告知事項あり。~事故物件のオバケ調査会社~

告知事項あり。制作チーム

第三話:「科学の使命」(前編)(脚本)

告知事項あり。~事故物件のオバケ調査会社~

告知事項あり。制作チーム

今すぐ読む

告知事項あり。~事故物件のオバケ調査会社~
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇何もない部屋
敷島杏「社長。なんだかこの物件、”ニオイ”ません?」
敷島杏「何のと言われても 上手く説明出来ないのですが・・・」
岩倉哲也「北新宿の物件で嗅いだような、か?」
敷島杏「えっ!?」
岩倉哲也「実はな、俺も感じるんだ。 この”ニオイ”をな」
敷島杏「社長もですか?」
岩倉哲也「真山は今でもバカにするけどな」
岩倉哲也「ただ、こういう物件はだいたい”当たり”だ」
敷島杏「当たり? どういうことですか?」
真山文雄「住む人が暗い気持ちになったり、命を 落とす可能性がとても高いってことだよ」
敷島杏「そ、それってお化けが出る ってことじゃ・・・!」
岩倉哲也「何のせいなのかは正直わからん」
岩倉哲也「ただな、敷島。 そんな物件に誰かを住まわせたいか?」
敷島杏「絶対に紹介したくありません!」
真山文雄「じゃあ、ちゃんと証明しないとね」
敷島杏「証明・・・」
岩倉哲也「俺やお前の“ニオイ”は一つの指標だ」
岩倉哲也「だがそれを他人に説明しても納得は してもらえんだろ」
敷島杏「そうか、だからこんな沢山の 機械を使って──」
真山文雄「社長、時間押してきましたよ」
岩倉哲也「よし! 機材の設置、急ぐぞ」
岩倉哲也「いつも以上に念入りにな。 少しの死角も作るな」
敷島杏「はい!」

〇デザイナーズマンション

〇車内
真山文雄「部屋数多かったですが 何とか開始時間に間に合いましたね」
真山文雄「安心したら眠くなってきたな・・・ ふぁーあ。社長も仮眠します?」
岩倉哲也「温度計、変化なし。風力計も反応ないな。真山。監視カメラの映像、出せるか?」
真山文雄「リアルタイムのやつなら ここから見れますよ」
岩倉哲也「んー・・・ぱっと見おかしな点は無いか」
真山文雄「やっぱり気になりますか?」
岩倉哲也「“ニオイ”のする物件は ロクでもないものが多いからな」
真山文雄「それなのに、なぜ敷島さんを記録係に?」
岩倉哲也「こういう物件だとな、いつも以上に記録係 にしか見えない何かってのがあるんだ」
岩倉哲也「それを経験してほしくてな」
真山文雄「期待、してますねぇ」
岩倉哲也「あいつが俺と同じ“ニオイ”が わかるからつい、な」
真山文雄「でも“ニオイ”がする物件って 相当危ないですよね」
岩倉哲也「だから目が離せないんだよ」

〇何もない部屋
敷島杏「・・・今、何か音がした?」

〇車内
岩倉哲也「聞こえたか、今」
真山文雄「え? 何です?  敷島さんが何か独り言、言いましたよね」
岩倉哲也「そっちじゃない。 音だよ、何かを叩くような」
真山文雄「いや、僕には何も」
岩倉哲也「ちょうど0時か・・・」
真山文雄「あ、敷島さん。 部屋移動するみたいですよ」
真山文雄「カメラ、切り替えますね」

〇システムキッチン
  杏がキョロキョロと辺りを見回している。
真山の声「あれ? おかしいな」
岩倉の声「どうした?」
真山の声「なんか音と映像が途切れ途切れ なんですよ。Wi-Fiの故障かな」
敷島杏「ひゃあああ! 今絶対音がした!  これ本当に家鳴り?」
敷島杏「えっ! これ・・・は」

〇車内
真山文雄「あれ? 映像消えちゃった。 バッテリー充電しといたんだけどなぁ」
岩倉哲也「住人の死亡推定時刻は何時だ?」
真山文雄「確か深夜過ぎじゃなかったです?」
岩倉哲也「ちょうど今くらいか・・・」
真山文雄「うーん。他の部屋は映るか。 どうしちゃったのかなぁ?」
杏の声「うっぎゃあああああ!」
岩倉哲也「真山! 行くぞ」

〇何もない部屋
岩倉哲也「敷島ァ!」
真山文雄「敷島さん! 大丈夫?」
杏の声「嫌ああああ! 許して! 許して下さい!」
真山文雄「キッチンの方です!」
岩倉哲也「ちっ!」

〇システムキッチン
真山文雄「敷島さん!」
敷島杏「真山さぁん、ふえええん」
真山文雄「よしよし、怖かったね。 きっと気のせいだから大丈夫だよ」
岩倉哲也「何があった。何を見た?」
敷島杏「・・・き」
真山文雄「き?」
敷島杏「機械、壊れちゃいましたぁー」
岩倉哲也「んだよ、そりゃ」
真山文雄「あ、本当です。電磁波測定器、壊れてます」
敷島杏「私がキッチンに入った途端、 凄い音を立ててポンって」
敷島杏「もー死ぬかと思いましたよ!」
岩倉哲也「異常値を記録する前に故障してるな。 何か出てるかと思ったが」
真山文雄「他の計器は異常なしですね。どうします? 電磁波無しで調査進めますか?」
岩倉哲也「いや、止めておこう。 この物件は万全な状態で調査したい」
敷島杏「え? じゃあ・・・」
真山文雄「撤収、だね」

〇岩倉不動産の外観

〇車内
敷島杏「日の高い時間に調査に行くことも あるんですね」
真山文雄「違うよ。 電磁波測定装置が壊れちゃったからね」
真山文雄「直してもらいに行くんだ」
岩倉哲也「変人の所へな」
真山文雄「凄い人の所だよ」
敷島杏「えっと・・・」
真山文雄「樫村將基。聞いたことないかな?  電気工学の世界では結構有名なんだけど」
敷島杏「すみません、そういうのよくわからなくて」
真山文雄「内視鏡、CT、MRI。大抵の医療機器には 彼の開発した技術が使われているんだよ」
敷島杏「うわぁ、凄い人なんですね」
岩倉哲也「部屋は汚いし、口も悪い。 加齢臭もヒデェ奴だがな」
敷島杏「・・・嫌いなんですね」
真山文雄「社長とは反りが合わないみたいでね」
敷島杏「そんな人がうちみたいな会社の機材の 修理をしてくれるんですか?」
敷島杏「オバケと電気工学って、 なんか真逆のような」
岩倉哲也「あっちだって本意じゃないだろうがな。ま、利害の一致ってやつだ」
敷島杏「教授の利害ってなんです?」
真山文雄「挨拶がてら、聞いてみたら?」
真山文雄「難しい人だから答えてくれるか 分からないけど」

〇大きい研究所

〇散らかった研究室
樫村將基「入りたまえ。鍵は開いてる」
真山文雄「教授、お疲れ様です。今日は・・・」
樫村將基「あー、言わなくていい。 故障した電磁波測定器の臭いがする」
敷島杏「クンクン。え? 臭い、します?」

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

次のエピソード:第三話:「科学の使命」(後編)

成分キーワード

ページTOPへ