3月11日 ベッドの下 #シナリオ(脚本)
〇中規模マンション
〇女性の部屋
届いた荷物の片づけは、昼の内に終わりました。おかげで居間のソファで寝ることは避けられたのですが・・・・・・
妹「ベッドって備え付けだったんだよね?」
( ´∀`)「それがどうかしたか?」
妹「いや、なんていうかね」
( ´∀`)「実家でもベッドだったじゃん」
ベッド自体に文句はありません。むしろ家で使っていたものより、ふかふかで寝心地は良さそうでした
けれど、ベッドというと、どうしてもアレが頭をよぎるのです
妹「都市伝説にね、ベッドの下に男の人が包丁持って隠れてるっていうのがあってね」
妹「いるわけないと分かっていても、怖いんだもん」
( ´∀`)「なんだよ、今まで気にしてなかったくせに」
妹「ここが事故物件じゃなきゃ、気にならなかったんだけどね」
( ´∀`)「安心しろ。ベッドの下は、誰も変死してないから」
妹「それ、他のところでは変死しまくってるんじゃ」
妹(この家の安全地帯を把握しておきたいような、知りたくないような・・・)
( ´∀`)「まあ、大丈夫だろ。ベッドの下には先客がいるから」
妹「何を安心しろと? 先客って誰?」
兄はうろたえる私には答えず、ベッドに下に手を突っ込みました。それから二三回、上下に手を振ってから、手を引き抜きました
その手に握られていたのは──
( ´∀`)「備え付けの人形だ」
妹「備え付けって・・・ 前の住民の忘れ物でしょ。大家さんに引き取ってもらいなよ」
( ´∀`)「えー? 俺が人形持ち歩いたら、ご近所に『男の癖に人形とか持ってるの? キモッ!』とか噂になりそうじゃん」
妹「フィギュアじゃないから大丈夫だよ」
( ´∀`)「まあ、引き取って貰っても無駄じゃないかな」
( ´∀`)「他の場所に飾っても、何故かベッドに下に戻ってくるからな。でも飾れない以外は差支えはないだろ」
妹「差し支えあるけど?! 明らかに呪いの人形じゃないの」
( ´∀`)「いやほら、あれだ。菅原さんとこの道真さん。あの人だって一時期荒れてたけど、今じゃ神様やってるじゃん」
妹「道真公を更生した不良みたいに言わないでよ」
( ´∀`)「だから、この人形も神様として祀っておけば、お前のこと助けてくれるかもしれないだろ」
妹「う、う~ん?」
妹「人形が歩き回っているか、持ち主が置きなおしているのか、判断が難しいんだけど?」
( ´∀`)「いや、持ち主なんていないぞ? その人形が歩いて戻ってたから」
妹「なら安心──」
妹「出来ないけど?! 余計、怖くなったけど?」
この後、結局、怖いながらも祀ることにしました
〇中規模マンション
それから数日後──
〇女性の部屋
妹「またか・・・」
人形を祀ってたら、朝になると人形が隣で寝てるようになりましたとさ
妹「気に入られた・・・のかな?」
笑っていいのか、震えていいのか悩みました🤔💦
いずれにしろ面白いには違いないです!!