愛天使世紀 ウェディングアップル

ウェディングアップル・シナリオ制作チーム

第67話 銀色の翼に乗って①(脚本)

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〇岩穴の出口
  最終決戦を前にして、銀色の翼の像の下に愛天使たちが集まっていた。
苗場桜「林檎。これ、返すね」
朝陽林檎「ウェディング・ベル!」
苗場桜「使ったけど、ダーブラックを普通の人に戻せなかった」
苗場桜「勝手に持ち出してゴメンね」
朝陽林檎「ううん、いいの」
雪代椿「桜さん、どうして悪魔のオーラを自ら受け入れようと?」
苗場桜「私が悪魔になれば、ダーブラックと心が繋がるかなって」
苗場桜「でも、失敗しちゃった」
雪代椿「わたくしも思い通りになりませんでしたわ」
雪代椿「エビーダは愛を美しいと思ってくださらなかった」
霧乃あやめ「あなた達は甘い」
霧乃あやめ「悪神が簡単に心変わりする。 そう思ったの?」
霧乃あやめ「むこうみずな行ないをして・・・。 死ぬかもしれなかったのよ」
「ごめんなさい」
霧乃あやめ「今後、身勝手な単独行動は取らないこと、いいわね?」
「・・・はい」
武笠蘭「でも、みんな無事でよかった」
霧乃あやめ「林檎、傷の具合はどう?」
朝陽林檎「良くなってきましたけど、まだ少し」
武笠蘭「無理しないでね」
朝陽林檎「うん。ありがとう」
霧乃あやめ「敵はこれから本格的に襲ってくるはず。 それまでゆっくり傷を治すのよ」
朝陽林檎「はい!」

〇謎の施設の中枢
ベーザイ「今こそ、魔霊となった若者たちを動かす時」
ベーザイ「全国各地で一気に暴動を起こさせるのだ」
  ベーザイはビーモンに、悪のオーラを纏った巨大な扇を渡した。
ビーモン「お任せを」

〇空
  魔船から悪神たちが飛び出していく。
  最後に出てきたビーモンは、背後を振り返って眉をひそめた。
ビーモン(なぜクローバーは出撃しない?)
  ビーモンは何事かを感じ、引き返していく。

〇宇宙戦艦の甲板
ベーザイ「クローバー、お前は他の悪神たちを受け入れないようだな」
悪神クローバー「俺は他の奴らとは違う」
ベーザイ「何が望みだ」
悪神クローバー「この世のすべてを破壊・・・」
ベーザイ「おもしろい。 身も心も私にゆだねれば、お前の夢、かなえてあげよう」
  ベーザイは悪神クローバーに顔を近づけ、黒いオーラを口に吹き込んだ。
ベーザイ「私の望みもお前と同じだ。 私達はひとつになるのだ」
  ベーザイは尚も黒いオーラを悪神クローバーに吹き込みつつ抱きしめた。
ベーザイ「感じるか。私の熱き思いを」
悪神クローバー「ベーザイ様・・・。 誰よりもあなたを慕います」
ベーザイ「ふふふ・・・それでよい。 お前は私の可愛いしもべだ」
ベーザイ「出撃せよ。悪神クローバー」
悪神クローバー「はっ!」
ベーザイ「手こずったが・・・取り込めたようだな」

〇空
悪神クローバー「ククク・・・はははっ!」
  魔船から出てきたクローバーは、
  不敵に笑いながら飛び去った。

〇魔物の巣窟
ベーザイ「我がしもべの魔霊ども、もうしばらく待つがよい」
ベーザイ「やがてお前たちを宇宙全域に解き放つ時が来る」
ビーモン「ベーザイ様」
ベーザイ「ビーモン、このエリアには入ってならぬと言ってあるはず」
ビーモン「承知しておりますが・・・」
ベーザイ「なんだ?」
ビーモン「悪神クローバーを信じてはなりませぬ」
ビーモン「奴はベーザイ様に従った振りをしているだけです」
ベーザイ「何を憂いておる?」
ビーモン「奴は、我らが思う地球支配とは異なる身勝手な企みを抱いています」
ビーモン「・・・奴の目的はただ破壊あるのみ」
ベーザイ「フッ・・・それでも良いではないか」
ビーモン「なんですと?」
ベーザイ「奴を信じた振りをして、利用すればよいまでだ」
ビーモン「ベーザイ様・・・?」
ベーザイ「私の目的は、単に人間共への復讐だけではない」
ベーザイ「まずは地球の人間共を我が意のままに動く家畜とする」
ベーザイ「そして、ここに蠢く魔霊どもを・・・」
ベーザイ「ビーモン、何の為に魔霊どもをここに閉じ込めて養ってきたと思う?」
ビーモン「・・・?」
ベーザイ「悪魔となった人間どもと共に、ここの魔霊たちを全宇宙にばら蒔く」
ベーザイ「そして私の思い通りに支配する。 それが私の夢なのだ」
ビーモン「宇宙総てを支配? そこまで大きな野望を・・・」
ベーザイ「ふふ・・・はっははは・・・」

〇空
  遅れてやってきたビーモンは、他の悪神たちと合流した。
ビーモン「待たせたな」
ダーブラック「ライブで洗脳した奴ら、どんなふうに暴れるか、ワクワクするね」
ホーディ「FRENZYの成果を今こそ見せられるな」
エビーダ「美しき作戦、開始の時」
  ビーモンはベーザイから預かった巨大な団扇を一振りした。

〇空
悪神クローバー「面白い。 地球上がいかなる混乱に陥るか、高みの見物だ」

〇海辺の街
  灰色の風が街から街へと吹き流れる。

〇野球のグラウンド
  校庭にいた生徒たちを邪悪な旋風が襲う。
「ウオォォォォ~~~!」

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