偽りのトリアーダ

草加奈呼

エピソード11 日光浴デート(脚本)

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草加奈呼

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〇綺麗な一戸建て

〇豪華なリビングダイニング
ポポロム「リアさん。今度の休み、天気が良かったら 日光浴に行きませんか?」
リア「えっ、日光浴・・・ですか?」
ポポロム「はい! 日光浴に適した、人気の公園が あるんです!」
リア「そ、そうですね・・・」
ポポロム「あまり、好きじゃないですか?」
リア「いえ、そうじゃなくて、 私、水着を持っていないんです」
リア「子供の頃に行ったきりで・・・」
ポポロム「そうでしたか。 では、買いに行きましょう!」
リア「え、ええっ?」
ポポロム「善は急げです」

〇大きいショッピングモール

〇アパレルショップ
リア「わぁっ、かわいい水着がいっぱい♪」
ポポロム「良かったら、試着してみてくださいね」
リア「くすっ、先生がお店の人みたい」
ポポロム「すみません、 僕もつい、楽しくなってしまって」
リア「試着はしますけど、恥ずかしいので、 先生は向こうに行っててください」
ポポロム「えっ」
リア「行っててくださいね」
ポポロム「はい・・・」

〇試着室
リア「これとか・・・」
リア「これとか!」
リア「これもかわいい!」
リア「ショッピングなんて久しぶりだから・・・ どれもこれも迷っちゃう!」

〇アパレルショップ
リア「あっ、 サンオイルと日焼け止めも売ってる!」
リア「どっちにしようかな〜」
リア「日焼けも気になるけど、 こんがり小麦色も憧れるなぁ〜」
ポポロム「リアさん、サンオイルと日焼け止めで お悩みですか?」
リア「あっ、先生! お待たせさせてしまって、ごめんなさい」
ポポロム「普通に日焼けをするよりは、サンオイルを 塗った方が、肌へのダメージは少ないですよ」
リア「そうなんですね」
ポポロム「日焼け止めは、 炎症も長波長紫外線も防いでくれます」
ポポロム「まだまだこの地域では、小麦肌が 好まれますが・・・」
ポポロム「最近ではやはり皮膚病の懸念も強まってきて 日焼け止めを塗る方も増えてきています」
リア「先生は、どちらがお好きですか?」
ポポロム「えっ・・・そうですね・・・」
ポポロム「正直に言うと、どちらも好きです!」
リア「そ、そうですか・・・」
ポポロム「小麦肌のリアさんも、 もちろん魅力的でしょうし・・・」
ポポロム「今の白い肌のリアさんも好きですよ」
リア(い、一般的な話じゃなくて、 私の話・・・!?)
リア「よし、決めた!」

〇見晴らしのいい公園
リア「わあっ、人がいっぱい!」
ポポロム「みんな、日光浴が好きですからね」
リア(みんな水着だし・・・ これならはずかしくないわね)
ポポロム「海水浴だと、濡れて耳が出てしまうのが 気になるけど・・・」
ポポロム「日光浴なら、その心配もありません」
リア(先生・・・そこまで考えてくれて・・・)
リア(優しいな・・・)
  芝生に、レジャーシートを敷いた。
リア(そうだ、日焼け止め・・・)
ポポロム「あっ、リアさん。日焼け止めを塗るのは、 ちょっと待ってください」
リア「えっ?」
ポポロム「15分だけ、何もなしで日光浴しましょう。 健康にもいいので!」
リア「わかりました」
  15分後──
リア(よし、日焼け止め塗ろうっと・・・)
  ぬりぬり
リア「・・・あっ」
ポポロム「どうしました、リアさん?」
リア「あの・・・」
リア「すみません、 背中だけお願いしていいですか!?」
ポポロム「え!」
リア「先生にお願いするのは恥ずかしくて、 昨日、お父様にお願いしたんですけど・・・」

〇豪華なリビングダイニング
カルステン「そりゃ、当日塗らないと意味ないよ!?」

〇見晴らしのいい公園
リア「・・・と、断られてしまって・・・」
ポポロム「そ、それじゃあ・・・失礼して・・・」
リア「はい、思いっきりやっちゃってください!」
ポポロム「そんな、力まなくても・・・」
  ぴと。
リア「ひゃあぅ!?」
ポポロム「えっ、す、すみません・・・!?」
リア「い、いえ、すみません・・・。 思ってた以上に冷たくて」
リア(へ、変な声出ちゃった、恥ずかしい・・・)
リア(でも・・・)
リア(ポポロム先生の手は、 あったかいです・・・・・・)
ポポロム(リアさん・・・キレイな肌です。 あの時のアザも、もう残っていません・・・)
ポポロム(良かった・・・)
ポポロム(このまま・・・)
ポポロム(このまま、 テオさんの事は忘れたままで・・・)
ポポロム(いてくれたらいいのに・・・)
  ポポロムは、後ろからリアを抱きしめた。
リア「せ、先生・・・?」
ポポロム「終わりました」
リア「いえ、あの・・・恥ずかしいです・・・ 人目が・・・」
ポポロム「周りはカップルばかりですよ。 こちらの事なんて気にしていません」
リア(耳元で囁かれると、 心臓爆発しそう・・・!)
ポポロム「リアさん。僕は、もう我慢できません」
リア(が、我慢!? 我慢って何ーー!?)
ポポロム「あなたの事が好きです。 ずっとずっと、昔から・・・」
ポポロム「素敵な女性になって、 僕の前に現れた時は驚きました」
ポポロム「とても、嬉しかったです・・・」
リア「先生・・・。 とても、嬉しいです」
リア「でも・・・私でいいんですか・・・?」
ポポロム「どうしてそう思うのですか?」
リア「だって、私は・・・」
リア(お兄様と、 身体の関係を持ってしまっている・・・)
リア(そんな女で、いいんですか・・・?)
リア「・・・・・・」
ポポロム「かまいませんよ」
ポポロム「全部まるごと、あなたを愛します」
リア「ううっ・・・」
ポポロム「泣かないで、リアさん」
リア「ありがとう・・・ございます・・・。 そんな風に言ってもらえたのは、 初めてです・・・」
リア「よろしく、お願いします・・・」
ポポロム(リアさん・・・)
ポポロム(あなたはテオさんとの記憶は失くしても、)
ポポロム(アルフさんとの事は 覚えているんですね・・・)
ポポロム(きっと、リアさんの心の奥深くには、 アルフさんの存在があるのでしょう・・・)
ポポロム(負けません)
ポポロム(リアさんを幸せにするのは、 僕の役目です・・・!)

〇豪華なリビングダイニング
「ただいま〜」
カルステン「おかえり。 楽しかったかい?」
リア「ええ、とっても!」
リア「あの・・・お父様・・・」
カルステン「・・・ん?」
リア「実は、私・・・ ポポロム先生とお付き合いを・・・」
カルステン「・・・え? やっぱりそうなっちゃったの?」
ポポロム「ええ、まあ・・・」
カルステン「ポポロム君?」
ポポロム「はい」
カルステン「ちょっと、あっちで話そうか?」
ポポロム「え、ええーー!?」

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コメント

  • ポポロムルートなのかな。でもやっぱりアルフレッドルートになる気がするんですよね(願望?)テオドールがまだまだ元気そうで良かったです^^
    ポポロム対テオドールのスチルにワクワクしました

  • 兄様のカゲが薄くなってきたなぁと思ったところで、名前がスッと出てきてうまいなぁと思いました。といってもポポロム先生ガン有利に見えますが笑
    ただ、テオは強敵…どうなるやら

  • テオ怖いよ……Σ(゚口゚; まともな言葉を発すれば発するほど怖いよ……。
    カルステンさんは癒し(^^*

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