3. 書き込み、きらめき!掲示板(脚本)
〇シックなリビング
春の月 3日目
まいん「誰ですかー?」
ラブリン「おじゃましま~す!」
まいん「あ、ラブリン・・・ 何か用?」
ラブリン「まいんさんの話題、村中で 大評判になってるよ~!」
まいん「まいんでいいよ・・・」
ラブリン「あっ、ごめんなさい!」
ラブリン「あたし、また『さん』付け しちゃったみたい!」
まいん「・・・癖が付いちゃったの?」
ラブリン「いや~、あのね・・・、」
ラブリン「あたし、つい新人を『さん』 付けしちゃう癖があって・・・」
まいん「気にする事ないよ!」
まいん「だって、あたしたち・・・ 友達じゃん!」
ラブリン「・・・・・・・・・」
ラブリン「そうだね! 友達、友達~!」
まいん「・・・で」
まいん「話題になってるって・・・ どういう事?」
ラブリン「掲示板だよ、掲示板!」
ラブリン「ノルルがまいんの事を 掲示板に書き込んで、」
ラブリン「村のみんなに広めたんだよ!」
まいん「ふーん・・・」
ラブリン「ねぇ、まいん」
ラブリン「掲示板に書き込んでみない? きっと楽しくなるよ!」
まいん「・・・書いてみたい」
ラブリン「きゃはっ!けって~い!」
ラブリン「さっそく役場前の掲示板へ 向かいましょー!」
ラブリンは、あたしの手を
つかんだ
まいん「うわわわわ!?」
〇田舎の役場
ラブリン「はい、着きましたー!」
まいん(きゅ・・・、急すぎる・・・)
テル「あっ、ラブリンちゃん! おはよー!」
テル「ねぇ、見て見てー!」
テル「ノルルが書いた書き込み、 ちょー面白いんだよー!」
まいん(ちょー面白いって・・・ どこが・・・?)
まいん(一応、書き込みを見てみよう・・・)
まいんはわしらのヒロインじゃ!
住民の悩み事や
おつかいもこなして・・・
村の事件もてきぱきこなす
その姿は・・・
まさに!神そのものじゃ!
まいん(ほめすぎだよ・・・)
テル「・・・ま、神様は フージャなんだけどね・・・」
テル「きゃは!」
まいん「・・・ラブリン」
まいん「これ、どうやって書くの? チョークとかないけど・・・」
ラブリン「あっ、それね、タイプライターで 書くんだよ!」
まいん「タイプライター!?」
まいん「・・・なんか、やってみたく なっちゃった!」
ラブリン「じゃ、役場の中へ入ろう!」
まいん「はいっ!」
テル「・・・・・・・・・」
テル「みんなも呼んでこよっと!」
〇個別オフィス
ラブリン「はいっ、これが タイプライターだよ!」
まいん「これが・・・ タイプライターかぁ」
ラブリン「難しそうだと思うでしょ? でも大丈夫!」
ラブリン「これを押したら こうなって・・・」
ラブリンは、タイプライターの
やり方をあたしに教えた
ラブリン「じゃ、やってみて!」
まいん「うん!」
15分後
まいん「かんせーい!」
ラブリン「やったね、まいん!」
ラブリン「じゃ、出来た文章の紙を 掲示板に貼りつけに行こう!」
まいん「はーい!」
〇田舎の役場
フローラ「それでねー・・・、」
ココ「うん・・・」
フローラ「・・・あ!」
フローラ「まいんちゃん、来た来た!」
まいん「はーい、ちょっとここ、 通りまーす」
フローラ「・・・・・・・・・」
ココ「じゃま・・・だったみたいだね」
フローラ「まいんちゃん、ごめんなさい・・・」
まいん「気にしなくてもいいんだよ!」
まいん「よいしょっと・・・」
まいん「ふ~! 紙貼り、完了でーす!」
ココ「ご苦労さん・・・だね」
まいん「・・・ねぇ!2人とも!」
まいん「あたしがタイプライターで 書いた文章、読んでみてよ!」
フローラ「文章を読んで、その感想を言えば いいのね?」
まいん「そうそう!」
フローラ「じゃ、読んでみるね!」
フローラ「ココも一緒に読もー!」
ココ「え、ボクはいいよ・・・」
フローラ「い~い~か~らー!」
ココ(強引だなぁ・・・)
「・・・・・・・・・」
あたし アイ・マイ・まいん
ぞくせい村の 新人なの
生活も てきぱき
事件も てきぱき
あー みんなの救世主
アイ・マイ・まいん!
フローラ「自己・・・紹介? の割には」
フローラ「歌でアピールしてるん だけど・・・?」
ココ「まいんの自己紹介文、単調なのを 想像してた・・・」
まいん「なんか・・・間違ってた?」
まいん「あたし、タイプライターを 使うの、初めてで・・・、」
まいん「カタカタしてたら、こんな 文章になっちゃいました・・・」
まいん「・・・てへ」
フローラ「『てへ』じゃなーい!」
フローラ「みんなが見る掲示板なのよ!? みんなの事も考えてよね!」
まいん「・・・って事は、 書き直し・・・なの?」
フローラ「そうだよ」
まいん「・・・あたし、頭冷やしてくる」
フローラ「・・・・・・・・・」
ココ「フローラ、言いすぎだよ・・・」
フローラ「・・・そう?」
ココ「・・・・・・・・・」
ココ「・・・ボクもタイプライターで 書いてみようかな」
ココ「フローラ、ちょっと待てる?」
フローラ「えっ・・・、待てるけど・・・ なんで?」
ココ「・・・じゃ」
フローラ「変なココだなぁ・・・」
〇大樹の下
テル「まいんちゃん、上手く 書いてるかな?」
フージャ「きっと、大丈夫ですよ」
おーい!
テル「まいんちゃんだ!」
まいん「はー・・・、 はー・・・」
フージャ「まいんさん・・・」
フージャ「息を切らしてますが・・・、 どうしたんですか?」
まいん「はー・・・、あのね、」
まいん「フローラに『書き直したら?』 って言われちゃったー!」
まいん「うわーん!」
テル「なぜ泣くの?」
テル「書き直せばいいだけじゃん」
まいん「でも・・・、書き直す自信が ないの・・・」
フージャ「全く・・・、まいんさんは」
フージャ「探偵になっている事が 頭から離れないだけで、」
フージャ「書けない体に なっているんでしょう!?」
まいん「いや、そんなはずはな・・・」
フージャ「『もう一度書く』という事を 頭に入れておくのです」
まいん「頭に入れて・・・どうなるの?」
フージャ「たとえ忘れたとしても、」
フージャ「想いが強ければ、忘れる事は ありませんからね」
まいん「想いを強くする・・・かぁ」
まいん「・・・・・・・・・」
まいん「うん!あたし、ラブリンの 所へ行って、」
まいん「『もう一度書きたい』って 言ってくる!」
テル「そうこなくっちゃ!」
フージャ「まいんさんが掲示板に 書いた書き込みを見るのを」
フージャ「待っていますからね」
まいん「うん!」
まいん「じゃ、行ってくるね!」
30分後
テル「まいんちゃん、戻ってこないね」
テル「一応、役場へ行ってみる?」
フージャ「・・・行ってみましょうか」
〇田舎の役場
ラブリン「ココ~!開けてー!」
フローラ「開けないと・・・、おしおき しちゃうからねー!」
・・・・・・・・・
まいん「・・・返事、ないね」
テル「ねぇ、どうしたの?」
テル「30分も待ったけど、 まいんちゃんが全く」
テル「来ないから、心配でつい 来ちゃったよ」
まいん「いや、それが・・・」
まいん「フローラがココを待っていて、 話しかけたら、」
まいん「『ココが役場から出てこない から、ラブリンを呼んできて』」
まいん「・・・って、あたしに 頼んできて・・・」
まいん「ラブリンを呼んだら この通りで・・・」
テル「どういう訳よー!?」
ラブリン「フローラ、あなた ココに何かしたの!?」
フローラ「いや、あたし・・・ 何も言ってないよ」
フローラ「ココが『タイプライターで 書いてみたい』って言って、」
フローラ「役場へ行ったきり 戻ってこない・・・訳」
ラブリン「・・・・・・・・・」
ラブリン「あたし、ノルルの家に行って 役場の鍵を持ってくる」
まいん「役場にいるとは限らないよ」
まいん「役場にいると見せかけて、 実は」
まいん「村のどこかにいる・・・ 事も否定できないよ」
テル「タイプライターで書き込んだ 書き込みを、」
テル「掲示板に貼るつもりが、 村のどこかに隠して、」
テル「あたしたちをだます・・・とか?」
フージャ「だましてはいないと 思いますが・・・、」
フージャ「もし、それが本当なら 一大事です!」
フージャ「ココさんが戻って来なければ、 ココさんが書いた」
フージャ「書き込みも戻ってこないって 訳ですよ!?」
ラブリン「えぇーっ!? 早く探さないといけないよ!?」
まいん「みんな、ココを探そう!」
フージャ「分かりました!」
テル「手分けして探そー!」
まいん「ラブリン、鍵、お願いね」
ラブリン「うん!」
まいん「フローラもお願い!」
フローラ「はーい・・・」
〇草原の道
ココ探しをしてから
30分経過した
まいん「全然いない・・・」
フージャ「まいんさん・・・」
フージャ「もう、ラブリンさんに 報告しましょうよ」
まいん「そうするしかないのかな・・・」
テル「さっき、ラブリンから 電話があったけど、」
テル「ノルルが鍵の件で 長い話をし始めて、」
テル「終わるのに約1時間も かかるって・・・」
フローラ「えぇーっ!?1時間も!?」
フージャ「さすがに1時間は 長すぎますって・・・」
まいん「・・・どうせなら」
まいん「1時間後にラブリンと 役場で待ち合わせるのはどう?」
まいん「ココも戻って来ているかもよ?」
「・・・・・・・・・」
フローラ「・・・そうだね! 1時間、待ってみよう!」
〇田舎の役場
1時間後
ラブリン「あー、もう・・・」
まいん「ラブリン・・・、ごめん」
ラブリン「・・・ココの件?」
まいん「・・・見つからなかった」
フローラ「ココ・・・、ほんとに どこ行っちゃったの・・・」
フローラ「・・・って」
フローラ「きゃああああ!?」
まいん「ど、どうしたの!?」
フローラ「掲示板に・・・、悪口が 書き込まれてるー!」
フージャ「悪口ですって!?」
フージャ「まいんさん、掲示板を 見てみましょう!」
まいん「うん!」
この村は、悪い事だらけだ
まいんは探偵ごっこをして
ばっかり
サラたちも遊んでばっかり
この村、嫌い
みんな、嫌い
まいん「・・・ひどい」
まいん「何がどうして こうなっちゃったの・・・」
フージャ「ココさんもいない中で・・・ なぜ・・・」
ラブリン「あれっ!?」
ラブリン「インクの色・・・ 緑だったっけ?」
ラブリン「普通は黒なはず・・・」
フージャ「・・・まいんさん」
フージャ「書き込みの文字を、指で 触ってみてくれませんか?」
まいん「・・・うん」
あたしは、書き込みの文字を
指で触ってみた
まいん「うわっ・・・! しびれる・・・!」
まいん「誰よ、文字に毒なんか 入れたの!?」
テル「いたずら目的で、インクに 毒を入れたとしか思えない!」
テル「ね、まいんちゃん!?」
まいん「いたずら目的・・・」
まいん「・・・・・・・・・」
まいん「・・・はっ!」
まいん「ひらめき、きらめきっ!」
テル「何か思いついたのね!」
まいん「どうやら、探偵まいんの出番が 来たみたいね!」
まいん「推理時空、展開っ!」
フローラ「まいんちゃんたち・・・ がんばってね」
〇ポリゴン
まいん「悪口書き込み事件、発生! 推理タイム、スタート!」
テル「みんなが書く掲示板に 悪口を書き込むなんて・・・、」
テル「あたし、ちょー許せない!」
まいん「掲示板に書かれた文字の 色が緑・・・、」
まいん「しかも、それに毒が 入っていた・・・」
フージャ「でも、ラブリンさんは」
フージャ「この前、『タイプライター以外で 書いたらだめ』って」
フージャ「警告してましたよね? テルさん」
テル「うん、警告してた」
まいん「ふむふむ・・・ そんな事があったのね」
まいん「でも、あの書き込みは どこからどう見ても」
まいん「手書きだった・・・」
テル「まさか、ラブリンの警告を スルーして、」
テル「手書きで文章を書いてた・・・ とはね」
まいん「でも、おかしいよ」
フージャ「何が・・・ですか?」
まいん「普通、ボールペンに 毒なんか入れないよ」
まいん「だって、ボールペンは 分解できないもん」
フージャ「そうですよね・・・」
テル「もしかしたら、誰かが 毒をまとった状態で」
テル「指で文章を書いた・・・ 可能性もあるよね?」
まいん「・・・あり得る」
まいん「・・・・・・・・・」
まいん「ラブリンたちの事が 気になってしょうがない」
まいん「2人とも、戻ろう?」
「分かった!」
〇田舎の役場
ラブリン「うーん・・・」
フローラ「役場の鍵が差し込まれてる にも関わらず・・・、」
フローラ「ドアが開かないって どういう事よ!?」
ラブリン「もう・・・、ココを探すの、 諦めようかな・・・」
フローラ「諦めちゃだめー!」
ラブリン「でも・・・、 もう夜が来るよ・・・?」
まいん「・・・そっちはどう?」
ラブリン「あ、まいん・・・」
ラブリン「役場の鍵が合ってても ドアが開かないの」
まいん「・・・・・・・・・」
まいん「ラブリン、ちょっと 役場の周りを調べさせて?」
ラブリン「いいよ!」
まいん「前がだめなら・・・ 窓がある後ろしかない」
まいん「・・・ん?」
ココ「あ・・・、まいん・・・」
まいん「・・・あのさ」
まいん「ちょっと手を見せて?」
ココ「うん」
あたしは、ココの手を
観察してみた
すると、ココの手から
緑の液体が出てきた
まいん「これが・・・毒ね」
ココ「それがどうかした?」
まいん「・・・・・・・・・」
まいん「ふっふっふ・・・」
まいん「どうやら、事件の核心に 近づいてきたみたいね・・・」
ココ「え・・・?」
まいん「犯人は・・・あなたよ!」
ココ「はい、ボクが犯人です」
まいん「あっさり認めたー!」
ラブリン「まいん、どうしたの・・・って」
ラブリン「なんでココがいるのよ!?」
まいん「・・・ラブリン」
まいん「ココを役場の中へ 連れてってあげて?」
ラブリン「了解しましたー!」
〇個別オフィス
まいん「・・・なんで」
まいん「なんでいなくなったの?」
まいん「なんで掲示板に悪口を書いたの?」
ココ「・・・目立ちたかった」
まいん「・・・目立ちたかったって どういう事?」
ココ「ボクもタイプライターを 使って、」
ココ「みんなに注目される文章を 書いてみたかった」
ココ「でも、タイプライターの 使い方が分からなくて、」
ココ「しょうがないから、手書きで 文章を書く事に決めた」
ココ「・・・でも、ボクは文章を 人に見られるのが嫌だから、」
ココ「役場のドアに鍵をかけて、 板で固定した」
ラブリン「なるほど~!」
ラブリン「それが原因で、役場入口のドアが 開かなかった訳ね!」
まいん「・・・でもさ」
まいん「文章が完成した後、 どうやって外に出たの?」
ココ「ボク、ドアに取りつけた 板を外したかった」
ココ「でも、板が外れなくて 諦めた」
ココ「しょうがないから、 窓から外に出た」
ラブリン「・・・・・・・・・」
ラブリン「あたしたち、ずっとココを 探してたの」
ラブリン「だって、役場に いないと思ってて・・・」
ココ「・・・心配してた?」
ラブリン「うん、してた」
ココ「・・・・・・・・・」
ココ「まいん、迷惑かけてごめん」
まいん「・・・いいのよ」
まいん「掲示板に書かれた悪口の紙は 処分するから!」
まいん「ね?」
ココ「・・・ありがと」
ラブリン「うぇーん・・・」
ラブリン「あたしが役場にもっと早く 入ってれば、」
ラブリン「こんな事にはならなかった はず・・・」
ラブリン「あたしのばか~!」
まいん「ラブリン・・・」
まいん「あなたも気づいて、アラモード?」
〇個別オフィス
まいん「さぁ~てと!」
まいん「事件も解決したから、 本題行きますかー!」
ラブリン「・・・本題?」
まいん「お願い、ラブリン!」
まいん「掲示板の文章、もう一度 書きたいんですっ!」
まいん「だから、昼に書いた文章の紙を 処分して!」
ラブリン「・・・いいよ!」
まいん「ありがとー!」
10分後
まいん「かんせーい!」
まいん「ラブリン、紙、処分したー?」
ラブリン「処分したよー!」
まいん「じゃ、新しく書いた文章の 紙を貼ってきまーす!」
ラブリン「行ってらっしゃーい!」
〇田舎の役場
フローラ「・・・あ!」
フローラ「まいんちゃん、来た来た!」
まいん「はいはーい、ここ、通りまーす」
まいん「よいしょっと・・・」
まいん「はい!貼りつけ終了~!」
フローラ「また歌でアピールする文章 だったら、」
フローラ「あたし、許さないんだからね!」
「・・・・・・・・・」
あたし、ぞくせいタウンから
来た、まいん!
訳あって、この村へ住む
事になったの!
村では、いろんな事件が
起こっちゃうけど、
あたしが解決すれば、
みんなハッピー!
そんなまいんをよろしくね!
まいん「・・・どう?」
フローラ「・・・た」
フローラ「大変よくできました~!」
フローラ「まいんちゃん、めちゃくちゃ 上手じゃーん!」
フローラ「タイプライターのプロに なっちゃうレベルじゃん!」
フローラ「きゃは!」
まいん(言い過ぎだよ・・・)
テル「まいんちゃんの文章、 おもしろーい!」
テル「でしょ?」
フージャ「面白い・・・ですって?」
フージャ「いえ、この文章はまじめ ですよ、テルさん」
テル「えぇーっ!?まじめな文章 なのー!?」
テル「まいんちゃん、何か言ってー!」
まいん「・・・・・・・・・」
まいん「てへっ!」
「『てへ』じゃなーい!」
まいん「あはは・・・」
でも、タイプライターを使って
文章を書けて、
満足なのでした!
続きはネクスト、またアゲイン!


