エピソード10 それぞれの夜(脚本)
〇綺麗な一戸建て
〇部屋のベッド
リア「う〜ん・・・」
リア「あれ・・・? 私、なんでこんな格好・・・?」
ポポロム「あ・・・。 リアさん、おはようございます・・・」
リア「な・・・な・・・」
〇綺麗な一戸建て
リア「なんでぇーーーーーーっ!?!?」
〇豪華なリビングダイニング
昨夜──
テオが逮捕され、4人は
ささやかな夕食を摂っていた。
カルステン「いや、それにしても本当に、 うまくいって良かった」
リア「本当れすよ、お父様! 私、怖かったんれすよ!?」
カルステン「悪かった・・・。 悪かったよ・・・」
カルステン「おい、 リアちゃんに酒飲ませたの誰だ・・・?」
アルフレッド「すみません、いつの間にか・・・」
ポポロム「リアさん、絡み上戸だったんですね・・・」
リア「もっと! もっと注いでちょうらい!」
アルフレッド「リア、飲み過ぎだ」
リア「お兄様もお兄様れす! いつまえも、私を子ろも扱いして!」
リア「ほら、私はもう大人らから! お酒も飲めるんれす!」
リア「おいしいれす!」
アルフレッド「ダメだ、呂律が回ってない・・・」
リア「お兄様も、飲んれくらさい」
アルフレッド「いや、俺は 車で帰らなきゃいけないし・・・」
リア「なんれ〜っ!! 私のお酒が飲めないれすか!!」
ポポロム「わ、わ〜! リアさん、僕が代わりに飲みますから!」
カルステン「はあ・・・・・・」
カルステン「ま、平和になったって事か・・・」
〇綺麗な一戸建て
アルフレッド「すみません・・・。リアが、 あんなに絡み上戸だったとは・・・」
カルステン「リアちゃんも、相当ストレス 溜まってたんだろうなぁ・・・」
アルフレッド「心配ですが・・・ 後はよろしくお願いします・・・」
ポポロム「はい。アルフさんも、お気をつけて」
〇豪華なリビングダイニング
ポポロム「リアさん、リアさん」
リア「う〜ん、 もう飲めません、おにいさま・・・」
ポポロム「飲ませようとしてたのは、 リアさんの方だけど・・・」
ポポロム「ほら、寝るならお部屋に行ってください」
リア「あい・・・」
ポポロム「リアさ〜ん!」
〇部屋のベッド
ポポロム「ほら、部屋に着きましたよ」
リア「う〜ん・・・」
ポポロム「わ、わっ!?」
リアに引っ張られ、ポポロムも一緒にベッドに倒れ込んだ。
ポポロム「リ、リアさん・・・」
リア「あれぇ・・・?」
リア「ポポロム先生だー♪」
ポポロム「リ、リアさん・・・」
ポポロム「ダメです・・・これ以上は・・・」
〇豪華なリビングダイニング
カルステン「あれ・・・? ポポロムはどこへ行った・・・?」
カルステン「あ、あいつ、まさか・・・!?」
〇部屋のベッド
僕は、最低で卑怯者です──
お酒の勢いで、こんな──
だけどリアさん、
あなたが悪いんですよ・・・?
あなたが、素敵な女性になって、
僕の前に現れるから──
「ん・・・ん・・・」
「リアさん・・・ ずっと、ずっと・・・」
そばにいてくださいね────
〇綺麗な一戸建て
カルステン「あー、寒っ・・・」
カルステン「なんで、 俺が気を遣わなきゃいけないんだ・・・?」
女性「あら、先生、こんばんは」
カルステン「こ、こんばんは・・・」
女性「こんな寒い日に、どうされたんですか?」
カルステン「あー、いや、先程までちょっと 飲んでて・・・。少し涼もうかと」
女性「・・・・・・・・・・・・」
女性「もしかして、 家に入れない事情でもおありですか?」
カルステン(鋭いな・・・!)
カルステン「いや、お恥ずかしい話・・・ ポポロムとケンカしてしまいまして」
女性「まあ、そうでしたの」
女性「・・・もしよろしければ、少しの間、 うちへ来ませんか?」
カルステン「えっ!?」
カルステン「もしかして、誘ってます?」
女性「あら、いやだわ先生。 そこは察してくださいな」
カルステン「すみません。しかし・・・ 期待させてはいけないと思いまして」
女性「・・・と、申しますと?」
カルステン「実は、俺は・・・ 女性を抱けない身体でして」
女性「まあ・・・それは・・・」
女性(先生、もしかして・・・?)
カルステン(・・・ん? あれ・・・?)
カルステン(もしかして、なんか誤解させた・・・!?)
女性「先生」
カルステン「は、はい」
女性「ぜひ、うちにいらして、 その辺りのお話を詳しく」
カルステン「え、ええぇぇっ!?」
女性「先生のロマンスを、 ぜひ聞かせていただきたいわ!」
カルステン(絶対なんか勘違いされてるーー!?)
〇綺麗な一戸建て
〇部屋のベッド
リア「う〜ん・・・」
リア「あれ・・・? 私、なんでこんな格好・・・?」
ポポロム「あ・・・。 リアさん、おはようございます・・・」
〇部屋のベッド
リア「あ、あ、あ、あの! つまり、そういうことなんですか!?」
ポポロム「すみません! 僕も酔っていて、よく覚えてなくて・・・」
ポポロム「申し訳ありません!」
リア「あの・・・。 私もまったく覚えていないので・・・」
リア「もしかして、 先生やお父様にご迷惑を・・・」
ポポロム「い、いえ、迷惑だなんて、 思っていませんよ」
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ゴンドル族同士は惹かれ合う運命。
ある意味血の濃い一族なんでしょうね。
それは環境がそうさせるのか、DNAに組み込まれた一種のプログラムなのか…。
ポポロム!お前もか…!(3度目)
いつになったらリアは好きな人と…?
体の関係だけは切ないですが、やはりアルフルートが正解なのかな?
私はポポロムと幸せになれたらと思うけど、ゴンドル族だから惹かれ合うだけなのかしら。
苦労症のカルステンさん、良き!w それにしてもポポロムさん、草食系に見えて結構ガッツリいきましたね! ロールキャベツ系男子だったとは!