〇おしゃれなリビングダイニング
お父さん「美香、ママが戻ってきてから食べようか」
美香「はーい」
お父さん「あと、テレビ点けてもらえるかな」
美香「はーい」
ワイドショーのコメンテーター「だってー、女性は美容室やネイルとかで すっごいお金かかってるんですから～」
ワイドショーのコメンテーター「その分、デート代は男性がオゴらないと～ オゴってくれない男性にはドン引きです～」
美香「えっ、デートで女性がオゴられるのが 当たり前みたいに言ってるけど・・・」
美香「こういうのって普通なの？」
お父さん「いや、そんなことないよ 割り勘だったり、交互に出し合う人達も 普通にいるから」
お父さん「もちろん、必ず全額オゴるという男性も いるにはいるかな・・・」
美香「でも、いつも全額オゴられていたら、 何か申し訳なく思っちゃいそう・・・」
お父さん「そうだね、こういうものって、 それぞれの経済力や関係性などから 自ずと決まっていくものだから」
お父さん「このテレビの人みたいに 第三者が一方的に価値観を押し付けるのは ちょっと下品に思えちゃうね」
美香「うん、私もそう思うっ！」
美香「ちなみに、パパとママは結婚する前 デート代はどうしていたの？」
お父さん「そうだね、基本的に割り勘だったよ」
お父さん「本当は全額オゴってあげたかったけど パパ、昔から貧乏だったから ママも気を利かせて出してくれてたんだ」
美香「えー、ママってガメツイから パパに払わせっぱなしだと思ってたー」
お父さん「美香、ママはガメツイのではなく しっかり者なんだよ！ パパの懐事情も考えてくれて優しいし」
美香「ううん、ガメツイってー！」
美香「ママのことだから、ホワイトデーには バレンタインデーの倍返しって 要求してそうだし・・・」
お父さん「いや、付き合ってる頃も、ホワイトデーに そんな高価なものを欲しがらなかったよ」
お父さん「でも、その当時から しっかり者の片鱗は見られたかな」
美香「えっ!?」
お父さん「バレンタインデーのママからのお菓子は きっちり二等分して一緒に食べていたけど」
お父さん「パパからのホワイトデーのお菓子は ママが全部独り占めして食べていたからね」
美香「それって、」
美香「ママ、食べすぎー！」
お父さん「ママってホント、しっかり者だよね」
美香「しっかり者じゃなくて、意地汚いって！」
美香「ちなみに、今年のホワイトデーって・・・」
お父さん「うん、ママのリクエストの バスクチーズケーキをホールで買ってきた」
美香「え、わたしも食べたかったー！」
美香「これも、ママが独り占めしたんだよね!?」
美香「ママの食いしん坊ー！ ずるいー！」
美香「だから、あんだけブクブク太るんだって！」
お父さん「確かに、パパと付き合い始めた当時から 二じゅ・・・・・・」
お母さん「ただいまー」
お母さん「ん、２人で盛り上がってるけど 何の話をしていたの？」
「な、なんデモないデース!!」