超越戦記エフェクター

オカリ

第5話(前編)「目指せ満点!取り戻せタップギア!」(脚本)

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オカリ

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〇教室
  キーンコーン
  カーンコーン・・・
帯刀先生「プリント、全員に行き渡ったか〜? 机の上は鉛筆と消しゴムだけだぞ〜!」
帯刀先生「そこっ!まだ表にするなよ〜 裏のまま後ろに配るように!」
帯刀先生「よ〜し・・テスト時間は30分! 前の時計の針で止めるからな〜」
壱天 光星「・・・」
壱天 光星「・・大丈夫だ、オレはできる!」
壱天 光星「平行四辺形、二等辺三角形に台形 ・・・全部理解した」
壱天 光星「100点を・・・獲るぜ!」
帯刀先生「よ〜し!準備オッケーだな では算数のまとめテスト・・・」
帯刀先生「はじめっ!!」
壱天 光星「うおおおおおおおっ! やってやる!まずは一問目・・」
壱天 光星「なっ・・この問題はっ!?」

〇ダイニング(食事なし)
  ──10日前
母ちゃん「・・・」
壱天 光星「母ちゃん!いや母さん! もしくはお母上っ!」
母ちゃん「ん、光星おはよう 随分と早起きじゃない」
母ちゃん「起きたら顔洗ってきな すぐに朝ご飯作るから・・」
壱天 光星「母ちゃんっ!約束守れなくてゴメン! 次からは絶対に気をつけるから!」
壱天 光星「だから・・・」
母ちゃん「だから?」
壱天 光星「タップギア返して欲しいな〜って 思ってて・・その・・・」
母ちゃん「う〜〜ん、そ〜ね〜・・・」
母ちゃん「よしわかった!反省したようなので 返してあげましょう!」
壱天 光星「え!ホントに!?」
壱天 光星「やったぁーっ! ありがとう母ちゃ・・」
母ちゃん「ただしっ!!」
壱天 光星「た、ただし・・?」
母ちゃん「そうね、学校のテストで 100点とったら返してあげる」
母ちゃん「科目は数学・・じゃないか 算数にしましょう」
壱天 光星「げっ!ニガテ科目じゃん!」
母ちゃん「ふふ、この機会にアンタの苦手も 克服しなさいな」
「さ〜て、次のテストが楽しみね〜♪」
壱天 光星「マ、マズイぜ! よりによって算数のテスト・・」
壱天 光星「オレ、かけ算の7の段すら できるか怪しいのに・・・」
壱天 光星「いや!コレもタップギアを 取り戻すためだ!」
壱天 光星「やってやるぜ!うおおおおお!」

〇教室の教壇
  小学校、教室
壱天 光星「・・・」
天神らん「あっれ〜!コーセーくんが 休み時間にお勉強してる〜〜!」
天神らん「めっずらし〜〜! 今日はきっと大雪だね〜〜!」
壱天 光星「うっせーよ天神(あまがみ)! オレが何しよーと別にいいだろっ!」
天神らん「ちょっ、そんな怒んないでよ! だって珍しいじゃん!」
天神らん「いつもなら「エフェクトバトルだ!」 ってすぐ教室飛び出てたもん」
壱天 光星「そりゃオレだってホントは そうしたいけどさぁ・・」
野朗 仁太「お〜い光星!はやく行こーよ! グラウンドでエフェクトバトルだぁ!」
壱天 光星「あ〜わりぃ仁太、オレまだ タップギア母ちゃんに取られてて・・」
野朗 仁太「えぇ!ないのかいっ!」
天神らん「あらら、そーいうことね 道理で珍しいと思った」
天神らん「おおかた、テストで良い点取れれば 返してあげる〜ってとこでしょ?」
壱天 光星「げっ!スゲーな天神っ! なんで分かったんだ!」
天神らん「コーセーくんが真剣になるのって ぜ〜んぶエフェクトバトルのためだもんね」
天神らん「ふふん、この名探偵らん様は 全てお見通しなのさ!」
野朗 仁太「なるほど、そうなんだ! じゃあ、テストをがんばれば・・」
壱天 光星「ああ!またエフェクトバトルが できるって訳だぜ!」
天神らん「・・ちなみに、何点で返してくれるの? 70点?それとも80点とか?」
壱天 光星「算数のテストで100点だ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
天神らん「あ〜こりゃダメだわ コーセーくんエフェクター引退だね」
野朗 仁太「うわ〜ん!光星ともうバトル できないなんてやだよ〜!」
壱天 光星「ちょっと待てよ! 勝手に決めつけんなって!」
天神らん「いやだってさ、コーセーくん この前のテストだって・・・」

〇教室
帯刀先生「よ〜し!じゃあ算数の テストを返していくぞ〜!」
帯刀先生「まずは、天神らん! 90点だ!なかなかやるな!」
天神らん「はーい、どうも〜!」
帯刀先生「次は・・壱天光星!」
壱天 光星「お、オレか!」
帯刀先生「・・30点だ!クラス最低点! 最下位だぞ壱天光星!」
壱天 光星「最下位だって!? それってつまり・・・」
壱天 光星「オレがクラスで1番低い点数・・・ へへっ!ある意味1位ってコトだな!」
帯刀先生「なに誇らしげに笑っとるんだ! もっと勉強しなさいっ!」
壱天 光星「へっへー!いっちば〜ん!」

〇教室の教壇
天神らん「・・な〜んてヘラヘラ笑ってたもんね」
壱天 光星「う、うぐぅ・・」
天神らん「「コーセーくん将来苦労しそう」って 思ったからな〜アタシ」
天神らん「今さら頑張ったってムリじゃない? もう諦めて引退しなよ」
壱天 光星「ヤダッ!ぜってー100点とって エフェクトバトルやるんだ!」
野朗 仁太「・・・うーん」
壱天 光星「なんだよ仁太・・ お前もムリだって言うのか?」
野朗 仁太「そーだなぁ・・・うん」
野朗 仁太「オイラもハッキリ言うね 今のままじゃムリだと思うな」
壱天 光星「はぁ!?なんだよソレ!?」
壱天 光星「そう言う仁太は何点だったんだ!? さぞかし良い点なんだろーな!?」
天神らん「あらら?コーセーくん覚えてないの?」
壱天 光星「なにが」
天神らん「そっか、最下位で浮かれて 聞いてなかったんだね」
天神らん「仁太くんの得点は〜〜」

〇教室
帯刀先生「・・えーっと最後は」
帯刀先生「お、野朗仁太!」
野朗 仁太「オイラだ!」
帯刀先生「いつもよく頑張ってるな! 今回のテストも100点だったぞ!」
野朗 仁太「うわ〜い、満点だぁ! 間違えてなくて良かったぁ・・!」

〇教室の教壇
天神らん「・・・って感じだったけど」
壱天 光星「・・え?そーだっけ? 仁太、100点なの?」
野朗 仁太「へへへ〜驚いた? オイラ勉強は得意なんだ〜」
壱天 光星「でもちょっと待てよ! おかしいって!」
壱天 光星「だって、オレいつも仁太と エフェクトバトルしてたよな!?」
壱天 光星「なのにどうして仁太は 良い点が取れてるんだ・・?」
天神らん「それはアタシも気になるな〜 仁太くん、どの教科も満点だし」
野朗 仁太「へっへっへ〜 じゃあ教えちゃおっかな〜」
野朗 仁太「オイラの勉強の秘密は・・」
野朗 仁太「ズバリッ!これなのさっ!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
壱天 光星「何だコレ?漫画?」
野朗 仁太「違うよぉ〜 ゼミだよ、ゼミ!」
野朗 仁太「オイラ『真賢ゼミ』やってんだ〜」
壱天 光星「しん、けん、ぜみ・・?」
天神らん「なるほど〜!真賢ゼミ! 100点の秘密はゼミかぁ!」
天神らん「『愚者は己が賢いと考えるが、  賢者は己が愚かであると知る』 (ウィリアム・シェイクスピア)」
天神らん「つまり!自分のニガテを知って 真の賢者・・・真賢になろうとする 添削式の通信教育講座のコトでしょ!」
野朗 仁太「お〜!らんちゃんよく知ってるね!」
野朗 仁太「オイラ、真賢ゼミで 勉強も遊びもバッチリなんだ!」
野朗 仁太「ゼミなら自分のニガテがすぐ分かる! しかも勉強時間は1日20分だけ!」
天神らん「えぇ!?たった20分だけ!?」
野朗 仁太「それに普通の教科書と違って イラストがいっぱいだから 楽しく勉強できるんだ!」
天神らん「ホントだ!漫画かと思ったら ちゃんと問題がある! 楽しく勉強できちゃいそう!」
壱天 光星「ちょ、ちょっと待って・・」
野朗 仁太「さらに!毎月『黒ペン先生』が 直筆で添削してくれるんだ! オイラのニガテが丸わかりだよ!」
天神らん「わーっ!すご〜い! こんなに詳しく見てくれるんだ! しかもすっごく優しそう!」
壱天 光星「変だよ、おかしいって・・・ なんで急に説明口調・・?」
壱天 光星「それに『黒ペン先生』って・・ ただの普通のペンなんじゃ・・」
野朗 仁太「しかも!今なら友達紹介で 最初の月は無料なんだって! タダで試せるチャンスだよ!」
天神らん「え!?大チャンスじゃん!今すぐ お父さんやお母さんに相談しなきゃ!」
壱天 光星「ゼミ・・ゼミか〜」
壱天 光星「両隣で交互に説明されると・・・」
壱天 光星「なんだかゼミやらなきゃ 100点取れない気がしてきた・・」
壱天 光星「仁太!オレも真賢ゼミやるぜ!」
壱天 光星「何が何でも100点取って タップギアを返して貰うんだ!」
「うおおおおおおっ! やってやるぜええ!」

〇おしゃれなキッチン
  ──壱天家
母ちゃん「さ〜てお次は〜♪」
  タタタタタタタ
壱天 光星「母ちゃんただいまっ! オレ、ゼミやりたいっ!」
母ちゃん「おかえり光星 今夜はスープカレーよ」
壱天 光星「えっ、カレー!? ホント!?」
壱天 光星「やったぁ! 大好物じゃん・・・」
壱天 光星「・・じゃなくて母ちゃん! オレ、真賢ゼミやりたい!」
母ちゃん「しんけんゼミ・・?」
母ちゃん「・・あ〜通信教育のヤツね」
母ちゃん「いいわよ」
壱天 光星「え、いいの!?」
母ちゃん「100点取るためでしょ? 応援しない訳ないじゃない」
母ちゃん「でも・・キチンと続けられるの? 別に塾とかでも良いのよ?」
壱天 光星「塾じゃなくてゼミを始めたいんだ! 友達もやってるみたいだし!」
壱天 光星「楽しく勉強?できるらしいから大丈夫!」
壱天 光星「・・・・・・・・・たぶん!」
母ちゃん「聞いてて逆に不安になってきたわ・・」
壱天 光星「そ、それに!今なら友達の紹介で 最初の1ヶ月は無料なんだって!」
母ちゃん「あら、それはお得ね」
母ちゃん「タダより高いものはないって 言うけど・・」
母ちゃん「いいわ、後で申し込んどく しっかり頑張んなさい」
壱天 光星「やったぜ! ありがとう母ちゃん!」
壱天 光星「正直、100点取ってタップギアを 取り戻せばゼミは用済みだけど・・」
壱天 光星「オレ、勉強頑張るよ!」

〇学生の一人部屋
  ──光星の部屋
壱天 光星「申し込んだ翌日に届いた! すっげぇ早いな!」
壱天 光星「よ〜し、じゃあ 早速始めてみるか!」
壱天 光星「まずはニガテ科目の算数から・・」

〇学生の一人部屋
  ──そして
壱天 光星「え〜っと平行四辺形の面積は・・」
壱天 光星「あっそうか!」
壱天 光星「よしっ!正解だ!」
壱天 光星「ゲーム感覚で勉強できて 楽しいぜ!」
壱天 光星「この調子でガンガンやるぞ〜!」

〇教室の教壇
  ──時は流れ
壱天 光星「よし!また正解だぜ!」
天神らん「あ!コーセーくんも ゼミ始めたんだ!」
壱天 光星「よっ天神! 光星『も』ってことは・・」
天神らん「ふふふ・・」
天神らん「アタシも始めちゃいました〜!」
壱天 光星「やっぱりな!」
壱天 光星「でも、天神は今まで良い点取ってたよな」
壱天 光星「なんで始めたんだ?」
天神らん「実は真賢ゼミにはコースが 2つあってね・・・」
天神らん「コーセーくんは基礎から固める 『ベーシック賢者コース』」
天神らん「アタシはよりステップアップ向けの 『アドバンス賢者コース』ってワケ!」
壱天 光星「なるほど!受講者のレベルに 合わせて最適なコースが選べるのか!」
壱天 光星「さすが真賢ゼミだな!」

〇教室
  ──ついにテスト当日を迎えた
壱天 光星「真賢ゼミを始めて1週間・・」
壱天 光星「エフェクトバトルから離れて 勉強に打ち込んできた」
壱天 光星「だけどっ! それも今日で終わりだっ!」
  キーンコーン
  カーンコーン・・・
帯刀先生「プリント、全員に行き渡ったか〜? 机の上は鉛筆と消しゴムだけだぞ〜!」
帯刀先生「そこっ!まだ表にするなよ〜 裏のまま後ろに配るように!」
帯刀先生「よ〜し・・テスト時間は30分! 前の時計の針で止めるからな〜」
壱天 光星「・・・」
壱天 光星「・・大丈夫だ、オレはできる!」
壱天 光星「平行四辺形、二等辺三角形に台形 ・・・全部理解した」
壱天 光星「100点を・・・獲るぜ!」
帯刀先生「よ〜し!準備オッケーだな では算数のまとめテスト・・・」
帯刀先生「はじめっ!!」
壱天 光星「うおおおおおおおっ! やってやる!まずは一問目・・」
壱天 光星「なっ・・この問題はっ!?」
壱天 光星「ゼミでやったとこだ!」
帯刀先生「壱天光星! 試験中の私語は慎むように!」
壱天 光星「あっ、ヤベ 声に出てた」
壱天 光星「だけど・・・わかるっ! わかるぞ!」
壱天 光星「台形の面積は・・・ (上底+下底)×高さ÷2」
壱天 光星「平行四辺形は・・・ 高さ×底辺だっ!」
壱天 光星「ひし形も知ってるぜ! 対角線×対角線÷2ってな!」
壱天 光星「お次は三角形の面積? カタチを変えたって無駄だぜ!」
壱天 光星「いける・・・いけるぞっ!」
壱天 光星「100点はもらったぜ!」
帯刀先生「壱天光星っ!!」
壱天 光星「あっ、ごめんなさ〜い・・・」

〇教室の教壇
  ──テストから翌日
壱天 光星「おっはよ〜!今日も良い朝だぜ!」
野朗 仁太「光星!おはよう! ちょっと曇ってるけどね!」
天神らん「おっはよ〜コーセーくん 随分と上機嫌だね〜!」
壱天 光星「だって今日、テスト返却あるだろ?」
天神らん「あ〜なるほど 今日の1時間目は算数だもんね」
天神らん「それで上機嫌ってコトは・・・」
野朗 仁太「昨日のテスト、もしかして・・」
壱天 光星「へへへ・・その答えは・・・」
  お〜い席につけ〜!
  1時間目を始めるぞ〜!
壱天 光星「っと先生が来ちゃったな まあ見てなって!」
壱天 光星「テスト返却でお前ら驚くなよ〜!」

〇教室
帯刀先生「よ〜し席についたな〜! さっそく昨日のテスト返却だ〜!」
帯刀先生「まずは・・天神らん!」
天神らん「は〜いっ!」
帯刀先生「天神は・・100点だ! よく頑張ったな!」
天神らん「へっへ〜!やったね〜!」
壱天 光星「おっ!天神のやつ満点か! 真賢ゼミの効果が出てるな!」
壱天 光星「で、名前順だから 『あまがみ』の次は当然・・」
帯刀先生「次は・・・ふむ」
帯刀先生「壱天光星!」
壱天 光星「はいっ!」
帯刀先生「ふむ・・・なるほど」
帯刀先生「壱天、よく頑張ったな」
壱天 光星「ってことは・・・!」
帯刀先生「壱天光星の点数は・・・」
帯刀先生「・・・95点だ!」
壱天 光星「・・・・・・・・・・・・・・・」
壱天 光星「・・・・・・・・・・・・・え?」
帯刀先生「前回からよく勉強したな! 偉いぞ!」
壱天 光星「・・・95、点」
壱天 光星「・・・・・・・・・・・・・・・」
壱天 光星「え?100点じゃ、ない・・・?」
壱天 光星「うえええええええっ!? そんなぁあああっ!?」

次のエピソード:第5話(中編)「目指せ満点!取り戻せタップギア!」

コメント

  • 本編の殆どが真賢ゼミのプロモーションと化していてゾッとしました。宣伝上手すぎる(笑)
    本当にあったら怖い、真賢ゼミです。

    心情としては、光星くん、ここまで頑張ったから返してあげたいところですね。親ならよく頑張ったねって言ってあげるところです。

    でも100点ってのは100点以上の実力があって100が獲れるもの。95と100の間にはマリアナ海溝より深い開きがあるんだぜ!光星!エフェクターは引退だ!

  • ベネッセはラテン語由来の造語で、意味は、よく生きる。

    そう考えると真賢ゼミのコンセプトの方がしっくりくるぞぉ

  • 真賢…(笑)懐かしいこの展開🤣

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