2 富田秀夫(脚本)
〇オフィスのフロア
小椿俊彦「あぁ、さっきは酷い目にあった・・・秀夫が勝手な判断さえしなければ・・・」
小椿俊彦「っと、いかんいかん!流石に引きずってても仕方無い・・・俺もやる事やらなきゃな・・・」
小椿俊彦「あいつは俺の甥っ子・・・まだまだこれからだ・・・」
小椿俊彦「けど・・・」
〇オフィスのフロア
秋山人志「あぁ、いけ好かないと思ったがまさかこんな馬鹿な真似しやがるとは・・・」
〇オフィスのフロア
小椿俊彦「秋山にあんな事言われたら流石に無視出来ないよな・・・ちょっとあいつの履歴書見直すか・・・」
小椿俊彦「え〜っと、名前や生年月日、中学はともかくとして高校は名門出身・・・大学は最難関のドキワミでしかも首席卒・・・」
小椿俊彦「ドキワミ所属の一部の教授からはIQ200か300の天才と称される程の秀才・・・」
小椿俊彦「それであの性格・・・あれからもう19年か・・・兄さんと義姉さん、本当良い人達だったな・・・」
小椿俊彦「2人が交通事故で死んで、引き取り手が俺だけしかいなかったから俺が頑張ったんだけど・・・」
小椿俊彦「どうして性格がひん曲がっちゃったんだ?あの2人からあんなのが産まれるとか、本当分かったもんじゃ無いな・・・」
所変わって、
赤木加奈子「それでさぁ!もっと効果的な化粧水見つからないか徹夜で調べたんだけど中々良いの決まらなくてさぁ!」
赤木加奈子「だから仕方無く今使ってる奴で妥協せざるを得なくてさぁ!」
富田秀夫「成る程・・・赤木は余程暇なんだな・・・」
赤木加奈子「ちょ!暇って何よ暇って!男には分からないけど、お化粧って凄く重要なんだよ!」
富田秀夫「そんな物に時間を割く暇があるなら、もっと効率的で合理的に職場を発展させる事の方が重要だ・・・」
富田秀夫「もっとも、学歴の低い負け犬にはそんな事を考える暇すらも無いと言う事か・・・」
赤木加奈子「あのさぁ!学歴至上主義は勝手だけど、あんたそんな調子じゃいつか足下掬われるよ?」
赤木加奈子「そこまで言うなら富田は何か考えてる訳!?」
富田秀夫「当たり前だ・・・次の休みにビジネス系のセミナーを受けに行く予定だ・・・」
富田秀夫「そこで更なるスキルアップを計るつもりだから、お前も一緒に行こう・・・」
赤木加奈子「いや、あたしその日用事あるから・・・」
富田秀夫「これが会場の所在地だ・・・後で確認して置けよ?」
赤木加奈子「いや、だからあたしは・・・」
富田秀夫「当日のスキルアップが楽しみだな・・・」
赤木加奈子「だ〜か〜ら、こっちの話聞けって・・・」
小椿俊彦「本当、俺はどこで間違えたんだ??」
〇オフィスのフロア
夕方。
星川スミレ「あ〜!どうしてこんな事になってるのよ!!」
秋山人志「あれ?どうしたんだ星川?そんなアタフタしてよぉ?」
星川スミレ「あぁ、秋山君大変なの!あたしが頼まれてた会議の資料が!」
秋山人志「資料がどうかしたのか?」
星川スミレ「それが、こんなになってて!!」
秋山人志「・・・・・・」
秋山人志「な、何だこれ!?文章固いわ横文字多いわ専門用語がビッシリて・・・」
星川スミレ「そ、そうなのよ!これから仕上げようとしてたのにいつの間にかこんなになっててさぁ!!」
富田秀夫「おい、何をギャアギャア騒いでるんだ?」
星川スミレ「あ、富田君・・・それがね、誰かがあたしがやる資料勝手に弄った見たいでさ・・・」
富田秀夫「あぁ、明日の会議で使う資料か・・・それなら僕が仕上げといたよ・・・」
星川スミレ「な、何ですって・・・?富田君資料作り誰に頼まれたの?」
富田秀夫「いちいち他人の指示を仰ぐのは雑魚のやる事だ・・・優秀な人材は自ら考えて行動する・・・」
富田秀夫「何だ?僕よりキャリアがあるとか言って置きながらそんな事も分からないのか?」
星川スミレ「貴方ふざけてるの?そう言う勝手な判断で動かれて周りが迷惑してる事に気付かない訳??」
星川スミレ「こんな事されるとこっちが迷惑なのよ!今朝の事だって自分が蒔いた種も誰かに任せっきりだし!」
星川スミレ「こんな分かり辛い資料作られてもこっちが困るのよ!しかもこれ明日使う物だってのに!!」
富田秀夫「あ〜嫌だ嫌だ・・・それは自分達が低能だってだけの事だろう・・・態々自分から低能さをアピールしてくるとは、」
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