5 嫌な予感(脚本)
〇高層ビル
別の日。俺は支社長と共に取引先へと赴いていた。
〇豪華な社長室
社長秘書「こちらが、御社から提供された教育方AIの実践データになります・・・」
宮下まどか「分かりました・・・早速拝見させて頂きます・・・」
木島昂輝「どうでしょうか?」
宮下まどか「・・・なるほど、使い勝手は悪く無いけど、ロード時間が若干長かったり、AIの喋り方に少し棘があるわね・・・」
社長秘書「そうですね・・・他社と比べると完成度は高めなのですが、ここの所を改善出来たらと言う声がチラホラ上がりました・・・」
社長秘書「けれども、このAIを気に入ってる職員も幾らか確認出来てますので、これが無いと困るとの声も・・・」
宮下まどか「・・・分かりました・・・今回の御社からの意見を元に、本日からAIアプリの改良をさせて頂きます・・・」
社長秘書「あ!ありがとうございます!アップデートの実施はいつ頃になりますでしょうか?」
宮下まどか「この分なら、2日か3日過ぎた頃になります・・・」
社長秘書「分かりました!後の報告は、こちらに任せて下さい!」
〇車内
数分後。
宮下まどか「全く、私達もまだまだね・・・作る側としては、改善点や気になる意見は本当貴重だわ・・・」
宮下まどか「なるべく早く改良して、お客様を満足させない事には・・・」
木島昂輝「支社長、戻った後、俺はどうしたら・・・」
宮下まどか「・・・そうね・・・まだ来たばかりだから大きな事はまだ任せられないけど、内で取り扱ってるAIの造形は」
宮下まどか「深めて欲しいわね・・・どんな物を取り扱ってるか理解した上で、新しい事を覚えて欲しいわ・・・」
木島昂輝「・・・分かりました・・・」
木島昂輝「ん?俺のか・・・何だろう?」
宮下まどか「あ、気にしないから見て良いわよ?」
木島昂輝「あ、ありがとうございます・・・どれどれ?」
画面を見ると望先輩からで、望先輩とアカリさんのラブラブ写真や旅行先の写真が沢山送られていた。
木島昂輝「んげ!望先輩!!」
宮下まどか「ん?どうしたの?」
木島昂輝「あ!いや!あのその・・・」
宮下まどか「何をアタフタしてるの?素直に話して見なさい?」
木島昂輝「あ、実は、その・・・」
俺は今の出来事をありのまま話す。
宮下まどか「あぁ、最近あなたが元いた部署の人が結婚したって話ね・・・私達も聞いたけど、招待客の人達、皆良い顔して無かったわね・・・」
宮下まどか「結婚はおめでたいと思うけど、一体何があったの?」
木島昂輝「じ、実は・・・先輩達の料理がやたら豪勢で、俺を含めた招待客は全員カップラーメン渡されたり、」
木島昂輝「俺は良く望先輩に使い走りにされてて、友人代表スピーチやったんですが・・・自分達の自撮りに夢中で聞いてくれなくて・・・」
宮下まどか「は、はぁ!?時間割いて来てくれた人達何だと思ってる訳!?」
木島昂輝「もう、先輩達が自由奔放なせいで皆凄くバテちゃってて・・・」
宮下まどか「呆れた・・・大の大人が結婚式でふざけ倒すだなんて・・・てか木島君、使い走りにされたって言ってたけど、」
宮下まどか「今まで良く耐えられたわね・・・」
木島昂輝「あはは、今でも良く思います・・・」
宮下まどか「もうそう言う我慢はしなくて良いわよ?どうしても嫌なら死んでも断って・・・自分の誕生日とか大事な用事がある時に、」
宮下まどか「半ば強引に誘われて台無しにされたら溜まったもんじゃ無いでしょ?断って駄目なら、周囲を頼ったって良いから・・・」
木島昂輝「はい、そうします・・・」
宮下まどか「全く、周囲に迷惑掛けるバカップルが・・・イチャイチャしたきゃ地獄の底にでも行きなさいって・・・」
木島昂輝「まぁ、確かに・・・」
木島昂輝「って・・・」
〇田舎の一人部屋
雨宮ヒカリ「先輩って、直ぐ別れるカップルの特徴って知ってますよね?」
木島昂輝「直ぐ別れる?そうだな・・・外見だけで見たり、LINEとかのし過ぎとか、生活リズムが合わなかったり、」
木島昂輝「後は、過度な期待を掛けたり、いつも同じ事をしてるとか・・・かな?」
雨宮ヒカリ「そうなんですよね・・・後はちゃんとした話し合いが出来ないと確実に崩壊します・・・何より、ずっと長く一緒にいれば」
雨宮ヒカリ「お互いの悪い所とか見えて来ますし、最初は我慢出来ても後でそれが重りになったりしたら、」
雨宮ヒカリ「それまでやって来た事が全部台無しになります・・・それを頭で分かってても、実際にやらないと気付けませんから・・・」
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