愛天使世紀 ウェディングアップル

ウェディングアップル・シナリオ制作チーム

第68話 銀色の翼に乗って②(脚本)

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〇海辺の街
  街から街へと、
  灰色の異様な風が吹き渡る。

〇結婚式場前の広場
  魔霊化した若者たちは
  両手から邪悪なオーラを発射した。
  オーラを浴びた車や建物が
  次々に崩壊していく。

〇岩穴の出口
女神「銀色の翼を動かすには 膨大な愛のエネルギーが必要です」
女神「そのエネルギーを使うには 死を覚悟しなければなりません」
武笠蘭「死を覚悟?」
朝陽林檎「ま、まさか、女神さまは・・・?」
女神「・・・林檎、気づいたのですね」
女神「昔、私たち愛天使はベーザイを 地球上から追い払うために出動しました」

〇荒廃した街
女神「これ以上、人々を傷つけるのを 見過ごすわけにはいきません!」
ベーザイ「黙れ、汚れた血の一族どもめ!」
女神「私達、愛天使は・・・ 地上の愛を守ります!」
  「愛天使のリーダーであった私は
   銀色の翼に乗って戦いました」
  「そして勝つことが出来ました」
  「しかし、私は愛のエネルギーを
   使い果たし、命を失いました」

〇岩穴の出口
女神「ですから私は生きてはいない。 幻となって姿を見せられるだけなのです」
朝陽林檎「そんな・・・」
武笠蘭「銀色の翼に乗ったら死ぬ・・・?」
雪代椿「でしたら、わたくしたち、 これからどうすれば・・・?」
霧乃あやめ「暴動を止める方法は 他に何かないのですか?」
女神「・・・・・・」
武笠蘭「どうにも出来ないのか?」
苗場桜「このまま悪魔に支配されちゃうの?」
朝陽林檎「・・・私にはいろいろな夢がある」
朝陽林檎「でも・・・」
朝陽林檎「私が・・・銀色の翼に乗ります!」
女神「ダメです。あなたを死に至らしめる ような真似はさせられません」
朝陽林檎「このままでは人々が 本当の魔霊になってしまう。 悪魔に支配される世界になっちゃう」
朝陽林檎「食い止めなくちゃ!」
武笠蘭「林檎だけにやらせはしない!」
苗場桜「そうよ。私達も行く」
霧乃あやめ「銀色の翼を動かすには どうしたらよいのです?」
女神「それは・・・」
朝陽林檎「・・・私、わかった」
朝陽林檎「愛天使みんなの 愛のエネルギーを使うのでしょう?」
女神「・・・・・・」
武笠蘭「そっか、そうに違いない」
霧乃あやめ「やってみましょう。みんなで」

〇水玉2
朝陽林檎「マニフェステイション・オブ・ラブリィ・エンジェル・アップル!」
苗場桜「マニフェスティション・オブ・フェイスフル・エンジェル・チェリー!」
雪代椿「マニフェステイション・オブ・ブレイブ・エンジェル・カミーリア!」
武笠蘭「マニフェステイション・オブ・エモーション・エンジェル・オーキッド!」
霧乃あやめ「マニフェステイション・オブ・ホープ・エンジェル・アイリス!」

〇岩穴の出口
アップル「今こそ、愛のエネルギーを!」
五人「愛、発動!」
  竪琴のような神秘な音を発して、
  銀色の翼が羽ばたいた。
アップル「すごい、これが銀色の翼・・・!」
  エネルギーを消耗した愛天使たちは、
  その場に崩れ落ちる。
  アップルはなんとか立ち上がると、
  素早く翼の背中に飛び乗った。
オーキッド「アップル!?」
アップル「銀色の翼、飛んで!」
「アップル!」

〇空
アップル「お父さん、お母さん、ごめんなさい。 今まで育ててくれて、ありがとう」
アップル「先立つ不幸を許して・・・」
アップル「でも・・・でも、私、 やらなければならないの!」
  涙をこぼすアップルを乗せて、
  銀色の翼は急降下する。
女神「アップル・・・」
  女神は銀色の翼の中で、
  アップルの行く末を見守った。

〇海辺の街
  魔霊化していく人々の上空を、
  翼に乗ったアップルが飛んでいく。
アップル「お願い。みんな、やめて! 元の正しき人に戻って!」
アップル「ウェディング・ベル!」
女神「銀色の翼、聖なる光を!」
  銀色の翼が羽ばたくと、
  聖なる光が放たれて人々を包み込む。
  光に包まれた人々は、
  次々と元の姿に戻っていった。

〇海辺の街
ビーモン「アップル、我らの究極の作戦、 邪魔をさせはしない!」
アップル「悪神たち・・・!」
アップル「たとえ命が尽きても、 私、みんなを守ってみせる!」
アイリス「アップル!」
アップル「みんな!」
アイリス「チェリー、カミーリア、オーキッド。 アップルを掩護するのよ!」
「任せて!(ください)」

〇空
悪神クローバー「悪神と愛天使の最後の戦いか・・・。 どちらが勝つか見ものだ」

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