〇野球のグラウンド
ミズキ「おらおらてめぇ！自分が何したか分かってんのかぁ!?」
イナリ「私達の怒りはこんなもんじゃありませんでしてよ？」
酒井輝義「あ、あひ〜!!!」
チャコ「もしまたこんな事仕出かして見て下さい？この程度じゃ済ましませんよ？」
酒井輝義「お、お願いだから辞めてくれぇ!!!」
櫻井綾香「あなた達！ここで一体何をしているの!?」
ミズキ「あぁん？何だてめぇら!?」
桐島隼人「俺達は夏目高校の生徒会だ！お前達が悪さをしてるとの連絡を受けた！一体何をしているんだ!?」
ミズキ「はぁ!?生徒会だか何だか知らねぇが、あたしらの邪魔すんじゃねぇよ!!」
櫻井綾香「（お、落ち着きなさい私・・・見た目はインパクト強いけど、怖気づいちゃ駄目よ！）」
櫻井綾香「あなた達！ここは神聖なる学校よ！生徒達１人１人が勉学に励む場所であって、暴力を振るう様な場所じゃ無いの!!」
櫻井綾香「事と次第に寄っては只じゃ置かないわ！」
イナリ「あらあら、私達が何で怒ってるかも知らないでしゃしゃり出るだなんて、一体何様のつもりですの？」
櫻井綾香「だ、だったら、どうしてこうなってるか説明しなさいよ・・・」
チャコ「そんなの決まってるでしょ!?こいつはね・・・」
「昨日の夕飯でトマト残しやがったんだよぉ!!!」
桐島隼人「な、何だってぇ!?」
櫻井綾香「と、トマトを残したですってぇ!!??」
ミズキ「おうよ！だからあたしらこいつしばく事にしたんだ！総長の命令でな！」
櫻井綾香「そ、そうだったのね！だったら私達も対策を・・・え？」
櫻井綾香「ちょ、ちょっと待って、今何て言ったの???」
イナリ「聞こえませんでして？私達はこの男がトマトを残したからしばいてるんですけど？」
櫻井綾香「・・・は、」
櫻井綾香「はあぁぁぁぁ!!!???」
櫻井綾香「ちょ！ちょっと待って！たったそれだけの事でボコスカやってたってのぉ!?」
チャコ「そうですが何か？」
櫻井綾香「ま、待って待って待って！幾らなんでもそんな・・・」
櫻井綾香「てか！あんた達何者よ!?」
チャコ「あ、そう言えば自己紹介がまだでしたね・・・では、１人ずつ名乗りますね・・・」
チャコ「触れ合い広場仲良し連合幹部１人目チャコ・・・役職は戦術家です・・・」
イナリ「触れ合い広場仲良し連合幹部２人目イナリ・・・私はヒーラーですわ・・・」
ミズキ「触れ合い広場仲良し連合幹部３人目、」
ミズキ「切り込み隊長ミズキ様とはあたしの事よ！」
櫻井綾香「ふ、触れ合い広場仲良し連合??乱暴な事する割には随分可愛らしい名前ね・・・」
桐島隼人「あ！会長！俺聞いた事ありますよ！」
櫻井綾香「へ？」
桐島隼人「触れ合い広場仲良し連合は、この街を活動エリアにしている暴走族チームです・・・弱きを助け、強きを砕く・・・」
桐島隼人「巷の子供達やお年寄りからの支持が厚く、彼らのお陰で野菜嫌いが直った子供もいるとかどうとか！」
櫻井綾香「え？え？つまり義賊って事？」
櫻井綾香「ね、ねぇ・・・あなた達に聞きたい事があるんだけどさ・・・どうして彼がトマトを残したって知れたの？」
櫻井綾香「見ず知らずの他人に聞いたとかなんて無いわよね？」
ミズキ「あん？んなもん決まってんだろ？総長の第六感だよ！」
櫻井綾香「え？えぇ???」
イナリ「私達の総長には誰が野菜を残したか見破る能力があるんです・・・それまでボコした人達は、」
イナリ「全て総長の指示で私達がやったのですわ・・・」
櫻井綾香「へ、へぇ・・・それで、その肝心の総長さんは？」
ミズキ「あぁ、そろそろ来る頃だぜ？」
飯島健人「お前ら、お待たせ！」
「押忍！総長！」
飯島健人「遅くなってすまなかったな・・・あいつ捕まえたか？」
ミズキ「勿論です！コテンパンにしてやりましたよ！」
櫻井綾香「え？あの、あなたが総長さん？」
飯島健人「はい、俺が触れ合い広場仲良し連合総長の飯島健人です・・・」
櫻井綾香「あ、あの、失礼ですが、お幾つで？」
飯島健人「19です・・・」
櫻井綾香「と、年上!?」
飯島健人「まぁ俺の事はさて置いて・・・」
飯島健人「おい・・・」
酒井輝義「は、はい!!」
飯島健人「てめぇ、次トマト残して見ろ・・・その時は穴に放り込んでコンクリで固めるからな？」
酒井輝義「ひぃぃ!!そ、それだけはぁ!!」
飯島健人「分かってるならちゃんと食えよ？お前ら！」
「はい！総長！」
飯島健人「別の所でピーマンと茄子を残した中学の男女を見つけたから、今からしばきに行くぞ・・・」
「任せて下さい！」
櫻井綾香「あの、ちょっとだけ良いですか？」
飯島健人「ん？どうしました？」
櫻井綾香「えっと、その・・・くれぐれも、やり過ぎない様にして下さいね？何より、子供に手を上げるのは・・・」
飯島健人「あ、大丈夫です・・・俺ら、小６未満と60以降の人には手を出さない様にしてて、中１から上の奴はボコりますので・・・」
櫻井綾香「そ、そうですか・・・」
飯島健人「んじゃあ、そろそろ行きますね・・・」
酒井輝義「ヒック・・・ヒック・・・」
桐島隼人「お、おい、大丈夫か？」
酒井輝義「トマト・・・トマトは嫌いなんだよぉ・・・」
桐島隼人「ど、どうします会長？警察に被害届出します？」
櫻井綾香「え？出さなくて良く無い？」
酒井輝義「な、何で出さないんですか!?俺暴力振るわれたんですよ!?」
櫻井綾香「か、考えて見なさいよ・・・あいつら、苦手な野菜食べなかったからこんな事した訳でしょ？」
櫻井綾香「なら、ちゃんと食べる様にしたら、もうあんな事されないって事だから・・・」
櫻井綾香「か、会長命令よ・・・トマト食べなさい！」
酒井輝義「そ、そんなぁ!!!」
田中光太郎「マルコシアス先生！こっちです！向こうで内の生徒が知らない奴に・・・って、」
田中光太郎「あ、あれ？何か終わったっぽい？」
マルコシアス先生「おいおい、一体何がどうなってるんだ？」
櫻井綾香「あ、光太郎君、マルコシアス先生連れて来てくれたのね・・・」
マルコシアス先生「櫻井、一体何があったと言うのだ？」
櫻井綾香「あ、はい・・・１年の酒井君が、トマト嫌い直せば良いだけの話だったんで、もう大丈夫です・・・」
マルコシアス先生「ど、どう言う事だ??」