49 花にまみれて(脚本)
〇桜並木
ミムレット「くっ」
しなやかな身のこなしで剣を避けるミムレット。
面影の少女「これ、避けるな」
刀を構える少女もまた、軽い身のこなしでミムレットを追った。
ミムレット「うわっ!」
ミムレット「ま、待て!アタシを殺したら──」
ミムレット「アンタがモンスターになるんだぞ!?」
面影の少女「ふははっ」
面影の少女「命乞いか?つまらんのぅ」
ミムレット「アンタ、モンスターを見たこと無いのか?」
ミムレット「元は人間なんだぞ!?」
刀を構え、振りかぶる少女。
ミムレット「クソッ」
紙一重で避けるミムレット。
ミムレット「はぁ、はぁ・・・切りがない」
にじり寄る少女を、ミムレットは手のひらで制した。
面影の少女「おや?」
ミムレット「ここから出てくよ!」
ミムレット「だから、見逃してくれないか?」
面影の少女「・・・・・・」
面影の少女「嫌だ」
少女は一言で切り捨てると、刀を構え直した。
ミムレット「チッ・・・駄目か」
ミムレットは脱兎のごとく身を翻すと、庭木の向こうへ姿を消した。
〇後宮の廊下
ミムレット「はぁ、はぁ・・・クソッ」
ミムレット「アイツ、本当に何も知らないのか?」
ミムレットの脳裏に、モンスターの姿が浮かぶ。
ミムレット「アタシを殺したら、アイツがモンスターになるってのに・・・」
鳥「チチチ・・・」
ミムレット「さっきの鳥?」
ミムレットは、この鳥を追いかけて、刀の少女と遭遇したのだった。
ミムレット「コイツを追っかけたせいか・・・」
ミムレット「オマエのせいじゃないか!!」
ミムレットが噛みつこうとするのを、飛んで避ける鳥。
鳥「チッチッチ」
ミムレット「コイツ・・・」
ミムレット「避けるな!!待て!」
〇桜並木
ミムレット「あの鳥、どこ行った?」
ミムレット「わっ!?」
〇桜並木
ミムレット「うわっ!?」
突然風が強くなった。
ミムレット(前が見えない・・・)
ひときわ強い風が吹き、ミムレットは花吹雪に飲まれた。


