僕は天才!

夏目心 KOKORONATSUME

10 それぞれが見て来た物(脚本)

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〇モヤモヤ
富田秀夫「この僕が・・・この僕がIQ0以下だと・・・?」
富田秀夫「ふざけるな!僕を誰だと思ってるんだ!!IQ200から300の天才!富田秀夫だぞ!!」
富田秀夫「僕に出来ない事なんか何も無い!僕は無敵なんだ!」
富田秀夫「そ、そうだ!誰も分からないなら、分からせれば良いんだ!そうと決まれば!!」

〇研究施設のオフィス
  半年後。
富田秀夫「な、君達!これは一体どう言うつもりだ!?」
吉村神威「見て分からないんですか?俺達、本日限りでここを辞めます・・・」
富田秀夫「な、何故だ!?君達に見合った条件は全て揃えた筈だ!それなのに何故!?」
今野弥生「前から言おうと思ってました・・・社長のやってる事は独り善がりだと・・・」
富田秀夫「ひ、独り善がりだって!?」
吉村神威「確かに俺達は一流大学を卒業こそしました・・・でもここでこうして働いて分かったんです・・・」
吉村神威「学歴なんて只のついで・・・社会に出たらそんな物は殆ど役に立たないって・・・」
富田秀夫「そ、そんな馬鹿な話があるか!一流大学を卒業したのは名誉な事だ!君達はそれに対してもっと誇りを持って良い!」
今野弥生「分からないんですか社長?私達が外でどう言われてるか・・・」
富田秀夫「な、何だね?」
今野弥生「この会社、学歴を振りかざすだけの烏合の衆だって・・・一部からはガキの集まりだとか・・・」
富田秀夫「そ、そんな馬鹿な!!?」
吉村神威「とにかく、学歴があっても仕事が出来なきゃ意味が無いって事は分かりました・・・ここでの事を糧に、」
吉村神威「俺達は別の職場で頑張ろうと思います・・・今日までお世話になりました・・・」
富田秀夫「な、何て事だ・・・一流大卒を片っ端から集めて企業したと言うのに、ロクな成果を出せないどころか、」
富田秀夫「内の業績は下落する一方じゃ無いか!!」
富田秀夫「何が原因なんだ?まさかあいつら、学歴を詐称したと言うのか?それとも・・・」
青野正和「よぉ、天才社長さん、その後どうだい?」
富田秀夫「あ、あなた方は、心ファイナンスの!?」
青野正和「約束の返済日だ、金は用意出来たのか?」
富田秀夫「い、いえ、それが、あの・・・」
青野正和「けっ!やっぱこうなったか・・・見た所成績も芳しく無く、職員は1人もいないと来たか・・・」
青野正和「こりゃもう決まりだな・・・」
青野正和「お前ら、このクソ雑魚を例の場所に連れてけ!」
職員「はい・・・」
富田秀夫「ま、待って下さい!後1ヶ月!後1ヶ月だけ!」
青野正和「社会に出たら約束は死んでも守るのが筋だ・・・それが出来ねぇならそう言う事だ・・・」
青野正和「お前ら!絶対逃がすんじゃねぇぞ!」
職員「はい・・・」
富田秀夫「ま、待って!」
富田秀夫「た、助けてくれ!あいつらが!勝手に辞めたあいつらが悪いんだ!!」
職員「安心しろ、お前さんが借りた金をちゃんと返してくれりゃ俺らも言う事ねぇ・・・」
富田秀夫「そんな!叔父さん!叔父さーん!!!」

〇オフィスのフロア
  先日、新しく企業した富田秀夫カンパニーが業績悪化の為倒産。社長の富田秀夫氏には多額の損害賠償責任を問われるとの事。
小椿俊彦「あぁ、マジか・・・こんな情けない事になってただなんて・・・」
  あれから半年、秀夫は俺に一切の連絡もしないまま1人で色々やっていたそうだが、
  どうも大失敗して救いようが無い状態になったとか。
小椿俊彦「ごめんな、兄さん、義姉さん・・・俺がもっとあいつの事見てやってれば、こんな事にはならなかったのかもな・・・」
小椿俊彦「今となっちゃ、結果論しか出せないけどな・・・」
小椿俊彦「・・・・・・」
「俊彦、お前はお前のやれる事をやった・・・悔やむ事は何も無い・・・」
小椿俊彦「え!?」
「寧ろ謝るのは俺達の方だ、俺達が交通事故なんかに引っかからなければお前にこんな事せずに済んだんだ・・・」
「寧ろ本当に良く頑張ってくれた・・・お前には感謝しか無い・・・」
「まだまだ沢山の苦難はあるだろうが、お前はお前の信じた道を行け・・・俺達は見守ってるからな?」
小椿俊彦「あ、あれ?空耳か?確かに兄さんの声がした様な・・・」
秋山人志「部長!ただいま戻りました!」
小椿俊彦「え?あ、あぁ!お前らお疲れ!どうだったよ?」
星川スミレ「順調でした!このまま行けば確実かと!」
小椿俊彦「マジか!良くやってくれたな!」
赤木加奈子「部長!これで契約取れたら約束の焼肉奢って貰いますからね!?」
小椿俊彦「あぁ、俺が次のクイズ大会で優勝したらな?」
赤木加奈子「え〜・・・部長のイケズぅ・・・」
  今の俺には仲間がいる。こいつらがいてくれれば、俺達はこれからも大丈夫だと思う。大切なのは自分を知る事。
  自分に取って何が大事かを良く見る事。また失敗する事もあるかも知れないが、こいつらとなら、
  俺は仕事もプライベートも、乗り越えられると何と無くそう思った。
  ご視聴ありがとうございました!夏目心、勝手に復活致します!

コメント

  • お久しぶりです、ピーターです。
    夏目さんは必ず戻って来るだろうと信じてました。

    この話を総括するならば「馬の耳に念仏」という他ありませんね。🐴👂️🗨️
    富田秀夫のIQアピールには心底うんざり。

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