外れスキル「ハキ」が覚醒したら世界最強になった件 ~パーティを追放されたけど今は楽しくやってます~

猪木洋平

エピソード12 【ギゼルside】俺たちに紹介できる依頼がない、だとぉ?(脚本)

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〇西洋風の受付
ギゼル「なにぃ? 俺たちに紹介できる依頼がない、だとぉ? どういうことだよ、おい!」
受付嬢「どうもこうもありませんよ。 あなたたちが求めているような高報酬の依頼は、信用が大切です。 あなたたちでは・・・・・・」
ギゼル「ふざけんなよ。 俺たちはCランクだぜ?」
受付嬢「行商の護衛依頼を受けられてはどうです?  Cランク冒険者は重宝されますよ」
受付嬢「逆に、貴族様や隊商クラスの護衛任務はあなたたちでは役者不足です」
  冒険者ギルドの受付嬢は辟易していた。
  地方からここ王都にやって来たという2人組の冒険者が、依頼に関してゴネていたのだ
受付嬢「(はあ・・・・・・。よくいるんですよねぇ。地方で名を上げて、自信過剰な輩が)」
受付嬢「(さすがにここまで酷いのは久しぶりですけど。こういうのは、最初が肝心です。強めの言葉であしらっておきましょう)」
ギゼル「はぁ? 俺たちは以前、ナントカ男爵から指名されて、護衛依頼を受けたことがあるんだがな」
受付嬢「それは運が良かっただけでしょうね。 そもそも、そのナントカ男爵というのは、どこのどなたなんです?」
ギゼル「・・・それは、アレだ。 あれだよ。ほら、有名じゃないか」
受付嬢「依頼者の名前も覚えていないようでは、お話になりませんね。 よくそれでCランクになれたものです」
ギゼル「何だと、こらぁ!」
受付嬢「はぁ・・・。 あなたのようなチンピラをCランクに上げるなんて、地方ギルドの基準はどうなっているのでしょうか・・・」
受付嬢「見たところ魔力や闘気量も大したことありませんし、たった2人ではできることも限られているでしょう」
受付嬢「『格闘王』・・・スキルだけはそれなりですが、果たしてあなたのような人間が使いこなせているかどうか・・・」
ギゼル「ちっ! もう我慢ならねぇ! ぶっ殺してやる!」
受付嬢「おーおー。 職員に暴力ですか? これは問題ですね」
受付嬢「衛兵を呼びましょうか? それとも、騎士団ですか?」
受付嬢「ギルドマスターでもいいですけど。 これは困りましたねぇ」
ギゼル「ぐっ・・・。 もういい! ギルドなんざアテにならねぇ!」
ギゼル「こうなりゃ直接、ナントカ男爵に交渉してやらぁ!」
受付嬢「は? ちょっと待ちなさい」
受付嬢「仮にもCランク冒険者のあなたが問題を起こせば、当ギルドにもしわ寄せが・・・」
ギゼル「ゴチャゴチャうるせぇ! このギゼル様の邪魔をするんじゃねえ!」
  ギゼルは受付嬢の声を無視して、冒険者ギルドを飛び出していくのだった

次のエピソード:エピソード13 【ギゼルside】おい、ナントカ男爵!

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