ハレの惡左府

山本律磨

生きとったんか、我!(脚本)

ハレの惡左府

山本律磨

今すぐ読む

ハレの惡左府
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇きのこ料理の店
  竿墓宿
  そこは常闇に生きる遊女傀儡の総本山
「モ~ちゃん!おっかえり~!」

〇暗い廊下
清盛「え? モーちゃんって?」
鬼丸「その名前は捨てたっつったろ! 今は鬼ちゃんだ!」
清盛「『ちゃん』はいいのか・・・」
遊女~ズ「鬼ちゃんったら~ 今日もこんなに汚れて帰って来て~」
遊女~ズ「元気ねえ~」
遊女~ズ「じゃあ私が洗ってあげる~ 裏の裏まで~」
遊女~ズ「じゃあ私は奥の奥まで~」
遊女~ズ「だったら私は下の奥まで~」
遊女~ズ「だったら私は下の先っちょまで~」
清盛「鬼丸、いいかげん黙らせろ。 それかとっとと洗わせろ」
遊女~ズ「だれ~?おじさ~ん」
清盛「お、おじさんだと?」
清盛「この世界観で俺様をおじさんだと?」
鬼丸「そういうややこしいツッコミすんなよ」
遊女~ズ「も~う。こ~わ~い~」
遊女~ズ「でもよく見るといい男~」
遊女~ズ「ねえねえ。おじさんはどこ洗ってほしい?」
遊女~ズ「下? 奥? それとも先っちょ?」
  『アンタ達、いい加減にしないかい!』
  竿墓宿元締 和布禅尼
和布禅尼「全く、誰彼構わず サカリ続けるんじゃないよ。 どういう教育してんだって 思われるじゃないかい」
和布禅尼「ご無礼を、平清盛さま」
遊女~ズ「ええ~っ! あなた様が白面もののふ清盛公!」
遊女~ズ「ではなおのこと腕によりをかけて・・・」
和布禅尼「洗わんでいい!散れ散れ!」
遊女~ズ「それじゃ~失礼しま~す」
遊女~ズ「ごゆっくり~」
公春「お疲れさまで~す」
清盛「おいおいおい待て待て待て待て!」
公春「なにか?」
清盛「何かじゃねえだろ! お前、確か頼長んところの・・・」
公春「いかにもそうだよわたしだよ」
公春「生きとったんかワレ。って感じですか?」
和布禅尼「公春はもともと竿墓の出なのさ」
公春「若き頃、左府様に仕えるにあたり こちらにて漢を磨かせて頂きました」
公春(18)「ちなみに秦公春!18歳の春です!」
公春(18)「やっほー帰って来たよ!応援ありがと~!」
清盛「時の流れは残酷だな」
公春「いや~でもまさか 鬼ちゃんがここの後輩だったなんて」
鬼丸「別に後輩じゃねーし 何も磨いてねーし どこも洗ってもらってねーし」
鬼丸「オイラは数か月ほど厄介になってただけの ただの『素人』だ」
清盛「『素人』とか言うな」
清盛「ったく。黙って聞いてりゃ、 きのこだの竿だの裏だの奥だの下だの 先っちょだの突起体だの・・・」
鬼丸「突起体は余計だろ」
清盛「ただ・・・」
清盛「役者は揃ったってわけだ。 そろそろ本命に会わせてもらおうか」
公春「はい、左府様がいるところ公春あり」
清盛「今は新たな世。もう左府じゃねえ」
公春「いつの世でも私にとっては左府様です」
清盛「お前もそう思ってるのか、鬼丸」
鬼丸「・・・」
鬼丸「ついて来い・・・」

〇後宮の一室
  『入れ』
公春「失礼いたします、左府様」
  『左府ではない』
清盛「よう、久しぶりだな。頼長」
  『頼長でもない』
鬼丸「綾若・・・だってさ」
清盛「ああ?」
  『如何にも』
綾若「我は一介の浮浪人(うかれびと) 綾若である」
  CONTINUED

次のエピソード:惡左府凋落

ページTOPへ