第11話 過去が交錯している!(脚本)
〇要塞の廊下
ジャズダンス
応援うちわ
イケメン
シェリアータ「なぜ、ルディア様がその言葉を知って・・・」
ルディア「やはり、貴女にもあの世界に生きた記憶があるのですね」
ルディア「そして貴女は、この世界の価値観を変えようとしている」
シェリアータ「はい」
ルディア「やめてください」
シェリアータ「え」
ルディア「お願いですから、やめて」
ルディア「私から平穏を奪うのはやめてください」
シェリアータ「でも!」
ルディア「私は、」
ルディア「イケメンに騙されて、」
ルディア「病気の恋人を見殺しにして、」
ルディア「別れの言葉さえ言えなかった」
ルディア「誰より心がきれいなのに、見た目を理由にバカにされてたあの人が、」
ルディア「この世界では肯定されている気がしていたのに」
ルディア「もう、乱されたくない」
シェリアータ「心がきれいなのに、見た目を理由に?」
シェリアータ「それこそ私のお兄様です!」
シェリアータ「私はフトメン文化を排除しようなんて思っていません」
シェリアータ「人には好みがあり、それを楽しむ権利がある」
シェリアータ「私は両方が虐げられず 輝く世界にしたいんです!」
ルディア「・・・わかっています。ごめんなさい」
ルディア「私は自己中心的で、ひどいことを言っている」
ルディア「でも、耐えられない」
ルディア「思い出すと壊れてしまう」
ルディア「助けて・・・」
ルディア「太一くん」
『病気の恋人を見殺しに』
シェリアータ「・・・・・・るき」
シェリアータ「ルディア様は・・・・・・瑠妃?」
ルディア「どうして私の、前世の名前を?」
〇稽古場(椅子無し)
〇病室のベッド
〇大きい交差点
〇要塞の廊下
『別れの言葉さえ 言えなかった』
シェリアータ「瑠妃さんが・・・太一さんに会えなかったのは、どうして?」
ルディア「・・・それは」
〇撮影スタジオ
カメラマン「いいねいいね、雰囲気出てる!」
カメラマン「そこで絡んで、キスとかどう??」
瑠妃(るき)「えっ!」
最輝(もてる)「すみません、それはNGで」
最輝(もてる)「困るでしょ?」
瑠妃(るき)「助かります」
最輝(もてる)「君とは、心もないのに体だけ近づきたくない」
最輝(もてる)「無理はさせないから」
〇劇場の楽屋
瑠妃(るき)「最輝くんのこと、誤解してたかもしれない」
瑠妃(るき)「あまり冷たくするのも失礼かな・・・」
瑠妃(るき)「あっ!」
瑠妃(るき)「ぼーっとしててお仕事の連絡先をブロックしちゃった」
瑠妃(るき)「えーと、ブロック設定画面は」
瑠妃(るき)「・・・あれ?」
瑠妃(るき)「どうして、太一くんのアイコンがブロックリストに?」
瑠妃(るき)「だって、昨日もやり取りしたのに」
瑠妃(るき)「・・・」
〇黒背景
【瑠妃】
ねぇ太一くん、覚えてる?
【太一】
何を?
【瑠妃】
明日は付き合い始めた記念日だよ
【太一】
もちろん、覚えてるよ
【瑠妃】
嘘
〇休憩スペース
瑠妃(るき)「明日は、記念日なんかじゃない」
瑠妃(るき)「やっぱり、貴方だったのね」
最輝(もてる)「何のことかな」
瑠妃(るき)「今持ってたスマホ、いつものと違う」
最輝(もてる)「仕事とプライベートで分けるのは普通でしょ?」
瑠妃(るき)「私のパスワードを探り当て」
瑠妃(るき)「太一くんの連絡先をブロックし」
瑠妃(るき)「見た目そっくりに整えた偽物を登録した」
瑠妃(るき)「私が太一くんだと思っていたのは、 なりすました貴方だったんだわ」
最輝(もてる)「・・・」
最輝(もてる)「はー、バレちゃったか」
瑠妃(るき)「どうしてそこまでするの?」
最輝(もてる)「どうして?」
最輝(もてる)「君が欲しいからだよ」
最輝(もてる)「君ほど美しく、僕を魅了する女性はいない」
最輝(もてる)「パートナーとして完璧だ。 僕と君なら世界も取れる」
瑠妃(るき)「・・・興味ないわ」
最輝(もてる)「どうして人生を棒に振ってブサイクな男にこだわるんだ」
瑠妃(るき)「どうして、そうやって見下すの」
瑠妃(るき)「太一くんは、貴方より劣ってなんていない!」
最輝(もてる)「フェミニストに毒されてるなら、 目を覚ました方がいい」
最輝(もてる)「どんな綺麗事を言おうと、 世間は僕を選ぶんだ」
瑠妃(るき)「フェミとか綺麗事とか、そういうんじゃない」
瑠妃(るき)「私はただ、あの人がいいだけなの」
瑠妃(るき)「世間が貴方を選んでも、 私は太一くんを選ぶの!」
〇大ホールの廊下
瑠妃(るき)「電話は繋がらないし、既読もつかない」
瑠妃(るき)「今の時間なら会社にいるはず!」
〇おしゃれな受付
瑠妃(るき)「すみません、藤見太一は」
受付嬢「あっ、お身内の方ですか? お荷物取りに来られたのなら・・・」
瑠妃(るき)「荷物? 本人はいないんですか?」
受付嬢「お身内ではないんですか? 失礼しました」
受付嬢「藤見は、午前中に緊急搬送されまして」
瑠妃(るき)「・・・えっ!」
瑠妃(るき)「搬送先は!?」
受付嬢「失礼ですが、ご関係は」
瑠妃(るき)「恋人です!」
瑠妃(るき)「証拠に2人の写真もあります。 早く教えて!」
受付嬢「中央病院に・・・」
受付嬢「あっ」
〇大きい交差点
〇黒背景
〇要塞の廊下
シェリアータ「お兄ちゃんが倒れた日に」
シェリアータ「事故・・・?」
〇大きい交差点
〇要塞の廊下
シェリアータ「あ」
シェリアータ「あああ」
シェリアータ「思い、出した・・・」
シェリアータ「全部」
シェリアータ「私のせいなんです」
ルディア「!?」
シェリアータ「私が、」
シェリアータ「お兄ちゃんも、瑠妃さんも、」
シェリアータ「殺してしまった・・・」
ルディア「貴女が、殺した?」
〇稽古場(椅子無し)
世李(せり) 「お兄ちゃん、意外と飲み込みいいじゃん!」
太一(たいち)「ハァ、ハァ・・・ でももう、これくらいで」
世李(せり) 「あとワンセットがんばろ! 1ヶ月もしたら見違えるよ!」
世李(せり) 「しかし、お兄ちゃんの彼女がまさか、 モデルの瑠妃だなんて・・・」
世李(せり) 「写真を見るまで信じられなかったよ」
太一(たいち)「はは・・・そうだよね」
世李(せり) 「あの隣に並ぶためだったら、 相当気合い入れないと」
世李(せり) 「はい、ワンツー!」
太一(たいち)「ハァ、ハァ・・・」
〇研究施設のオフィス
世李(せり)「救急車?」
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お兄様=太一なら、絶対ハッピーエンドになるっ…!という期待はありました✨さすがに最初から知っていたや世季の事故相手が瑠妃だったなどは、驚きでしたが。
このまま最後まで読ませていただきます!
もしかしたらと思っていましたがレノが太一だなんて…、悩み続けた三人がハッピーエンドになるよう祈りながら引き続き楽しみます☺️
運命のイタズラと辛い過去が明らかに…!
シェリのスチルがズンと心に響いて、胸が苦しくなりました。
レノがお兄ちゃんなのは、ちょこっと期待していました。
みんなが過去を乗り越えて幸せになってほしい!