななほしあかね）「...はぁ、一旦疲れとれたし、食堂のところへ向かおう」
七星茜（ななほしあかね）（最近皆の顔が見れなくて、寂しいからなー...）

〇おしゃれな食堂
七星茜（ななほしあかね）（うわぁ...、久しぶりの景色だ...）
青花 碧（あおばなあおい）「え、あれ、茜さん？」
瑞穂 千景(みずほちかげ)「あ、茜...?!」
七星茜（ななほしあかね）「あ、えっとお久しぶりー...？」
青花 碧（あおばなあおい）「む、無理はしてませんよね？」
瑞穂 千景(みずほちかげ)「一応、体の安全面は気にしてるからな...」
七星茜（ななほしあかね）「まあまあ、そんなに心配しないでよ〜。 本当に大丈夫なんだからさ！」
瑞穂 千景(みずほちかげ)「...ほ、ほら白音のこととか...」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「あ、ちょっと千景さん、それは...?!」
瑞穂 千景(みずほちかげ)「...すまない、失礼な事を言ってしまったな...」
七星茜（ななほしあかね）「白音って、あのつば──」
七星茜（ななほしあかね）「あ、予鈴じゃん！急がないと...」
桃崎 あかり（ももざき あかり）「そ、そうですね！急ぎましょぉ!!」
瑞穂 千景(みずほちかげ)（──つば？）
瑞穂 千景(みずほちかげ)（とにかく、急ごう）