青春盗聴譚

穂橋吾郎

エピソード6(脚本)

青春盗聴譚

穂橋吾郎

今すぐ読む

青春盗聴譚
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇公園の入り口
戸村龍也「フンフーン♪」
  鼻歌を歌いながら歩く龍也(たつや)。
  その両手には大きな買い物袋を下げている。
戸村龍也「ん、あれ?」
戸村龍也「むむむ、ロックオン」

〇公園のベンチ
久保田光「・・・・・・」
戸村龍也「久保ちゃーん」
久保田光「・・・ッ」
戸村龍也「ちょいちょいちょい!」
戸村龍也「そんなわかりやすく逃げなくてもいいじゃないの」

〇広い公園
久保田光「はぁ、はぁ・・・っ」
久保田光「え?」
久保田光「・・・・・・」
戸村龍也「おおお、急にどした、立ち止まって」
戸村龍也「俺の愛を受け入れる気になった?」
久保田光「別のとこ行こう。 どこでもいいから」
戸村龍也「ええ! 久保ちゃん、そんな強引な」
戸村龍也「俺、まだ心の準備が・・・」
久保田光「どこでもいいから、早く!」
戸村龍也「・・・・・・」
戸村龍也「・・・わかった。 じゃあ、うちに行こう」
久保田光「うん・・・」

〇公園の入り口
村木駿「どしたんすか?」
赤地正男「いや、彼、どこかで見たことあるような」
村木駿「ふつーの中坊じゃないっすかね」
赤地正男「・・・・・・」
ホームレス「こんなとこで立ち止まるな、邪魔だ!」
赤地正男「ああ、すみません」
赤地正男「どうぞ」
ホームレス「ふん」
村木駿「あんなんに謝んなくていいっすよ」
赤地正男「そういうわけにはいかない」
村木駿「はあ」
村木駿「とりあえず、聞き込み行きましょう」
村木駿「まずは駅前のビッグ電機。 その後、久保田電機ってとこっす」
赤地正男「ああ、行こう」

〇通学路
久保田光「誰も、ついてきてないよね」
戸村龍也「くぼちゃん、何やらかしたの。 誰もついてきてないよー」
久保田光「そう・・・」

〇古いアパート
戸村龍也「久保ちゃん、うち、ここ」
久保田光「ああ、うん・・・」
久保田光「って、え・・・」
戸村龍也「ボロいアパートだなー」
戸村龍也「ホントに人住んでんのかよ、そこそこ強い力士が張り手したら崩れるぞこれ」
久保田光「いや、そんなこと思ってないって」
久保田光「ただ、少しイメージと違ったっていうか」
戸村龍也「まあね、学校ではイケメンおもしろ優等生として通ってるからね」
戸村龍也「タワーマンションにでも住んでると思ってたとしても無理はないよ」
久保田光「いや、そこまでは言ってないけど・・・」
戸村龍也「行ってらっしゃい、母ちゃん」
久保田光「え」

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

次のエピソード:エピソード7

成分キーワード

ページTOPへ