1 ギラファノコギリクワガタ(脚本)
〇校長室
桐島隼人「会長!ただいま戻りました・・・って、」
桐島隼人「あ、あれ?まだ昼間なのにどうしてこんなに暗いんだ!?会長!どこにいますか!?」
桐島隼人「あれ?この音は?」
「あれ?桐島君!?ごめんまだ明かり付けないで頂戴!今凄く大事な所なの!!」
桐島隼人「え?会長何かしてるのか!?まぁ、無事見たいだから良いけど・・・」
生徒会室が昼間なのに真っ暗な事に驚いた副会長だったが、暫くして部屋が明るくなるのだった。
〇校長室
桐島隼人「あ、やっと明るくなった・・・一体何があったんだ??」
櫻井綾香「ごめん隼人君!いきなり部屋が暗くなっててビックリしたでしょ!?」
桐島隼人「あぁ会長!ご無事でしたか!!」
桐島隼人「でも、一体何をしてたんですか?田中がいるって事は、とうとう生徒会に入る気に・・・」
田中光太郎「あ、どうもです副会長・・・いやぁ、今回は別件で来たんですよ・・・」
桐島隼人「別件?」
櫻井綾香「あぁ、この前は隼人君いなかったから分からなかったわね・・・私この前光太郎君の事がどうしても気になって」
櫻井綾香「彼に対して聞き込みをした事があったのよ・・・ハヤテ君とサヤカさんを連れてね・・・」
櫻井綾香「その時光太郎君から自身の機能がほぼスマホだって事を聞いて、今回彼に頼んでヨウツベ動画を観させて貰ったのよ・・・」
桐島隼人「あぁ、だから部屋が暗かったのか・・・」
桐島隼人「所で、何を観てたんです?」
櫻井綾香「ギラファノコギリクワガタよ・・・」
桐島隼人「え?ぎ、ぎら・・・何です??」
〇道場
数分前。剣道部の部室にて。
櫻井綾香「こんにちわ!生徒会長の櫻井です!部長か顧問の方にお話があって・・・」
櫻井綾香「え?一体何の騒ぎ?」
部員「どうだ?分かったか?」
部員「駄目だ、全然分からん・・・」
櫻井綾香「ちょっとあなた達どうしたのよ?男子部員が揃いも揃って難しい顔なんかして・・・」
部員「あ、会長さん・・・いやぁ、今俺ら休憩中でさ・・・暗森先生からのクイズに挑戦中でな・・・」
櫻井綾香「暗森先生から?どんな内容?」
部員「えっと、キリンであり鹿でもある虫は何かって話です・・・」
櫻井綾香「え?キリンでもあり鹿でもあるむ、虫??そんなのいるの?」
部員「間違い無いよ・・・暗森先生からも実在する虫だって聞いたからさ・・・」
櫻井綾香「え?実在するの?でも聞いた事無いわね・・・」
暗森敬一「おーい皆!そろそろ休憩は終わるぞ!直ぐ準備してくれ!」
部員「あ!暗森先生!やっと戻って来てくれた!」
部員「先生!さっきの問題ですが、色々考えたんですがもうギブします!さっぱり分かりません!」
暗森敬一「あはは!流石に意地悪過ぎた見たいだな・・・まぁマイナーだから無理も無いか・・・」
暗森敬一「分かった!教えるよ!キリンでもあり鹿でもある虫は、ギラファノコギリクワガタ・・・」
暗森敬一「僕の一番のお気に入りだよ・・・」
櫻井綾香「え?ぎ、ぎら?何て言ったの??」
〇校長室
桐島隼人「な、成る程・・・剣道部でそんな事があったんですか・・・」
櫻井綾香「そうなのよ・・・用事こそ済ませたけど、暗森先生のクイズに答えられなかったのが内心悔しくてね・・・」
櫻井綾香「直接調べようとしたけど光太郎君の機能の事思い出して彼を呼んでじっくり調べようとした訳なのよ・・・」
桐島隼人「そうですか!でも良かった!変な奴に忍び込まれたとかじゃ無くて!」
櫻井綾香「うん、そこは謝っとく・・・」
田中光太郎「それで、俺も気になってその何とかクワガタについて調べて見たんすよ・・・そしたら、」
田中光太郎「ギラファノコギリクワガタはインドやフィリピンとかに生息してて、大顎と身体がキリン見たいに長いから、」
田中光太郎「ギラファノコギリクワガタなんて呼ばれてるらしいんです・・・因みにギラファって英語でキリンだそうです・・・」
桐島隼人「成る程・・・外国産なら通りで聞き馴染みが無い訳だ・・・」
桐島隼人「あれ?でも鹿は?」
櫻井綾香「私も見た感じで答える事になるけど、多分角の形を鹿の角に見立てたと思うのよ・・・写真とか調べたら形が良く似てたし・・・」
桐島隼人「成る程、後で俺も調べて見ようかな?」
桐島ハヤテ「会長!大変です!」
櫻井綾香「ん?どうしたのよそんな血相変えて?」
木島サヤカ「な、何か良く分からないんですが、校庭内で変な格好した人達が内の生徒に暴行してるんです!!」
櫻井綾香「な、何ですって!?」
桐島隼人「ハヤテ!その話本当か!?」
桐島ハヤテ「う、うん・・・間違い無いよ兄さん・・・バイクまで持って来てるし・・・」
桐島隼人「分かった!会長!直ぐに行きましょう!」
櫻井綾香「えぇ!勿論よ!何がどうなってるか分からないけど、暴行なら直ぐ止めないと!」
田中光太郎「あ、あの!何か大変な事になってる見たいですが、俺は何したら!?」
櫻井綾香「あ、手伝ってくれるの?なら職員室で誰か先生に知らせて頂戴?」
田中光太郎「あ!任せて下さい!」
櫻井綾香「さぁ、私達も行くわよ!」
桐島隼人「はい!」