第1話・バイト上がり(脚本)
〇壁
ましまる「皆様、ご覧くださり有難うございます」
ましまる「はじめまして、の方は、はじめまして」
ましまる「そうでない方は、 平素より愚かしい拙作をご覧くださり 心より御礼申し上げます」
ましまる「さて、これを書いている現在は夏の盛り」
ましまる「暑さに弱い私は 始終汗まみれの日々を送っています」
ましまる「そんな中、ふと・・・」
ましまる「夏だー、夏といえばホラーだー!!」
ましまる「と、変なスイッチが入ってしまいました」
ましまる「ただ、この作者、 ホラーがことのほか苦手でして、」
ましまる「ホラー作品を読むのも観るのも避け続け、 可能な限り遠ざかってきた人生です」
ましまる「そのためか、学生時代に 友人が「貞子」についての話をしても、」
ましまる「国連難民高等弁務官の緒方貞子氏の話かと 本気で勘違いした過去を持っています (↑ただの「世間ズレ」とも言う)」
ましまる「そのため、本格ホラーを描くことなど 到底無理であるため」
ましまる「「怖そうで怖くない作者の過去話」を 描いていこうと思います」
ましまる「お付き合いいただければ幸いに存じます」
ましまる「てなワケで、本格ホラーをご所望の方は、 時間の無駄になりますので、回れ右!」
ましまる「それでは、始めさせていただきます」
〇銀座
さて、作者は大学進学を期に、
住み慣れたド田舎から大学のある街へと
移り住むことになりました
〇繁華な通り
その街は、モノも自然も充実しており
暮らすのには困らない環境ですが、
治安は・・・
〇繁華な通り
あの・・その・・アレなエリアでした
〇おしゃれな大学
その一方で、主たる生息地である
大学構内に目を移すと、
学びの環境としては、
非常に恵まれている一方で・・・
〇おしゃれな大学
暴力で国家転覆を目論む危険思想集団が
生息する場所があったり、
サークル勧誘と見せかけて、
監禁・洗脳を行い信者を増やす
海外由来の宗教団体が活動していたりと
コレはコレで大変な環境でした
〇住宅街の道
そんな刺激的な環境でも
数年も暮らせば慣れてしまうもので、
作者も次第に、学業や趣味やバイトに
明け暮れる日々を過ごすようになりました
そんな日常生活の中で
今回は、とある春休みに起こった出来事を
語らせていただきます。
〇古いアパート
春休み
貧乏学生の私は、ご多分に漏れず
アルバイトを可能な限り詰め込むことに。
日頃から、そのバイト先の遅番シフト
(17時 - 23時)に週3で入っており、
春休みも、その慣れた時間帯で
どんどん働いていくことにしました。
お話は、アルバイトの3連勤と4連勤の
谷間の休みの日から始まります。
〇本棚のある部屋
ましまる(大学生)「・・・はい、もしもし」
バイト先の店長「あら~、突然電話しちゃってゴメンねェ」
ましまる(大学生)「いや、大丈夫ですが、何かありましたか?」
バイト先の店長「あのさァ~ 明日の勤務のことなんだけどォ~」
ましまる(大学生)「明日ですか・・・ 遅番でシフト入っていますが、何か?」
バイト先の店長「突然で悪いンだけど、 明日、朝から出ることできる~?」
ましまる(大学生)「まあ、大学も休みなので、 可能といえば可能ですが・・・」
バイト先の店長「あらァ~、嬉しいわァ~! 人手が足りないから助かっちゃう!」
ましまる(大学生)「じゃあ、明日の勤務は 遅番から早番への振替ってことですね?」
バイト先の店長「それでさァ、もう1つお願いがあンのよ!」
バイト先の店長「明日、早番から通しで働けないかなァ?」
ましまる(大学生)「・・・まじすか」
ましまる(大学生)「オープン~ラストの勤務は シンドイので勘弁してください」
バイト先の店長「イヤ~ン、いま人手不足だから、 1日くらいアタシを楽させてよォ~」
ましまる(大学生)「私も明日から4連勤なので、 できれば無理したくないんですよ」
バイト先の店長「じゃあ、せめて20時まで!? それ以降の時間は、アタシ頑張るからッ!」
ましまる(大学生)「・・・わかりました、20時までで」
バイト先の店長「嬉しいー、大好きッ!」
ましまる(大学生)「では、明日はオープン10時から 20時までの勤務ということで」
ましまる(大学生)「それ以降の3日間は、当初の予定通り 23時までの遅番勤務に入りますね」
バイト先の店長「ウンウン、ありがとォ~ン!」
ましまる(大学生)「ときに、店長・・・」
ましまる(大学生)「電話のときだけオネェ言葉になるのは どういった理由からでしょうか?」
ましまる(大学生)「ガチムチの大男のオネェ言葉は あの・・・強烈です・・・」
ましまる(大学生)「しかもその口調、 お店では一切発していないですよね?」
バイト先の店長「ア~ラ~、これは親愛の ア・カ・シ ♪」
ましまる(大学生)「・・・さいですか」
ましまる(大学生)「では、失礼します」
ましまる(大学生)「・・・疲れた」
ましまる(大学生)「でも、明日早いのなら、 今日のうちにモヤシ買い込んでおかないと」
ましまる(大学生)「あのスーパー、今だけ1袋13円だし・・・」
〇壁
ましまる「この勤務時間変更が、実はこの後 大きな影響を及ぼすことになるのでした」
〇中央図書館(看板無し)
翌日
20:10 頃
「では、お先に失礼しまーす」
「うん、今日はアリガトねー」
「気を付けて帰るんだよ~」
「はい、ありがとうございます」
〇住宅地の坂道
〇ゆるやかな坂道
同日
20:20 頃
ましまる(大学生)「20時台のこの通りって、初めて見たかも」
ましまる(大学生)「バイト先と家との往復でしか通らないから 16時半と、23時過ぎの様子しか 見たことなかったからなぁ」
ましまる(大学生)「何だかちょっと新鮮・・・」
ましまる(大学生)「それにしても、この時間は まだ人通りが多いんだ」
ましまる(大学生)「23時過ぎると、ホント人気が無くて ちょっと怖いんだよね」
ましまる(大学生)「3時間の差って、結構大きいんだなぁ」
ましまる(大学生)「・・・あっ!」
ましまる(大学生)「この時間にスーパーに行けば コロッケ半額になってる!」
ましまる(大学生)「閉店時間まで、まだ間に合う!」
〇ゆるやかな坂道
作者がコロッケを求めて
小走りで立ち去った
ちょうど3時間後 こと
同日、同地点
23:20
通り魔事件発生
被害に遭った女性は
直ちに救急搬送されるも
病院にて死亡が確認される
なお、犯人は現場より逃走
人物特定はされていない模様
〇壁
ましまる「もし作者が、元々の予定通りの 遅番シフトに入っていれば、」
ましまる「通り魔事件の犯行時刻に 現場に居合わせたことになります」
ましまる「犯行時刻、被害者のみならず 作者も居合わせたことで、」
ましまる「複数の通行人を見た犯人は、 凶行に及ばなかったかもしれません」
ましまる「あるいは・・・」
ましまる「犯人は、被害女性と作者の2人とも 手にかけていた可能性も・・・」
ましまる「さらに、その翌日以降は・・・」
〇ゆるやかな坂道
事件翌日
23:20
横柄な警察官「ちょっとお話聞かせてくれる?」
不愛想な警察官「こんな時間に何で歩いているの?」
横柄な警察官「これからどこに行くのか説明して」
不愛想な警察官「あっ、ちゃんと説明しないと 帰れないと思ってね」
〇壁
ましまる「警察官の執拗な職務質問が待っていました」
ましまる「今になって考えると・・・」
ましまる「「事件発生時と同時刻」に 「犯行現場に現れる人物」って」
ましまる「警察の立場からしたら 色々と確認したくなる存在ですよね」
ましまる「そういう訳で、作者は、 事件翌日から遅番バイトが3日続いたので」
ましまる「犯行翌日から3日連続、同じ時間に 警察の執拗な職務質問に遭うことに・・・」
ましまる「以降も、バイト遅番上がりに しばしば職務質問に遭い続けました」
〇壁
ましまる「以上で「第1話・バイト上がり」を 終わらせていただきます」
ましまる「余談になりますが、 この通り魔事件の犯人は、」
ましまる「数ヶ月後、無事逮捕に至っています」
ましまる「こうして、バイト先にも、 作者の日常にも、平穏な日々が戻りました」
ましまる「・・・バイト先の近くの川で、 身元不明の外国人の遺体が見つかるまでは」
無事でよかったですね。
東京とはいえ、殺人事件に通りがかるなんて
中々ないでしょう。十分怖い体験だと思いました😅
バイト先の店長がどんどんシフトを変えていく怖い展開かと勝手に思ってましたが、まさかリアルで怖い事件モノ😱
ましまるさんが無事で本当に良かったです!
うわあ〜〜〜!
これ十分怖いですよ!まぢで凄い経験ですね
生きてて、生きててよかったですよましまるさん
店長、ありがとう
店長の電話越し特有の口調が謎だったのも最高でした