6 プレゼン(脚本)
〇原っぱ
月島和也「おぉ!これがVR空間か!」
明石家達也「ゴーグル付けてるのは間違い無いが、見ろよ!こっちでは着てる服が違う!」
月島和也「おぉ!ちっと格好良いんじゃねぇか!?」
一ノ瀬遥「ハーイ!」
明石家達也「あ、一ノ瀬先輩!」
一ノ瀬遥「VR世界にようこそ!どう?実際見てみると現実世界と遜色無いでしょ?」
月島和也「はい!もう見てる物全てが本物に感じます!」
一ノ瀬遥「これがVRの凄い所よ!これからあなた達には、このゲームのバトルシステムのテストをして貰うわ!」
一ノ瀬遥「私がこれからモンスターを出すから、あなた達は用意された武器を使って戦って頂戴!」
一ノ瀬遥「操作性、敵の強さ、ゲームのやり易さをチェックするから、実際やってどんな感じだったかを私に教えてね!」
月島和也「分かりました!」
一ノ瀬遥「えぇ!それじゃあ始めるわよ!」
一ノ瀬遥「武器はまだこれしかインプットして無いから好きなの使ってね!次はモンスターを出すわ!」
「・・・・・・」
一ノ瀬遥「それじゃあ、後はあなた達が武器を選んだら始められるわ!」
月島和也「はい!それなら俺は刀使いたいな!」
明石家達也「となると、俺が銃になるか・・・」
一ノ瀬遥「良し!これで準備完了ね!それじゃあ遠慮なく暴れて頂戴!」
「はい!」
〇研究施設のオフィス
一ノ瀬遥「さて、こっちの方はどうかしら?」
水島理央「あ、一ノ瀬先輩お帰りなさい!」
一ノ瀬遥「あ、理央ちゃん!そっちの方はどう?」
水島理央「はい!今花が色んな衣装の案を探してて、もう直ぐ戻って来る筈です!」
一ノ瀬遥「OKよ!」
雛森花「ただいま戻りました!こんな感じの衣装どうでしょうか?」
一ノ瀬遥「おぉ!良い感じじゃない!正に女性主人公って感じね!」
水島理央「やっぱ冒険物と言えば勇者服よね!ねぇ、他にどんな衣装あるの!?」
雛森花「待って待って!これから見せるからさ!」
富田秀夫「助け合い?意見を出し合う?そんな事して何になる?」
富田秀夫「低レベルどもが、今こそ僕の実力を見せてやる!次のプレゼンが楽しみだな!」
〇役場の会議室
それから数カ月。プレゼン当日。
司会者「それでは発表致します・・・今回のプレゼンでの採用は、一ノ瀬さんのチームの案、心RPGに決定しました!」
一ノ瀬遥「ま、マジでぇ!?」
月島和也「ま、マジかよ!!俺らこれから大仕事じゃねぇか!!」
明石家達也「す、凄ぇ!何か夢を見てる見たいだ!!」
一ノ瀬遥「もう皆のお陰よ!初めての事だらけなのに良く頑張ったわね!」
雛森花「何言ってるんですか!私達は先輩が教えてくれたから頑張れたんですよ!」
水島理央「こちらこそ感謝してますよ!」
司会者「では、以上を持ちまして本日のプレゼンを・・・」
富田秀夫「ちょ!ちょっと待って下さい!」
司会者「ん?どうしました?」
富田秀夫「何故僕のでは無くあいつらの案が採用されたのですか!?IQ200から300の僕が作った案ですよ!?」
司会者「君は確か、富田君でしたね?先日糾弾されたと聞きましたが、また懲りずにやってましたね・・・」
司会者「これに時間を割く事は流石に出来ません・・・攻めて簡略的、尚且つ読み易い資料だったら話は変わってました・・・」
富田秀夫「それはあなた方のレベルが低いからでしょ!?」
司会者「ま、まぁ、これらは全て決定事項です・・・この敗北を糧に、精進致しましょう・・・」
富田秀夫「・・・こ、こんなの納得出来るかぁ!!」