ハレの惡左府

山本律磨

惡左府凋落(脚本)

ハレの惡左府

山本律磨

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〇後宮の一室
清盛「綾若か。よりにもよって幼名とは」
綾若「仕方あるまい。 これでも世を忍ばねばならぬ身だ」
清盛「ここの連中は知ってるのか?お前の正体」
綾若「元締以外は知らぬ。 知った所で何だと言うのだ。 女子如きに我が家格の偉大さなど 到底理解できぬわ」
遊女~ズ「は~いちょっとごめんなさ~い」
遊女~ズ「ホラ、綾若。これお願い」
清盛「せ、洗濯もの?」
綾若「・・・」
鬼丸「あ~はいはい、オイラがたたむよ」
遊女~ズ「も~う。鬼ちゃんはいいのっ! ゆっくり休んでて!」
公春「ならば私が・・・」
遊女~ズ「ぱ、パイセンにたたませるなんて とんでもない!」
遊女~ズ「ここじゃアンタが一番新入りなんだからさ」
遊女~ズ「っていうかさ~ 鬼ちゃんと公春パイセンのオマケで 養ってもらってること、 忘れないでよね~」
綾若「フン、承知している」
遊女~ズ「あと頼み事される度に こめかみに血管浮かせるクセ、 いい加減直してくれない? ゲロムカつくんダケド~」
綾若「申し訳ございませーん 疾くたたませて頂きまーす」
「髑髏も禁止!」
綾若「・・・」
綾若「ぐああああああああ!」
綾若「が#$怒!ぎゃ@%>口<;殺殺殺!!!」
「お疲れ様でしたァ!」
綾若「お前達、早く私を褒めろ! 私を称えろ! 私を崇め奉れえええええ!」
清盛「随分と無駄な苦労をしてるようだな。 いっそ正体バラしちまえよ」
綾若「ならぬ。女子小人養い難しだ!」
綾若「それに奴ら、遊び女とは仮の姿。 その実態は・・・」
清盛「あの元締の間諜(スパイ) みてえなもんだろ」
綾若「うむ。故に信用できぬ」
「そういう言い方ないんじゃありません?」
和布禅尼「あの娘たちのおかげで『コレ』があるのよ」
和布禅尼「はい、今月号」
綾若「おお、待っておった待っておった」
清盛「今月号?なんだそりゃ?」
和布禅尼「私が間者を使って集めた情報。 それをまとめた月刊ワカメ新聞よ。 都の情報が逐一記載されているわ」
綾若「和布禅尼責任編集。ここにいるだけで、 都の出来事は全て我が掌中。 そう思えば屈辱の日々も耐えられる」
綾若「こうして手に入れた情報をもとに」
綾若「鬼丸よ!」
清盛「・・・!?」
鬼丸「は、はい!」
綾若「それはそうと、なんだそのたたみ方は? 皺になろう!」
鬼丸「す、すいません」
綾若「全く・・・」
清盛「あーびっくりした。 洗濯ものごときでイキリ散らかすなよ」
綾若「ここの連中はガサツでいかん」
和布禅尼「氏長者でありながら、 こういう恐ろしいまでの 神経質で完璧主義なところが、 逆に雑用係として重宝しているよ」
清盛「逆にどころか喜々としてやってねえか?」
鬼丸「違う」
清盛「ああ?」
鬼丸「違う!今は雌伏の時! こうやって闇に潜り、 返り咲く刻を伺ってるんだ!」
鬼丸「そうだろ・・・左府さん」
綾若「・・・う、うむ」
清盛「・・・ほう」
清盛(『それはそうと』ってか。 なるほどねえ・・・)
  CONTINUED

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