第17話「これからも続いていく物語を一緒に紡いでくれませんか?」(脚本)
〇断崖絶壁
フェミリー・コール「結論から言うと、私は入れ替え令嬢なんです」
アーロイ・メレディ「えっと・・・・・・」
フェミリー・コール「転生予定だった方と、女神の職を交換してもらったんです」
アーロイ・メレディ「・・・・・・それって」
フェミリー・コール「私、もう女神じゃないんですよ」
アーロイ・メレディ「え、あの・・・・・・」
フェミリー・コール「落ち着いてくださいね、大丈夫ですから」
アーロイ・メレディ「そもそも、フェミリー様は自由だということですよね・・・・・・」
フェミリー・コール「そういうことです」
アーロイ・メレディ「女神様を殺して、女神様を自由にする必要もない・・・・・・」
フェミリー・コール「その通りです」
アーロイ・メレディ「っ」
女神の私が、転生予定者と人生を入れ替えることになったというイレギュラーの発生。
私よりも先に転生してしまったアーロイさんは、女神の言うことをよ~く聞いた。
その結果、アーロイ様は本物の暗殺者になりかけるところだったという・・・・・・
アーロイ・メレディ「怖がらせてしまって、大変申し訳ございませんでした・・・・・・」
フェミリー・コール「こちらこそ、説明不足なところもありましたね」
フェミリー・コール「申し訳ございませんでした」
アーロイ・メレディ「いえ、あの、すべては俺の勘違いが引き起こしたことだったので・・・・・」
フェミリー・コール「アーロイ様は、私を殺す必要がないということです」
フェミリー・コール「アーロイ様は物語を盛り上げるために、女神に揶揄われたということです」
アーロイ・メレディ「・・・・・・よく考えるべきでした」
アーロイ・メレディ「むしろ、フェミリー様に相談すべきことでしたよね」
こういう真面目なところは前世でも現世でも引き継がれていて、込み上げてくる懐かしさに喜びを感じてしまう。
アーロイ・メレディ「・・・・・・・・・・・・」
フェミリー・コール「・・・・・・・・・・・・」
少しの間、沈黙が続いた。
お互いに話したいことは山積みでも、告白した。告白されたという事実は、私たちに異常な緊張感をもたらしてしまう。
アーロイ・メレディ「あの・・・・・・」
フェミリー・コール「はいっ」
アーロイ・メレディ「俺は、フェミリー様のことを想い続けてもいいということでしょうか?」
フェミリー・コール「・・・・・・・・・・・・はい」
アーロイ・メレディ「良かった」
フェミリー・コール「あの!」
フェミリー・コール「でもですね!」
アーロイ・メレディ「フェミリー様?」
フェミリー・コール「実は、アーロイ様にお話しなければいけないことがあって・・・・・・」
アーロイ・メレディ「聞かせてください」
私が異世界転生をしてからは、ほとんど笑顔を見せることがなかったアーロイさん。
それなのに、自分の正体を明かすだけで凄く表情豊かに笑ってくれるようになって・・・・・・
フェミリー・コール(物凄くかっこいい!)
アーロイ・メレディ「フェミリー様?」
フェミリー・コール「あの・・・・・・」
フェミリー・コール「私、恋愛禁止なんです!」
アーロイ・メレディ「恋愛禁止?」
フェミリー・コール「転生者さんと人生を入れ替えるための条件だったと言いますか・・・・・・」
アーロイ・メレディ「問題ないです」
アーロイ・メレディ「俺は、これからも愛を伝え続けます」
フェミリー・コール「え、でも、あの、両想いになることはできないんですよ!?」
アーロイ・メレディ「それで構いません」
フェミリー・コール「構わないと言われても・・・・・・」
アーロイ・メレディ「俺は、フェミリー様と同じ世界を生きていけるだけで幸せを感じているので」
アーロイ・メレディ「永遠の片想いでも、フェミリー様が隣にいてくだされば十分です」
フェミリー・コール「か・・・・・・」
アーロイ・メレディ「か?」
フェミリー・コール「かっこよすぎます!」
アーロイ・メレディ「もっと惚れてくれてもいいですよ」
フェミリー・コール「アーロイ様・・・・・・キャラが変わってしまっていますよ」
アーロイ・メレディ「ははっ」
アーロイ・メレディ「では、改めまして」
アーロイ・メレディ「フェミリー」
アーロイ・メレディ「好きだ」
アーロイ・メレディ「君の夢を、これからも傍で見守らせてほしい」
真実が明らかになってからの怒涛の畳み掛け、一気に読ませていただきました!タップする手が止まらなかったです(≧▽≦)
全ては転生前から始まってたんですね!
でも、恋愛禁止なんですよね……辛い。
このまま大団円でしょうか? 続き楽しみにしています👍