入れ替え令嬢になる条件は恋愛禁止を貫くことです?

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第2話「異世界転生の始まりは暗殺者と出会うところから?」(脚本)

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〇華やかな広場
「ん・・・・・・」
フェミリー・コール「これが異世界転生!」
  気づくと私は、広大な庭のような場所で目を覚ます。
フェミリー・コール(自分の顔は確認できないけど、このふんわりとしたドレスは間違いなく令嬢系の転生!)
フェミリー・コール(悪役令嬢かなー? 婚約破棄令嬢かなー?)
フェミリー・コール(どんな令嬢でも、事前に知識があればなんとかなる!)
フェミリー・コール(それに私は世界最強! チート魔法使い令嬢なんだから!)
フェミリー・コール「・・・・・・・・・・・・」
フェミリー・コール「まずは美味しい物、食べに行かなくちゃ」
アーロイ・メレディ「・・・・・・・・・・・・」

〇貴族の応接間
メイド「お嬢様、支度が整いました」
フェミリー・コール「ありがとう」
フェミリー・コール「・・・・・・・・・・・・」
フェミリー・コール「一緒に、お茶でも・・・・・・」
メイド「致しかねます」
フェミリー・コール「そうよね。仕事の邪魔をして、ごめんなさい」
メイド「失礼いたします」
フェミリー・コール(よそよそしい・・・・・・)
  屋敷の中へ入ると、私は使用人たちから冷たい視線を向けられた。
フェミリー・コール(これが、悪役令嬢・・・・・・?)
  直接的な嫌がらせは受けていないものの、転生先の世界で味方がいないことの心細さを感じた。
フェミリー・コール(チート能力じゃなくて、愛溢れる人間関係を希望すれば良かったかな・・・・・・)
フェミリー・コール(でも、魔法チート能力さえあれば、これから殺されるって展開が訪れても乗り越えられる!)
フェミリー・コール「前向きに、前向きに!」
フェミリー・コール「ではでは、異世界転生初めての食事」
フェミリー・コール「いただきま・・・・・・」
メイド「お嬢様」
フェミリー・コール「はいっ」
メイド「アーロイ・メレディ様が、お呼びです」
フェミリー・コール「アーロイ?」
アーロイ・メレディ「・・・・・・」
フェミリー・コール(暗殺者の登場!?)
  とても貴族には見えない恰好をした男性が、メイドさんの案内で私の元へとやって来た。
メイド「それでは、ごゆっくりおくつろぎくださいませ」
フェミリー・コール「え!?」
フェミリー・コール(いきなり知らない人と2人きり!?)
フェミリー・コール(この人は、誰!? 暗殺者!?)
フェミリー・コール(やっぱり私は悪役令嬢に転生して、ここで殺される運命なのかもしれない)
フェミリー・コール(また、女神に逆戻りすることになるなんて・・・・・・)
アーロイ・メレディ「どうかした・・・・・・」
フェミリー・コール(人生の入れ替えを提案した罰が下るのかもしれない)
アーロイ・メレディ「体調が悪いのか・・・・・・?」
フェミリー・コール「え?」
アーロイ・メレディ「悪かった・・・・・・その、うまく気を遣うことができなくて・・・・・・」
アーロイ・メレディ「庭で話をしていたら、君が急に走り去ってしまったから心配だったんだ」
フェミリー・コール「え!?」
フェミリー・コール「違います! 違います! 違います!」
アーロイ・メレディ「違う?」
アーロイ・メレディ「じゃあ、よほど体調が優れなかった・・・・・・」
アーロイ・メレディ「いや、それとも俺との会話が退屈だった・・・・・・」
フェミリー・コール(異世界転生をしたら、まずは美味しい物を食べたくて・・・・・・)
フェミリー・コール(それで、近くにいたあなたの存在に気がつかなかっただけなんです!)
フェミリー・コール(でも、アーロイさんを置き去りにした事実は覆らない・・・・・・)
フェミリー・コール「お気遣い、ありがとうございます」
フェミリー・コール(時間を戻す魔法が使えるのか分からない今は、良き令嬢を演じるしかない!)
フェミリー・コール(この場を無事に乗り切ってみせましょう!)

次のエピソード:第3話「転生後の人生は〇〇〇令嬢らしい……?」

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