外れスキル「ハキ」が覚醒したら世界最強になった件 ~パーティを追放されたけど今は楽しくやってます~

猪木洋平

エピソード10 ギゼルとリリサの良くない噂(脚本)

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〇西洋風の受付
カイル「ギゼルとリリサに良くない噂だと? 俺を追放した後、意気揚々と他の街に向かったと聞いたが」
受付嬢「何でも、王都に拠点を移したらしいのですが、そこで揉め事を起こしたようで・・・」
カイル「揉め事か」
受付嬢「はい。 どうやら、貴族相手に自分を売り込もうとしたみたいなんですが・・・」
受付嬢「不敬を働いたとかで、騎士団に捕まったみたいです」
カイル「・・・あいつらが? はっはっは。それは傑作だな」
受付嬢「笑いごとではありませんよ。 彼らは冒険者としてはCランクの一人前ですが、貴族を相手にするのは初めてでしょう」
受付嬢「それで調子に乗ってしまったんでしょうね」
カイル「なるほどな。 まあ、今までは俺がそういった交渉事もやっていたからな」
カイル「それを急に自分でやろうとしたんだ。 失敗するのも仕方ない」
受付嬢「カイルさんにも連絡が来るかもしれません。 捕まっているので、直接は無理でも、手紙くらいは届くかもですし」
カイル「ああ。その時は無視しよう」
カイル「そんなことより、俺たちの今後について話そう」
受付嬢「お二人の今後・・・ですか?」
カイル「ああ。 実はこの2週間ほどで、かなり稼げたんだ」
カイル「そしてトレントが枯渇気味だし、そろそろ他の狩り場を探したいと思っていてな」
受付嬢「なるほど。 では、私の方で探しておきましょう」
カイル「頼めるか?」
受付嬢「ええ。 冒険者のサポートをするのも、ギルド職員の仕事ですから」
受付嬢「第一候補は、この街から徒歩で通える距離の狩り場」
受付嬢「第二候補は、他の街に拠点を移す前提で、そこから通える距離の狩り場」
受付嬢「これでよろしいですか?」
カイル「概ねそれで構わないが、一つだけ修正してくれ」
カイル「第二候補は、この街から馬で通える距離の狩り場だ」
カイル「そして第三候補に、元の第二候補を加える形で」
受付嬢「え? それは・・・。 カイルさんって、馬を持たれていませんよね?」
受付嬢「それに、騎乗系のスキルや技術も・・・」
  関連スキルを持っていれば、馬を自在に操ることができる。
  持っていなくとも、練習次第では騎乗技術の会得が可能だ。
  このあたりは、剣術とか魔法と同じイメージである。
  スキルの補佐があれば一瞬で一人前以上になれるが、なくとも鍛錬次第で中級下位ぐらいにはなれる。
カイル「たくさん稼いだし、馬ぐらいは買える。 騎乗系の技術の会得にも、少々当てがあってな」
受付嬢「そうですか。 私としては、カイルさんがこの街に居着いてくださるのは嬉しいのですが」
カイル「おう。ま、楽しみにしておいてくれ。 うまくいったら、後ろに乗せてやってもいいぞ」
  『ハキ』スキルの能力は一貫性がないが、レベルが上がるごとに様々な能力を得ることができる。
  この街を拠点に、どんどん稼いで冒険者としても一流になっていきたいところだ。

次のエピソード:エピソード11 【ギゼルside】王都への道中

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