未球~MIKYUU~

きゃまっこ

エピソード2 許さな!でも、その根底の原因をまずは排除(脚本)

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〇改札口前
  ルルとハヤは事故が起きた駅に来ていた。
ルル「最大遅延時間50分・・・・・・」
ハヤ「これは本当にイライラですよね」
ルル「1日の疲れを一刻も癒すために帰宅を急ぐ時間帯なのに、これは良くないよね」
ハヤ「正直、なんでこんなことするか皆目理解不能ですよ」
ルル「私もそう思う」
ルル「正直やめてほしいよね」
ルル「本人たちにとっては深刻だとしても・・・・・・」
ルル「だからこそ、私たちはその根本を叩くために来ているんだけどね」
ルル「だから、まずは調査だね」
ハヤ「はい」

〇事務所
  2人は駅の事務所で、この事故を調査中の警察に状況を聞き出す。
ルル「失礼します “名無し事務局”の者です」
  “名無し事務局”とは、ルルやハヤら6人が設立した会社である。
  ルルたちの挙げた実績によって、現在は半公的な機関となっている。
アサカワ「なんだ、やっぱり来たのか」
ルル「はい、来ました」
ルル「と言うか、これが私たちの任務なので」
アサカワ「まー、そうだな」
アサカワ「それで、知りたいのは今回の飛び降り者のことだよな」
ハヤ「目撃者の方々の話では電車が入ってきた瞬間に、整列しているお客さんを押し退け、飛び降りたということらしいてすが」
アサカワ「飛び降りを図ったのは、セタという32歳の者だ」
  アサカワは2人に現状で分かっていることを話し始める。
ハヤ「先輩、セタという方もあの会社の社員さんですね」
ルル「うん、これで6人目」
アサカワ「“レイマーシーズ社” 全地区で知らない者はいないとされている程有名な電子系の企業の1つだな」
アサカワ「過去3ヶ月前からこの企業の社員が相次いで、亡くなっている」
アサカワ「どれも自死」
アサカワ「その内4回は今回と同じように電車への飛び降りだった」
ハヤ「“レイマーシーズ社”はなぜそんなに自死者が居るのにも関わらず、放って置くのでしょうか?」
アサカワ「私も不思議」
アサカワ「たぶん、知る権利として報道される情報の中に企業の名前を出さないことが原因の1つだと思っている」
ルル「警察と企業の間だけで周知されるから、世間に悪評が知られることがない」
ルル「だから、あまり真剣に向き合わず、放置しているってとこかな?」
ルル「本来、社員が1人でも自死や訴えを起こした場合、その企業は経営や働き方の在り方が本当に問題がないかを自己調査する必要がある」
ハヤ「大手なのにまさか“企業創立規定”を無視しているということなんですかね」
  “企業創立規定”は会社を作る時に必ず守らなければならない規定のこと
  その規定には“社員が自分を持って働けるように、不満や問題を自己解決できる環境と制度を必ず設置すること”と記載されている
  これが守られず、社会的に大きな損害になり得そうだと判断された場合、公的機関が調査に乗り出す
アサカワ「“レイマーシーズ社”を潰すかは貴方たちか判断して」
  “名無し事務局”は唯一、民間の企業を強制的に解散させる権利を有している
  他の公的機関にはこの権限がない
ルル「はい、“労働局”の方々と連携して、“レイマーシーズ社”に立ち入り調査したいと思います」
  “労働局”は全ての労働をする者が適切に仕事を出来ているかを企業に潜り込んで調査し、有益な会社であることを確認する機関
ルル「本来は6人目の自死者が出る前に調査しなければなりませんでした」
ハヤ「これは反省以上のものですね」
ハヤ「社会への損失は大です」
ルル「1週間以内には全てを解決させます」
アサカワ「頼みました」
  エピソード3へ続く

次のエピソード:エピソード3 確かに大事!でも、本当に守るのは?

コメント

  • 続きが気になる
    今の所ファンタジー感ないけどこれからなのかな

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