現役ゾンビ

夏目心 KOKORONATSUME

6 綻び(脚本)

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〇超高層ビル
  望先輩とアカリさんが結婚してから5年が経ったある日の事。

〇明るいリビング
望月望「ただいま〜って、ここにいるの俺達だけか・・・」
虹野アカリ「もうクタクタよ・・・夕飯とか良いから私は早く寝るわ・・・」
望月望「お、おい!責めて後片付け終わらせてからにしろよ!前から言ってるのに何でやらないんだよ!?」
虹野アカリ「うるっさいわね!私だっていっぱいいっぱいなのよ!私だって望に頼んだ事あるのに、いつになったらやってくれる訳!?」
  結婚して5年の歳月が経っていたが、この2人は何処かズレが生じていた。
望月望「仕方無いだろ!ここの所忙しくて中々手が付けられなかったんだからよぉ!て言うか!いつになったら家の掃除とかやるんだよ!?」
虹野アカリ「そっちの都合なんて知らないわよ!どうしてもやって欲しい事があったのに、いつまで先送りにすれば気が済むのよ!!」
望月望「あ〜分かった分かった!俺がやりたいと思った事は俺がやるから!もうお前は勝手にやってろ!」
虹野アカリ「何よそれ!?責めてごめんなさいとか言えない訳!?」
望月望「知らねぇよ!!」
虹野アカリ「あ〜もう!苛々するなぁ!!」

〇ダブルベッドの部屋
  数分後。
望月望「あ〜、やっと終わった・・・って、」
虹野アカリ「さて、早く寝ようっと・・・」
望月望「お、おい!何先に寝ようとしてるんだよ!!」
虹野アカリ「煩いなぁ・・・そっちが勝手にとか言ったんだから私が何しようと勝手でしょ?」
望月望「俺は疲れてるのに態々掃除したってのに、何の協力もしないで寝るとかふざけてるのか!?」
望月望「夫になったのは本当だが、お世話ロボットにまでなった覚えは無いぞ!?」
虹野アカリ「もう!さっきから煩いなぁ!!そう思うなら私の事も少しは労いなさいよ!!大体、時期社長候補って言われてたクセに、」
虹野アカリ「いつになったら社長になるのよ!?そんな兆し今まで無かったわよね!?」
望月望「俺だって頑張ってんだよ!!これから覚える事も沢山あるし、その分俺にも負担が掛かるんだよ!!」
望月望「お前の方こそ、いつ出世したりするんだよ!?ハッキリ言って待ちくたびれたぞ!!」
虹野アカリ「あぁもう!私には私の考えってもんがあるのよ!もうウンザリだからベッド入って来ないで!!」
望月望「言われなくても誰が入るか!!もう勝手にしろ!!」
虹野アカリ「・・・おかしいなぁ・・・私、いつもなら望と一緒にいれて嬉しい筈なのに、いつからこうなったんだろう・・・」
虹野アカリ「何か望といても全然満たされないし、こんな事しても仕方無いと言うか・・・」

〇明るいリビング
望月望「くそ!どうしてこうなったんだ?最初はあんなに楽しかったのに、何か最近詰まらないと言うか、」
望月望「アカリが邪魔で仕方無いと言うか・・・」
望月望「でもどうする?タワマンって思ったより家賃高いし、そもそも親元を離れたのは俺らだけでやる為だったのに、」
望月望「仮に離婚したとしてもその後どうするよ?その先でやれる事なんてあるか??親父達に何て言い訳すれば良いんだよ?」
望月望「・・・駄目だ、幾ら考えても分からねぇ・・・取り合えず寝るか・・・もう疲れた・・・」
望月望「こんな筈じゃ無かったんだけどなぁ・・・」

〇車内
  別の日。
木島昂輝「あれ?この番号は・・・」
木島昂輝「はい、木島です・・・」
スマホ「あ、繋がった!聞こえるか木島!俺だ、望月だ!」
木島昂輝「え!?望先輩!?何しに来たんですか!?」
スマホ「あぁ、実はなぁ・・・最近アカリとは上手く行かなくてなぁ・・・」
木島昂輝「え?」
  俺は望先輩からそれまでの事を聞かされた。
スマホ「と言う訳でな・・・最近喧嘩が絶えなくて・・・」
木島昂輝「あぁ、そんな事が・・・通りで最近、気付いたら望先輩達の要らぬ通知が来ないと思ったらそんな事になってたんですね・・・」
スマホ「そんな他人事見たいに言うなよ!!」
木島昂輝「いや、実際他人事です・・・」
スマホ「・・・とにかくだ!俺は何としてもアカリと離婚したいんだが、周囲の目が気になる!何かお前から良いアイディアとか無いか!?」
スマホ「もし助けてくれたら、俺が社長になった暁に!」
木島昂輝「んなもん知りませんよ・・・て言うか、あれから何年経ったと思ってるんですか?こっちだって心境とか」
木島昂輝「変わりますよ・・・何より、俺もうあなたとはつるまないと決めましたから・・・」

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