イケメン文化0世界でプロデューサー令嬢、推し参る!

咲良綾

第03話 神絵師がいる!(脚本)

イケメン文化0世界でプロデューサー令嬢、推し参る!

咲良綾

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〇城の客室
レノフォード「妹のレッスンはどうだい?」
ロシュオル「思った以上に厳しいが、新鮮だよ」
ロシュオル「俺はまっすぐ立つことすらできていなかった」
  はぁ・・・今日も栄養が豊富・・・
  見てるとお肌がつやつやしちゃう
シェリアータ「お茶とお菓子はいかが?」
ロシュオル「・・・お菓子?」
レノフォード「あ・・・僕が好きなんだ」
ロシュオル「そうか。俺もいただくよ」
ロシュオル「・・・」
レノフォード「苦手なら、無理しなくていいよ」
ロシュオル「いや、苦手なわけではない」
ロシュオル「ただ・・・」
ロシュオル「シェリアータ、 シュクレサーガという店は、知っているか?」
シェリアータ「いいえ。どんなお店?」
ロシュオル「菓子屋なんだが・・・俺の家なんだ」
シェリアータ「えっ!?」
ロシュオル「祖父母の代からやっていて、 今は母が店主だ」
シェリアータ「そうなの!?」
ロシュオル「細々と続けている小さな店だが、 味は悪くないと思う」
ロシュオル「菓子が好きなら、一度・・・」
シェリアータ「行く行く!買いに行く!」
シェリアータ「ロシュのお母様にも御挨拶したいし」
ロシュオル「ありがとう」
シェリアータ「ロシュは本当に、お母様が大好きなのね」
ロシュオル「・・・悪いかよ」
シェリアータ「いい、いい。とっても素敵!」
シェリアータ「大好きになれる親という時点で素晴らしいわ」
  ・・・あ、なんか思い出しそう

〇古風な和室(小物無し)
世李の父「道場を継げ!」
世李(せり)「嫌だ、クソ親父!」
世李(せり)「そんなだからお母さんに逃げられるんでしょ!」
世李の父「黙れ! お前だって捨てられたんだろうが!」
世李(せり)「はぁー!?」
世李の父「俺はお前を必要としている!」
世李(せり)「違う! お父さんが必要なのは後継ぎで、わたしじゃない!」

〇城の客室
シェリアータ「・・・」
  前世の親の思い出は本当に、
  ろくでもないな・・・
レノフォード「僕も行ってみようかな」
レノフォード「お菓子屋さんって、一度行ってみたくて」
シェリアータ「そうよね! お友達の家なら、周囲に変な目で見られることもないわ」
レノフォード「うん」

〇ヨーロッパの街並み
ケブカイ・オナカポヨン「新しい太鼓は更に重厚な音が出せそうですな」
フッキン・シックスパック「出来上がりが楽しみでありますな!」
ケブカイ・オナカポヨン「しかし」
ケブカイ・オナカポヨン「こんないいお肉、本当にええんですか?」
ルディア「あなたたちにはしっかり食べて、いいパフォーマンスをしてもらわないと」
フッキン・シックスパック「ルディア様、他に見るところはございますか」
ルディア「大丈夫よ。そろそろ帰りましょう」
女性1「キャー!マソパリスターの二人よ!」
女性2「逞しくて素敵!」
女性3「ルディア様も素敵ね」
女性1「どちらかと恋仲って噂は本当かしら」
女性2「わたくしは両方と聞いたわ」
女性3「ええっ、なんですのそれ!うらやましい」
  噂というものは、いつも無責任ね・・・

〇公園通り
太一(たいち)「ラーメンおいしかったね」
瑠妃(るき)「撮影に備えてずっと我慢してたから、格別だったわ」
女性1「あっ!瑠妃よ」
女性2「ほんとだ!はー、実物見ると納得しかないわ」
女性3「だよねぇ、お似合いすぎる」
瑠妃(るき)「・・・?」
  太一くんと私のこと・・・
  では、ないよね?
女性3「この前の香水のプロモーション、色っぽい雰囲気出してたもんね~」
女性2「すごいきれいな子供が生まれそう」
女性1「うん、最輝と瑠妃の組み合わせは美形遺伝子ヤバそうだよね!」
  最輝(もてる)くん・・・?

〇撮影スタジオ
  この前一緒に仕事した、トップモデルの?

〇コンビニの雑誌コーナー
瑠妃(るき)「何これ!?」
  結婚秒読み
  車中キス
  お泊まり
瑠妃(るき)「・・・知らない、全部知らない!」

〇ヨーロッパの街並み
  人は願望を見て、真実を見ようとしない。
  面白い刺激を都合良く消費したいだけ。
  だから、私が揺らいではいけないと、
  今なら・・・知っているのに
シェリアータ「はあぁあああ・・・!」
  フランロゼの令嬢・・・!
  なんでここにあの子がいるのよ!
シェリアータ「何これ、夢? 新衣装?清楚可愛くて最高ですが?」
シェリアータ「神の恵みかな・・・?」
  相変わらず変なこと言ってる
レノフォード「シェリ、どうしたの?」
レノフォード「あっ」
  しかも、イケメン連れ・・・?
シェリアータ「ルディア様、こんにちは。 奇遇ですね。お買い物ですか?」
ルディア「ええ。あなたは、フランロゼの・・・」
シェリアータ「シェリアータです」
シェリアータ「こちらは、兄のレノフォードです」
レノフォード「は、はじめまして。 レノフォード・フランロゼです」
ルディア「そう・・・よく似ておいでだわ」
ルディア「随分と仲がよろしいのね」
シェリアータ「はい。自慢の兄です!」
ルディア「ふぅん・・・シェリアータ嬢は、独特の感性をお持ちなのね」
シェリアータ「くっ・・・」
  あ、嫌味がきつかったかしら
シェリアータ「はぁんっ」
シェリアータ「名前を・・・私めの名前を初めて呼んでくださった・・・!」
ルディア「!?!?」
シェリアータ「あの、私も、いずれアートデュエルに参加したいと思っているんです」
シェリアータ「またルディア様とお会いできる日を夢見て頑張ります!」
ルディア「そ、そう、頑張ってね」
ルディア「では、私はこれで」
ルディア「行きましょう、フッキン、ケブカイ」
「はい、ルディア様」
フッキン・シックスパック「シェリアータ殿、またお会いしましょう!」
ケブカイ・オナカポヨン「シェリアータ様のアート、 楽しみにしとります!」
シェリアータ「ありがとう」
ルディア「・・・」
  やっぱりあの子、苦手だわ

〇ヨーロッパの街並み
シェリアータ「マソパリスター、話してみると意外と爽やかね・・・」
シェリアータ「さすが人気者、神対応が身についてる」
レノフォード「・・・」
ロシュオル「レノ、シェリアータ」
ロシュオル「待たせたな。こっちだ」
シェリアータ「行きましょう、お兄様」
シェリアータ「・・・お兄様?」
レノフォード「あっ、ごめん」
シェリアータ「もしかして、ルディア様に見とれてた?」
レノフォード「え・・・う、うん、きれいな人だったね」
シェリアータ「そうよね~!」
シェリアータ「やっぱりお兄様とは趣味が合う~!」

〇西洋風の部屋
ロシュオル「どうぞ」
シェリアータ「わー、可愛いお店」
レノフォード「お菓子がいっぱい・・・」
イルエラ「いらっしゃいませ」
シェリアータ「ロシュオルのお母様ですね」
イルエラ「はい。息子から話は聞いています」
イルエラ「強くなるために、 ダンスを教えていただいているとか」
シェリアータ「ええ、今のところ、 強くなるためのレッスンです」
シェリアータ「でも私は、いずれ息子さんにアートデュエラーとして協力して欲しいと思っています」
イルエラ「アートデュエルの概要は伝え聞いておりますが・・・息子が、アートデュエラー?」
シェリアータ「私は今の、美しい男がバカにされ迫害される世の中を、どうにかしたいのです」
シェリアータ「その途上で、無理解な人から余計にバカにされるかもしれません」
シェリアータ「でも誰がなんと言おうと、私のお兄様は素敵だし、ロシュオルの素質も素晴らしい!」
シェリアータ「私は、私が価値を感じているものを信じています。ロシュオルには価値がある!」
イルエラ「息子をそんな風に言ってもらえるなんて・・・それだけで私は幸せです」
イルエラ「育てる苦労より、自分の大事なものが認めてもらえないことが、一番つらかった」
シェリアータ「わかります!!」
イルエラ「私は、息子の判断に任せます。 どうぞよろしくお願いします」
ロシュオル「母さん・・・」
シェリアータ「それにしても、素敵なお菓子がいっぱいですね。全部一人で作るんですか?」
イルエラ「いえ、それは・・・」
シェリアータ「へぁっ!?!?」
イルエラ「な、なんですか?」
シェリアータ「あ、あの絵・・・あの絵は・・・?」
イルエラ「ああ、あの壁に飾ってある絵ですか? それは」
ミレーヌ「賑やかだね。店の方に出なくていいかい?」
イルエラ「お母さん」
ミレーヌ「へぁっ!?!?」
ミレーヌ「ちょ、ちょっと」
ロシュオル「ばあちゃん?」
ミレーヌ「そこのあんた、ちょっとこっちへ!」
レノフォード「僕?」
ミレーヌ「シュクレ・・・」
ミレーヌ「シュクレがおるううう!!」
シェリアータ「それは、この絵の人物の名前ですか?」
シェリアータ「こんな美しい男の絵・・・ この世界では初めてです!!」
ミレーヌ「これはね、私が描いた妖精の絵だよ」
シェリアータ「えっ・・・そんな・・・この絵、貴女が?」
ミレーヌ「まさか・・・現実に、こんな妄想の具現化が」
シェリアータ「この世界にも、神絵師が・・・!」
レノフォード「え、え?」
「うわああああ!!」
ロシュオル「二人とも、一体」
イルエラ「お、落ち着いて」
「これが落ち着いていられるかあああ!!」
レノフォード「・・・怒ってるの?」
「喜んでまぁーーーす!!!!!!!!」

次のエピソード:第04話 お兄ちゃんがいる!

コメント

  • 咲良さんこんにちは
    やっとお邪魔できてとても嬉しいです💕
    神絵師がなんとおばあちゃん!面白くなってきましたね
    おばあちゃんのキャラクター大好きなのでわくわくします
    あとフッキンのネーミングに笑いました!

  • 新聞(週刊誌)が作り込まれててすごいですね🤣
    こういうの好きなので隅から隅まで読みました。
    いかにもありそうな記事で面白かったです。これから金髪イケメンとの前世も明らかになるんでしょうか。
    緑の髪の令嬢ちゃんの方も応援したくなりますね。

  • 神絵師降臨🌹✨
    いや、もう見てるコチラも目がキラッキラになります(´。✪ω✪。`)✧*。

    スチルも素晴らしい👏
    リアル神絵師でしたね✨✨

    ただ……太メンズ! 2人で枠使ってる!!ꉂ🤣𐤔
    そこ、MAX3人です!!
    強烈ぅ! 名前も強烈ううう!!

    でも好きになるのも、推し活するのも、ルディア嬢の自由でアートなのです!
    アーッ! でもお兄たま頑張ってー!!

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