4 ヒーローショー 前編(脚本)
〇事務所
浮島史郎「さぁさぁ!こちらでございます!これから台本を持って来ますので少々お待ち下さい・・・」
高木浩二「いやはや!まさか俺達がヒーローショーに出られるなんてな!夢にも思わなかったぜ!」
濱口俊樹「全くだ・・・あの後警察からもスカウトされそうになったからな・・・」
ミズキ「あれ?あんた達は?」
高木浩二「あ、俺らここのデブのおっさんに頼まれてヒーローショーに出る事になったんだ・・・そう言うあんたらは?」
ミズキ「へぇ、あんた達も・・・あたしらも総長とデブのおっさんに頼まれてヒーローショーに出る事になったんだ・・・」
田中光太郎「え?あんたらも?」
田中光太郎「てか、自己紹介した方が良いかもな・・・俺は田中光太郎・・・夏目高校の1年やってんだ・・・」
高木浩二「俺様は高木浩二・・・空手部やっててよ、こう見えて変身出来るんだぜ!」
濱口俊樹「俺は濱口・・・俺も空手やってて変身出来るんだ・・・まぁ細けえ事は後で分かるだろ・・・」
ミズキ「へぇ、夏目高校・・・そう言えばこの前デブをボコりに行ったわね・・・あたしらは触れ合い広場仲良し連合・・・」
ミズキ「あたしは幹部のミズキよ・・・」
イナリ「同じく幹部のイナリですわ・・・」
チャコ「同じく、幹部のチャコです・・・折角の機会ですので楽しみましょう・・・」
高木浩二「あぁ!取り合えず宜しくな!」
田中光太郎「(触れ合い広場仲良し連合ってこの前酒井がトマト残したからってボコりに来た連中だよな?)」
田中光太郎「(ネーミングに対しては何も言わないで置いた方が良さそうだな・・・)」
浮島史郎「皆様お待たせ致しました・・・こちらが台本になります・・・」
チャコ「あ、ありがとうございます!」
チャコ「所でおじ様・・・私達の総長はどちらに?」
浮島史郎「あ、飯島様ですか?飯島様なら裏方の手伝いをしてくれております・・・もう直ぐ終わりますので、」
浮島史郎「そんなに時間は掛からないかと・・・」
チャコ「分かりました!」
それから、光太郎達は台本を読んで役の把握や台詞を覚えるのだった。
〇大きな公園のステージ
数分後。
浮島史郎「皆様!大変お待たせ致しました!間もなくヒーローショーの開演を行います!」
浮島史郎「本番中は立ち上がったり、騒いだり、フラッシュに寄る撮影はご遠慮下さる様にお願い致します・・・」
浮島史郎「特に小さいお子様は、お友達と一緒に仲良く見て行って下さいね・・・それでは、開演致します!」
浮島史郎「うお!?」
イナリ「漸く見つけましたわ・・・」
浮島史郎「あ、あなた達は一体!?」
チャコ「我々は冥界からの指令を受けて生きた人間を拉致しに来たのです・・・どうやらここには、」
チャコ「引く手数多の人間がこんなに沢山!冥界の王様もさぞお喜びになる事でしょう!!」
浮島史郎「そ、その様な事が許されるとでも思うのですか!?そんな事は私がさせません!!」
ミズキ「テメェみてぇな雑魚に何が出来るってんだ?折角だからテメェも道連れにしてやんよ!!」
浮島史郎「くぅ・・・こ、このままでは!!」
「そうはさせっかよ!!」
ミズキ「あん?誰だ!?」
高木浩二「冥界だか何だか知らねぇが、そんな好き勝手は俺達が許さねぇぜ!」
濱口俊樹「ここにいる奴らのタマ取りたきゃ、俺らを倒して行くんだな!」
浮島史郎「おぉ!君達は!?」
ミズキ「何だテメェら??」
イナリ「ここはあなた方の様なお子様が来る様な場所じゃありませんでしてよ?」
チャコ「怪我したく無ければ、今直ぐ帰って下さい・・・」
田中光太郎「残念だったな!目の前で困ってる奴を放って置く程、俺らはクズじゃ無いんでな!浩二、俊樹、行くぜ!」
「おう!」
高木浩二(変身)「うっし!」
濱口俊樹(変身)「へへ!」
ミズキ「んな!こいつら変身しやがっだと!?」
イナリ「さ、さっきまでとはまるで比べ物にならない程の力!!あなた方は一体何者ですの!?」
高木浩二(変身)「俺らが何者かって聞かれたら?」
濱口俊樹(変身)「答えて上げるが世の情けってか?なら答えてやるよ!」
高木浩二(変身)「テストはいつも赤点!毎日毎日喧嘩三昧!高木浩二様とは、俺様の事よ!!」
濱口俊樹(変身)「喧嘩上等!腕っ節じゃ負けねぇが師範に勝てた事は一度もねぇ!俺の名は、濱口俊樹!!」
田中光太郎「お昼はいつもボッチ飯!ロボだけど学校生活楽しいぜ!田中光太郎、よろしくな!」
「3人揃って!」
「揃って・・・」
「・・・・・・」
高木浩二(変身)「なぁ、あれからチーム名何にするか決めたか?」
濱口俊樹(変身)「いや知らねぇよ・・・あんな機会滅多に無いし・・・」
田中光太郎「え、えぇ!?考えて無かったの!?どうすんだよこの空気!?」
チャコ「え?何?何なの??何でこんなに纏まりが無いの??」
イナリ「呆れましたわ・・・こんなにも抜け抜けな戦隊初めて見ましたわ・・・」
ミズキ「あぁ・・・」
ミズキ「て言うかロボット!」
田中光太郎「え?俺?」
ミズキ「テメェ以外にいねぇだろ・・・てかテメェだけ変身してねぇじゃん・・・」
ミズキ「何かあるだろ?トラックとか、戦車とか戦闘機とか、そこらのマシンに変身出来ねぇのか?」
田中光太郎「え?そんなのねぇけど?」
ミズキ「いや!何かあるだろ!こん中で一番目立つのテメェしかいねぇしよ!!」
チャコ「ミズキ!今はそんな事してる場合じゃありません!今はお芝居しないと!」
ミズキ「おっとそうだった!テメェらが何者か知らねぇが、邪魔するんだったら覚悟しやがれ!!」
濱口俊樹(変身)「上等だ!どこからでも掛かって来やがれ!」
高木浩二(変身)「俺様達に簡単に勝てると思うなよ!?」
ミズキ「あたしらに勝てたら、テメェらのチーム名あたしらが考えてやるよ!」
高木浩二(変身)「はっ!そりゃ余計なお世話ってもんだ!行くぜ!」
ミズキ「おらおら!どんな名前が良い!?無計画お間抜けトリオか?お傷をペロペロ舐め合い連合か!?」
濱口俊樹(変身)「何度も言わせんな!俺達の名前は、俺達で決めるぜ!!」
田中光太郎「(う〜ん、何か趣旨がズレてる様な気が・・・)」
田中光太郎「あ!」