Little Incubus

山本律磨

中編 (脚本)

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山本律磨

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〇取調室
  『犯罪者とは社会が作ったただの名称だ』
  『刑事の前にいるのはいつもただの人間』
  『そして今、私の前にいるのは弱くて未熟で道を誤っている事すら分からない子供』
ユキヲ「僕が殺しました」
  『やはり私のやり方は間違ってなかった』
マヤ「どうしてだか教えてくれますか?」
ユキヲ「助けたかったんです」
ユキヲ「僕はあの人を・・・助けたかったんです」

〇警察署の食堂
マヤ「つまり米良のDVから愛田セイコを助けるつもりが誤って本人を刺してしまった」
司馬「・・・」
マヤ「あるいは、米良がセイコを意図的に盾にしたか」
司馬「・・・♪」
マヤ「失礼します!それでは!」
司馬「はいはい。聞いてる聞いてる」
マヤ「・・・」
司馬「で、そう自白したのか?」
マヤ「いえ、そこまでは」
マヤ「まだ動揺していて自分のやったことをちゃんと認識できないんです」
マヤ「自分の罪と向き合うだけで一杯一杯のはず」
司馬「ふん。メルヘン捜査も極まったな」
司馬「少年の殺人は純愛で巻き込まれた男の暴行こそが原因ってか?」
司馬「ドラマ化の際は狭間役はイケメンアイドル君ってか?」
マヤ「なら何故米良は逃亡を続けているんです?人の考えを小馬鹿にするなら、それ相応の反論要素を提出して頂きたい!」
司馬「いやいや前言撤回だ。あんたも立派な刑事だよ」
マヤ「は?」
司馬「俺と一緒だ。手前に都合のいい真相を検察に渡す」
司馬「俺は男の力を武器に・・・あんたは女の力を武器にしてな」
マヤ「どういう意味です?」
司馬「もう気付いてるんじゃねえのか?」
司馬「あのガキの、お前を見る眼差しに」
マヤ「・・・」

〇白

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