ズレズレスクールライフ2

夏目心 KOKORONATSUME

11 帰って来た酒井(脚本)

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〇散らかった職員室
  数日後。
マルコシアス先生「はい!夏目高校です!」
電話「あ!夏目高校の教員の方ですね!私は夏目病院の黒澤と申します!酒井君の件でお話したい事が!」
マルコシアス先生「あ!夏目病院の方でしたか!酒井は?その後どうなりましたか!?」
電話「はい、先ず結論から申しますと、酒井君は無事助かりました!」
マルコシアス先生「な、何と!瀕死の重体と聞いてたからどうなるかと思いましたが、本当にありがとうございます!!」
電話「はい!こちらとしても、とても貴重なデータを取れましたので、酒井君には本当に感謝しています!」
マルコシアス先生「ん?どう言う事です?」
電話「いえ!深い意味はありません!期待して待ってて下さいね!今日から登校出来ますので、それでは!」
マルコシアス先生「・・・何だか含みのある言い方だったな・・・」
マルコシアス先生「はい!夏目高校です!」
マルコシアス先生「・・・・・・」
マルコシアス先生「・・・!?その声は!?」

〇教室
高木浩二「お前ら!ビッグニュースだ!」
濱口俊樹「あん?何だよそんな嬉しそうな顔して?」
高木浩二「さっき先行の話聞いたらよ、酒井の奴助かったってよ!!」
田中光太郎「え!マジか!?凄く酷い状態だって聞いてたけど、まさか助かるだなんて!」
濱口俊樹「ま、マジかよ!!あの野郎心配掛けさせやがって!!」
高木浩二「本当それだよ!しかもよ!今日からまた学校来れるってよ!」
田中光太郎「マジか!なら俺知らせて来るよ!」
  酒井の復帰は直ぐ様クラス中に知れ渡り、やがてホームルームが始まるのだった。
マルコシアス先生「皆お早う!皆も知ってると思うが、今日から酒井が復帰する事となった・・・」
高木浩二「なぁマルコシアス先生!さっきから酒井の姿が見えないんだけどどうしたのさ!?」
マルコシアス先生「あぁ、その事だが、さっき酒井から電話が入ってな・・・ホームルームを始める際に皆に顔を見せたいとか・・・」
白川さゆり「え?どう言う事です?丸で自分が転校して来る見たいじゃ無いですか・・・」
マルコシアス先生「あぁ、それは俺も引っ掛かってるんだ・・・」
マルコシアス先生「ん?」
「マルコシアス先生!俺です!酒井です!」
マルコシアス先生「あぁ、来たか!今直ぐ入れ!色々と聞きたい事もあるからな!」
「はい!」
マルコシアス先生「え?」
白川さゆり「えぇ!?」
濱口俊樹「な、何だよこれ!?」
高木浩二「俺ら、夢でも見てるのか!?」
田中光太郎「あ、あれは・・・!?」
酒井輝義「皆久し振り!今日からここに復帰する酒井輝義だ!皆今日から宜しくな!」
マルコシアス先生「酒井?酒井だと!?」
酒井輝義「ん?どうしたんだよマルコシアス先生!どっからどう見ても俺でしょ!?」
高木浩二「待て待て待て!どっからどう見てもロボじゃねぇか!確かに声は酒井だけどよ!一体どう言う事だよ!?」
田中光太郎「本当だよ!どうしてそんな!いきなりロボになって現れるとか何て名前の漫画だよ!?」
マルコシアス先生「み、皆落ち着け!気持ちは分かるが質問は後だ!後で俺も夏目病院に問い合わせる!だから落ち着け!」
田中光太郎「は、はい・・・」
  余りにも突然の出来事に驚きながらも、光太郎達は授業を始めるのだった。

〇病院の診察室
  数時間後。
黒澤博「はい、夏目病院ですが何か?」
電話「あの!夏目高校のマルコシアスと言う者ですが!これは一体どう言う事ですか!?」
黒澤博「と申しますと?」
電話「内の生徒の酒井輝義の件です!何なんですかあれは!!彼に一体何をしたと言うのです!?」
黒澤博「あぁ、その事ですか!ちゃんと助かりましたでしょう!」
電話「助かったとかどうとかではありません!何故酒井がロボットになってるんです!?」
黒澤博「まぁまぁ落ち着いて下さいマルコシアス先生・・・酒井君が事故にあった時の容態は聞いてましたでしょう?」
電話「そ、そうですが・・・」
黒澤博「爆発に巻き込まれた・・・内臓が使えなくなった・・・この様な事になれば幾ら我々が優れていても治す事は不可能です・・・」
黒澤博「ですが!一度使えなくなった物が別の物で代用出来たらどうでしょうか!?」
電話「・・・!?ま、まさかあなたは・・・」
黒澤博「そうです!私には夏目工房にて大きなツテがありましてね!その方は人間の機械化の研究をしておりましてね!」
黒澤博「身体の部位が取れた方、取れて無くても動けない方への義手や義足を発展させたのが人間の機械化です・・・」
黒澤博「内の者が彼をそのままの身体で救おうとしたのですが、あれはどうやっても救う事は出来ないのは明白・・・」
黒澤博「そこで!私は自分のツテを使って酒井君の機械化を進言したのですよ!」
電話「な、何て事を・・・お言葉ですが、酒井君のご家族には・・・」
黒澤博「えぇ、話しましたよ・・・最初こそ動揺されてましたが、私は投資活動もしてましてね・・・」
黒澤博「100億円を稼いでましたので、それを引き渡したら手のひら返しでお喜びになられましたよ?」
電話「そ、そんな・・・」
黒澤博「で、どうですか?まだ何か問いただしたい事が?」
電話「・・・・・・分かりました・・・お忙しいのにお時間頂き、ありがとうございました・・・」
黒澤博「ははは!やはりこのやり方は正しかった!この技術が発展すれば!ますます夢が広がるぞぉ!!」
賀川大和「あぁ・・・結果的に助かったとは言え、こんなふざけた事しなきゃいけないだなんてな・・・」
ドラック「か、賀川先生・・・大丈夫ですか?」
賀川大和「・・・大丈夫じゃ無いと言えば満足するか?」
ドラック「先生・・・」
賀川大和「俺は酒井君を救いたかった・・・だけどこうして現実を見せつけられると自分がどれだけ非力か良く分からされるよ・・・」
ドラック「そんな!賀川先生は!」
賀川大和「ドラック・・・俺達は自分に出来る事をやるしか無いんだ・・・御託なんていつでも言える・・・」
賀川大和「だからやれる事をやるんだ・・・良いな?」
ドラック「・・・!はい!」
賀川大和「行くぞ・・・」

次のエピソード:12 ロボット

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