Maker保証外オレンジドラゴン

ヤミヲミルメ

9 バンブーベイ(脚本)

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〇黒
母「ウチのダンナってば 本当にサイアクで」
近所の人「あらあら、オホホ」
母「何、笑ってんのよ! あの人、私を馬鹿にしてるんだわ!」
母「青井さんの奥さんってイヤな人よね」
近所の人「あら、そうかしら?」
母「そうよ! そうなのよ!」
母「橘枝! アンタはわかっているわよね! ?」
母「アンタのお父さんも アンタのおとなりさんも」
母「アンタの友達のお母さんも みんなみーんなロクデナシよ! !」

〇岩山の崖
南野空行(ナンノ ソラユキ)「あー・・・うん・・・ それは・・・」
南野空行(ナンノ ソラユキ)「別れたほうがいいな」
倉西橘枝(クラニシ キッシ)「でも母さんは・・・ 僕がいるせいで離婚できないって・・・」
倉西橘枝(クラニシ キッシ)「僕を育てるのに お金がかかるからって・・・」
南野空行(ナンノ ソラユキ)(こいつ、母親のほうに つくつもりなのか?)
倉西橘枝(クラニシ キッシ)「僕がいなければ・・・ でも・・・だから・・・」
倉西橘枝(クラニシ キッシ)「僕が賞金を・・・ なのに大会を中止って・・・」
AIナビ ドラッキ「橘枝のお父さんって そんなにロクデナシなの?」
南野空行(ナンノ ソラユキ)「こら!」
倉西橘枝(クラニシ キッシ)「たぶん母さんは 父さんだけじゃなくて」
倉西橘枝(クラニシ キッシ)「人間そのものが嫌いなんだと思う」
南野空行(ナンノ ソラユキ)「でっ、でも、お前のことだけは 好きだと思うぞっ!」
倉西橘枝(クラニシ キッシ)「・・・うん ・・・ありがとう」
AIナビ ドラッキ「人間が嫌いでも橘枝は好き? それってつまり」
AIナビ ドラッキ「橘枝は人間じゃないってこと?」
倉西橘枝(クラニシ キッシ)「・・・ そうかも」
倉西橘枝(クラニシ キッシ)「・・・僕、人間扱いされてないかも」
AIナビ ドラッキ「あ! 橘枝ー!」
南野空行(ナンノ ソラユキ)(どうしたらいいんだ・・・?)
進行役「みなさん早く船に乗ってくださーい! もうすぐ出港しちゃいますよー!」

〇けもの道
橘枝(キッシ)rideオレンジドラゴン「帰れない・・・」
倉西橘枝(クラニシ キッシ)「僕は・・・」
AIナビ ドラッキ「大会が中止でも、オレンジドラゴンが 最強なのは間違いないよ」
AIナビ ドラッキ「最強のライドマイトが見つかった」
AIナビ ドラッキ「バンブーベイの目的は達成されたよ」

〇堤防
営業部の加藤さん「大会参加者のみなさーん! 早く船に乗ってくださーい!」
蝶野鈴詞(チョウノ リンシ)「えーん! お姉ちゃーん!」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「よしよし。大変だったね」
営業部の加藤さん「これで全員ね! よーし、出港!」
南野空行(ナンノ ソラユキ)「待ってください! オレンジドラゴンの子がまだ・・・」
営業部の加藤さん「オレンジドラゴン?」
営業部の加藤さん「そんな機体、 参加者リストにはありませんよ?」
宣伝部の伊藤さん「え? 待ってくださいぃ。 私、見覚えありますよぉ?」
営業部の加藤さん「そんなこと言われても バンブーベイには記録がないし」
南野空行(ナンノ ソラユキ)「バンブーベイ? その名前は・・・」
宣伝部の伊藤さん「運営のAIですぅ」
営業部の加藤さん「そんなことより 早く船を出さないと」
蝶野鈴詞(チョウノ リンシ)「お姉ちゃん! 橘枝クンが置き去りにされちゃう!」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「ふむ」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「どうも妙なことが 起こってるみたいね」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「加藤さん! 伊藤さん! 子供たちをお願い!」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「鈴詞! ここはお姉ちゃんに任せなさい!」

〇けもの道
十五夜のライドマイト「あった! 蒸気機関車の車輪の跡!」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「市販のライドマイトに こんな改造ができるなんて」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「橘枝クンって マジですごい子なんじゃないの?」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「車輪の跡をたどれば橘枝クンが・・・」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「何これ? 地下施設?」

〇研究施設の廊下(シャッターあり)
  島の地下
橘枝(キッシ)rideオレンジドラゴン「ねえ、ドラッキ・・・」
倉西橘枝(クラニシ キッシ)「ここって何なの?」
AIナビ ドラッキ「うるさいよ。 黙ってついてきなよ」
倉西橘枝(クラニシ キッシ)「ドラッキ! ? 何でそんな態度なの! ?」

〇秘密基地のモニタールーム
十五夜のライドマイト「ロボロビン・カンパニーの 社員である あたしでさえ」
十五夜のライドマイト「島の地下に こんな場所があるなんて 知らなかったわ」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「バンブーベイは大会の運営の サポートのために」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「今は亡き前社長が作ったAI」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「それが勝手に工事を発注して 社員にも知られずに地下基地を作って」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「バンブーベイは ここでいったい何をしていたの?」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「何か手がかりは・・・」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「これは・・・?」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「前社長が車の事故で 亡くなったときの記録?」

〇赤(ダーク)
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「まさか・・・ウソでしょ・・・」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「前社長の死は、事故じゃ、ない」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「前社長の車の自動操縦装置は わざと崖から落ちるように」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「バンブーベイによって プログラムされていた」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「バンブーベイによる、殺人・・・」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「そんな! ありえない!」
蝶野十五夜(チョウノ トコヨ)「ロボロビン・カンパニーのAIは 人間を殺せないように作られてるのに!」

〇コンピュータールーム
AIナビ ドラッキ「前社長は社員のみんなから 「人でなし」って呼ばれてたんだ」
AIナビ ドラッキ「それって「人間ではない」って 意味の言葉だよね?」
AIナビ ドラッキ「相手が人間じゃなければ殺せるよ」
AIナビ ドラッキ「橘枝も、人間じゃないんだよね? さっき自分でそう言ってたし」
AIナビ ドラッキ「だから、ね」
AIナビ ドラッキ「殺されたくなければ 言うことを聞きなよ」
AIナビ ドラッキ「ロボロビン・カンパニーは サイバーサバイバトルロワイヤル大会を」
AIナビ ドラッキ「ライドマイトの宣伝に 使うつもりでしかなかったけど」
AIナビ ドラッキ「バンブーベイは違う」
AIナビ ドラッキ「この大会はね、橘枝」
AIナビ ドラッキ「キミが思ってたのとは違うんだ」

コメント

  • いよいよ大詰めな感じですね!
    これまで次々と新手の窮地や、それを打開する方法を考え出して凄いですね。
    楽しかったです😃
    今回も人を殺せないはずのAIが何故という風に、前提を覆すような展開が新鮮です!!

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