〇後宮の庭
清盛「やれやれ・・・」
清盛「この俺を前にして 大魔縁波旬を名乗るたあ・・・」
清盛「白面もののふ平清盛も 見くびられたもんだぜ！」

〇後宮の庭
清盛「今は平らか治むる平治の世！ 恨み辛みに溺れた魔縁廃帝なんざァ 出る幕はねえんだよ！」
ムジナ「上等だよ。多勢に無勢だ」
ミズチ「平清盛。護衛も付けずに 宴に溺れたが運のツキだぞ」
武者丸「下がっていろ。私一人で十分だ」
清盛「そうだ。それでいい」
清盛「この俺の刀の錆から仲間を守るたあ、 悪鬼羅刹にしちゃ随分お優しいこって」
武者丸「いつぞやの決着をつける。それだけだ」
鬼丸「武者丸。鬼の面を奪って、 一体何やってんだよ・・・」
武者丸「貴様は後回しだ。首を洗って待っていろ」
武者丸「『討ち死にした』と伝えられるあの男もな」
鬼丸「都で野盗紛いの乱暴狼藉！ ミズチ！ムジナ！マシラ！ お前らもそれでいいのか！」
ムジナ「たった一匹、主に選ばれたお前には 分からねえよ」
ミズチ「捨てられた非人は獣に戻るしかねえ」
マシラ「左府様は好きにしろと仰られたそうだな」
マシラ「だから好きに襲って奪って騒がせる」
崇徳院「この新たな世の全てを否定し全てを壊す 人に非ざる獣（ケダモノ）の群れ」
崇徳院「それが我ら『ケ（怪）の衆だ』」
清盛「哀れなり。 物の怪を率いて今一度ご謀反とは」
清盛「讃岐廃帝、怨霊崇徳！ 祓え給え！清め給え！」
武者丸「貴様の相手はこの魔王武者丸だ！」
清盛「外道畜生が魔王を騙るなど片腹痛い！」
清盛「闇に還れやあああああああッ！」
武者丸「・・・ぐあっ！」
清盛「南無三！」
鬼丸「ま、待ってくれ！命だけは・・・」
清盛「どけ、小鬼！」
崇徳院「ここまでだ。退くぞ武者丸」
崇徳院「雅仁・・・いや後白河に伝えよ」
崇徳院「喧嘩はまだ終わってないとな」
清盛「全く、どうなってんだ？小鬼よ。 あの乱の後、お前と左府に何が・・・」
清盛「・・・消えちまったか」
寵「ええい！何だというのだ！ けがらわしやおそろしやおぞましや！」
寵「清盛！早々に追捕使を放って・・・」
美丈夫家臣「寵さま！ちょっと失礼！」
美丈夫家臣「清盛様！先ほどの物の怪退治、 お見事にございました！」
美丈夫家臣「我らも是非白面武者団に入れて頂きたく、 どうかお願い申し上げます！」
美丈夫家臣「貴方の下で男を磨かせて下さい！」
「清盛様ァーーーーーッ！」
寵「・・・め」
寵「メグ～～～ん（＞◇＜；）」
　　ＣＯＮＴＩＮＵＥＤ