エピソード16 ペガサス(脚本)
〇密林の中
カイル「よし、俺の後ろに乗ったな?」
エミリア「はいっ!」
カイル「もっとしっかり掴まってくれ。 落ちると大変だからな」
エミリア「わ、わかりました。 では・・・」
エミリアがカイルにギュッとしがみつく。
カイル「ふむ。これで問題ないだろう」
エミリア「はい!」
エミリア「(うう・・・。カイルさんの体、大きくてドキドキするよぉ・・・)」
カイル「それじゃあ、出発するぞ。 『羽騎』!!」
カイルのスキルによって、馬に羽が生える。
その姿は、神話に出てくるペガサスのようだった。
ペガ「ヒヒーン!!」
〇アマゾンの森
エミリア「うひゃあっ! す、凄い! これは気持ちいいですね!」
カイル「ははっ! そうだろう!」
カイル「もっと高度を上げるからな。 しっかり掴まっているように」
エミリア「はい!」
カイルとエミリアを乗せたペガサスは、空高くを駆けていく。
エミリア「きゃー! 楽しい! まるで鳥になったみたい!」
カイル「おいおい。 はしゃぐのはいいが、落ちたら大変なことになるんだ。 気を付けてくれよ?」
エミリア「わかっていますよ! あっ、もう街が見えてきました!」
カイル「ああ。 行きよりスピードを出しているからな」
エミリア「このまま行けば、すぐに到着できますね!」
カイル「いや・・・。 少し寄り道をしていこう」
エミリア「え? どうしてですか?」
カイル「いいから」
カイルがペガサスに指示を出す。
すると、進行方向が変わった。
エミリア「え!? こっちは街の方角じゃありませんよ?」
カイル「いいんだよ。 目的地はもう少し行ったところにある」
エミリア「・・・?」
首を傾げるエミリアを他所に、ペガサスはどんどん進んでいくのだった。