〇ファミリーレストランの店内
如月天音「君たち朗報だよ!!」
如月天音「僕も遂に!!」
如月天音「パートナーができました〜っ!!」
藍原しずく「ねぇトマトスープに髪の毛入ってる」
赤城「白いからお前の髪の毛だろ」
藍原しずく「あなたの白髪なんじゃない」
赤城「ブラッククレーマーリストにぶち込むぞ」
如月天音「うん全然聞いてないね!!」
藍原しずく「片手間に聞いてるよ」
赤城「パートナーができたから何なんだ」
如月天音「失礼度で言ったら聞いてない方がマシだったね」
藍原しずく「なら聞かない」
如月天音「聞いてるに越したことはないから!!」

〇整頓された部屋（ハット、靴無し）
　　〜回想〜
花園清香「ひゃっ・・・」
如月天音「怖い？まだやめておく？」
花園清香「ううん、歯が当たってくすぐったかっただけよ」
花園清香「覚悟はとうにできてるわ」
如月天音「イ、イケメンだ・・・！」
如月天音「でも身構えなくて大丈夫だよ」
如月天音「僕の噛み方は世界一優しいからね☆」
花園清香「まぁイケメン♡」
　　ガブッ
花園清香「ほんとだ、全然痛くないわ！」
如月天音「あ〜めっちゃ美味しい!!」
如月天音「優しい口溶けでありながら」
如月天音「刺激的な甘酸っぱさ！」
如月天音「まさに清香さんらしい味だね！」
花園清香「ふふ、気に入ってもらえて良かった〜」
花園清香「・・・うっ」
如月天音「えっ大丈夫!?気分悪い!?」
花園清香「飲みたい・・・今すぐに・・・」
花園清香「アセロラジュースが飲みたい!!」
如月天音「へっ？」
花園清香「ちょっ天音くん、そこのコンビニで」
花園清香「アセロラジュース買ってきてくれない!?」
如月天音「い、いいけどなんで・・・」
花園清香「ひとまず20本くらいでいいから！」
如月天音「20本!?」

〇ファミリーレストランの店内
如月天音「〜って感じでね」
如月天音「ようやくパートナーできたはいいけど」
如月天音「アセロラジュース依存症になっちゃったんだ・・・」
藍原しずく「第一身だしなみがなってないから疑われるんだよ」
赤城「ちゃんと服にアイロンかけてるぞ」
藍原しずく「毎回寝癖ついてるよ」
赤城「え、どこに？」
藍原しずく「ここ」
　　わしゃわしゃ（髪を乱す）
赤城「アッやったなお前!!」
藍原しずく「素敵な髪型だねー」
如月天音「アセロラ!!ジュース!!依存症!!」
赤城「いやアセロラジュース依存症て」
藍原しずく「実に面白いね」
如月天音「笑い事じゃないよ!!」
如月天音「狂ってるしずくちゃんが例外なだけで」
如月天音「普通は依存って大変なことだよ」
如月天音「プロテインの代わりにアセロラジュースがぶ飲みしてるみたいだし」
如月天音「僕のせいで筋トレに支障が出たらどうすれば・・・!!」
藍原しずく「天音さんって意外とネガティブだね」
如月天音「え!?そんなことないよ!?」
如月天音「僕めっちゃ自分に自信あるし！」
如月天音「毎日HAPPYだし！」
如月天音「今日の占いも１位だったんだよアハハ！」
赤城「目死んでるぞ」
藍原しずく「私もその占い見た」
藍原しずく「確か１位のラッキーアイテムはブレスレットだったよね」
如月天音「あっ・・・」
　　（手隠す）
赤城「おいこいつ両手に３連重ねしてるぞ」
藍原しずく「さっきからジャラジャラうるさい」
如月天音「き、気のせいじゃないかなぁ？」
　　（こっそり外す）
如月天音「それより今日また清香さんが家に来るんだけど」
如月天音「会う度に吸ったら嫌がられるかな？」
如月天音「アセロラジュースのこと責められたらどう責任取ればいい？」
如月天音「輸血パックのストック隠した方がいい？」
如月天音「大丈夫かな？」
如月天音「上手くいくよね!?」
藍原しずく「知らなーい」
赤城「どうせ押し倒して終わりだろ」
如月天音「真面目に聞いてよぉ!!」
藍原しずく「普段の適当な対応への応酬だよ」
赤城「人の話聞かない奴が聞いてもらえると思うな」
如月天音「え、僕すごい聞き上手な方だと思うんだけど」
赤城「認知の歪みって怖いな」
藍原しずく「ある意味幸せだね」
如月天音「もういい君たちに聞いたのが間違いだった!!」
　　バタン
藍原しずく「やっと邪魔者がいなくなった」
藍原しずく「これで優雅に食事ができる」
赤城「・・・なぁしずく」
藍原しずく「何」
赤城「平然と来店してるが」
赤城「こないだのこと覚えてるか？」
藍原しずく「ほとんど覚えてない」
藍原しずく「気付いたらベッドで寝てたから」
藍原しずく「誰かが送ってくれたんだろうけど」
赤城「そ、そうか」
藍原しずく「シュウさん私に何かした？」
赤城「え？」
藍原しずく「布団からシュウさんの匂いがしたから」
赤城「き、気のせいじゃないか？」
藍原しずく「反応が怪しい」
赤城「否定は怪しく見えるものなんだ！」
藍原しずく「サスペンスドラマの『俺はやってない』的な？」
赤城「そうだ、俺は断じて何もしてない」
藍原しずく「布団に血ついてたけど」
赤城「・・・俺がやった」
藍原しずく「逮捕だね」
赤城「吸うつもりはなかったんだ」
藍原しずく「犯人は皆そう言うよ」
藍原しずく「許しを請うなら崖から飛び降りて」
藍原しずく「荒波があなたの死刑を望んでいるよ」
赤城「鬼畜サスペンスやめろ」
赤城「というか色々してきたのはお前の方で・・・」
藍原しずく「何、私が何かしたの」
赤城「いや、面白いから黙っておこう」
藍原しずく「教えないと通報するよ」
赤城「脅しがデフォルトなんだよな」
赤城「強いて言うなら」
赤城「脅しじゃなくおねだりしてくる感じだったぞ」
藍原しずく「・・・・・・」
藍原しずく「そんなことしてない」
赤城「はい逮捕逮捕」
藍原しずく「してないもん」
赤城「懲役10年」
赤城「・・・ちなみに俺の匂いってどんな匂いだったんだ」
藍原しずく「別に普通の」
藍原しずく「柔軟剤の匂いだけど」
赤城「釈放」
　　チリンチリーン
如月天音「やっぱどうしてもお願いしたいんだけど・・・」
赤城「うわ戻ってくるな」
如月天音「しずくちゃん、トマトジュース依存症代表として」
如月天音「仲人になってくれない？」
赤城「駄目に決まってるだろ」
藍原しずく「いいよ」
赤城「いいのか!?」
赤城「お前そんなに天音と仲良く・・・？」
藍原しずく「アセロラジュースには」
藍原しずく「ヴァンパイア喫茶の時の因縁があるからね」
藍原しずく「血の再現度も美味しさもトマトジュースの方が上だと」
藍原しずく「その彼女さんとやらにも知らしめてあげたい」
赤城「あっそういう」
如月天音「仲取り持つんだよ分かってる!?」
藍原しずく「我らがトマトジュースに栄光を」
赤城「おう、全力で勝ってこい」
　　（ハイタッチ）
如月天音「絶対駄目だこれ!!」

〇整頓された部屋（ハット、靴無し）
如月天音「約束から３分過ぎたのに来ない・・・」
藍原しずく「それくらい遅れると思うよ」
藍原しずく「私よく１時間遅れるし」
如月天音「君は論外」
如月天音「今回の子が駄目だったら僕」
如月天音「そろそろ死んじゃうかもしれないな・・・」
藍原しずく「あなたが大袈裟なだけ」
藍原しずく「シュウさんもよく死ぬ死ぬって言うけど」
藍原しずく「吸血鬼は不老不死なんでしょ」
如月天音「そうなんだけど」
如月天音「そんなこともないんだよ」
藍原しずく「ん？どういう・・・」
　　ガチャッ
花園清香「遅れてごめんなさい！」
花園清香「筋トレの汗でメイク落ちちゃって・・・」
花園清香「って藍原さん!?!?」
藍原しずく「あ、花園先生」
如月天音「あれっ二人とも知り合いだったんだ！」
花園清香「知り合いも何も教え子よ!?」
花園清香「私の教え子と二股かけてるなんて」
花園清香「一体どういうことかしらぁ・・・？」
如月天音「誤解だよ!!ただの知り合い!!」
花園清香「ただの知り合いを夜の家に連れ込むのねぇ・・・？」
如月天音「ア、アッ・・・」
如月天音「しずくちゃ、助け・・・」
藍原しずく「先生やめておいた方がいいです、この男は」
藍原しずく「私の赤い実（トマト）を悪戯に弄ぶ罪な男・・・」
如月天音「しずくちゃあああ!!」

〇整頓された部屋（ハット、靴無し）
　　〜殺されかけながら説明した〜
如月天音「僕はただ二人に・・・!!」
如月天音「仲良くなってもらいたかっただけなんだよぉ・・・!!」
花園清香「ごめんなさい泣かないで〜！」
如月天音「うぅ、ぐすん・・・」
花園清香「よしよし、天音くんは素敵な紳士ね〜♡」
　　（頭を撫でる）
如月天音「えへへ、嬉しいなぁ・・・♡」
藍原しずく「わざとらしい、馬鹿らしい」
花園清香「こらっ藍原さん！」
花園清香「それでも付き合ってあげるのが恋愛ってものよ！」
如月天音「これガチ泣きなんだけど!?」
花園清香「にしても藍原さんも吸血鬼と契約してたなんて・・・」
花園清香「夜月くんが吸血鬼だったなんて・・・」
花園清香「ってことはキスマークは契約の印だったのね！」
花園清香「良かった〜健全なお付き合いで！」
花園清香「そりゃそうよね、夜月くん真面目だもの！」
藍原しずく「（なんか盛大な勘違いをされてるけど）」
藍原しずく「（訂正が面倒だから放っておこう）」
如月天音「そうそう、吸血鬼ってほんと身近にいるんだよ！」
如月天音「契約気軽に結ぶし」
如月天音「血吸われても何の支障もないし！」
如月天音「もうThe☆普通って感じ!?」
藍原しずく「（天音さん必死にアピールしてる）」
花園清香「で、なんて言ったかしら」
花園清香「トマトジュース依存症？」
如月天音「うん、この子も清香さんみたいな特異体質だけど」
如月天音「トマトジュースガブガブ飲んで」
如月天音「毎日楽しく過ごしてるんだよね？」
如月天音「ねっ？（圧）」
藍原しずく「うん楽しーい（棒）」
如月天音「吸血鬼紛いになったとかでは全然ないから！」
如月天音「だから清香さんも不安に思わないで」
如月天音「僕がお金出すから」
如月天音「好きなだけアセロラジュースを飲んで・・・！」
花園清香「ふぅん、トマトジュースねぇ・・・」
如月天音「（あ、あれ？）」
如月天音「（なんかピリついてるような・・・）」
花園清香「ねぇ藍原さん」
花園清香「トマトジュースってそんなに美味しいのかしら？」
如月天音「（喧嘩を売ったァ!?）」
如月天音「（買っちゃ駄目だしずくちゃん!!）」
藍原しずく「はい、美味しいですよ」
如月天音「（そう！最低限のことだけ返して・・・）」
藍原しずく「アセロラジュースとは比べ物にならない程にね」
如月天音「（見事お買い上げ──）」
花園清香「あら藍原さん飲んだことないのね可哀想に」
藍原しずく「ありますが血を水で薄めたような色をしていて」
藍原しずく「味気無いなと思いました」
花園清香「あらあらそれが爽やかで良いんじゃない」
花園清香「トマトジュースはドロドロ濃くて飽きてきちゃうわ」
藍原しずく「トマトをそのまま使っているので健康に良いですよ」
藍原しずく「そちらはほぼ人工甘味料ですよね」
花園清香「アセロラ100％に決まってるじゃない」
花園清香「ビタミンCたっぷりでお肌がツヤツヤになるわ」
藍原しずく「トマトは全病気に効きます（嘘）」
花園清香「アセロラは筋肉を育てるのよ（嘘）」
藍原しずく「トマトの方が美味しい」
花園清香「いいえアセロラの方が」
藍原しずく「トマト」
花園清香「アセロ」
藍原しずく「トマ」
花園清香「アセ」
如月天音「ちょ、二人共落ち着いて・・・」
藍原しずく「分かった」
藍原しずく「戦争だね」
花園清香「かかってきなさい！」
如月天音「争わないでええ!!」
藍原しずく「トマトジュース鉄砲で吹き飛ばしてあげる」
花園清香「こっちは素手で十分よ！」
如月天音「（なんでこんなことで争ってるんだ!?）」
如月天音「（あっ分かった、吸血鬼で言うところの）」
如月天音「（『自分のパートナーの血が一番美味い』的なマウント合戦だ！）」
如月天音「優劣つける必要ないよ！」
如月天音「どっちも美味しいで良いじゃん！」
花園清香「食事はライバルに打ち勝ってこそ」
花園清香「ひときわ美味しく感じるのよ」
藍原しずく「食＝サバイバル」
如月天音「生き物は食べ物のことになると怖いなぁ・・・」
如月天音「僕は皆で食べる方が美味しいと思うけど・・・」
花園清香「じゃあお互いに試食してみましょうか」
藍原しずく「絶対不味いに決まってる」
花園清香「吐き出しちゃったらごめんなさいね？」
　　ゴクッ
藍原しずく「・・・・・・」
花園清香「・・・・・・」
花園清香「まぁっ美味しいわ!?」
花園清香「爽やかで無限に飲めそう！」
藍原しずく「うんなかなか良い」
藍原しずく「トマトジュースにも引けを取らないかも」
藍原しずく「認め合いは大事」
花園清香「皆違って皆ハッピーね♡」
藍原しずく「ではこれにて終戦」
花園清香「平和条約締結！」
　　（固い握手）
如月天音「何なんだ・・・!!」

〇中規模マンション
如月天音「喧嘩するほど仲が良くなるってのも」
如月天音「一理あるのかもしれないね」
如月天音「怒ってる清香さん可愛かったし」
如月天音「何だかんだ上手くやっていける気がするよ、ありがとう」
藍原しずく「私もアセロラジュースの美味しさに気付けたから良かった」
藍原しずく「で、さっき言いかけてたことって何？」
如月天音「え〜何のことだっけ？」
藍原しずく「誤魔化さないで」
赤城「おーい茶番は終わったかー」
如月天音「あ、君のパートナー迎えに来たみたいだよ」
如月天音「あいつに聞いてみたら？」
藍原しずく「シュウさんもはぐらかすから駄目」
如月天音「じゃあ皆話せないってことだね」
藍原しずく「いち吸血鬼として説明責任を果たしてほしい」
如月天音「じゃあ人間も説明してほしいけどね」
如月天音「どうして令和の世になっても未だに」
如月天音「吸血鬼を助けてくれないのか」
藍原しずく「私に言われても」
如月天音「ってしずくちゃんは救世主側だもんね」
如月天音「不安のせいかな、ごめん変なこと言って・・・」
如月天音「とにかく細かいことは気にしなくていいと思うよ」
如月天音「吸血鬼は血さえくれれば十分だから」
藍原しずく「細かいこと気にしてるのはあなたの方でしょ」
藍原しずく「変に好感度上げようとしなくていいし」
藍原しずく「もっとわがままになってもいいと思う」
如月天音「なれないよ、吸血が一番のわがままだから」
如月天音「これ以上わがままになったら誰も相手してくれないって」
如月天音「・・・元カノに言われた」
藍原しずく「他人の言葉は信じない方がいいと思うよ」
如月天音「でも何か信じてないと救いがないから・・・」
藍原しずく「今はパートナーのことを信じればいい」
如月天音「そうだね、そうするよ」
如月天音「じゃ、君もパートナーと仲良くね」
藍原しずく「ん」
藍原しずく「なんで来たの」
赤城「い、いやぁ今日血吸う日じゃないが」
赤城「空腹で寝られそうになくてな」
藍原しずく「不自然」
藍原しずく「本当は？」
赤城「だから血の為で」
藍原しずく「本当のこと言わないと血あげないよ」
赤城「・・・様子を見に来た」
藍原しずく「心配だったんだ」
赤城「そりゃ心配だろ」
赤城「天音に取られる可能性もなくはないからな」
赤城「そもそも夜に男の家に行く時点でどうかと思うが・・・」
藍原しずく「心配というより嫉妬？」
赤城「は!?」
赤城「だ、誰がお前なんかに嫉妬するか!!」
藍原しずく「分かりやすい」
赤城「勘違いも甚だしい！」
赤城「大体お前の方が気があるんじゃ・・・！」
藍原しずく「大丈夫、私はずっと離れないよ」
　　ぽんっ（頭に手を置く）
赤城「!」
赤城「な、何だこの手は」
藍原しずく「寝癖押さえてる」
赤城「ついてないわ失礼な」
藍原しずく「ねぇシュウさん」
赤城「ん？」
藍原しずく「（いや、聞こうと思ったけど）」
藍原しずく「（探りすぎるのも良くないだろうし）」
藍原しずく「（自然と話してくれるのを待つのもいいかも）」
藍原しずく「（きっとそれが）」
藍原しずく「（仲良くなっていくってことだから）」
赤城「何だ黙り込んで」
赤城「そんなに言いづらいことなのか？」
赤城「さては愛のこくは・・・」
藍原しずく「別に言いづらいことじゃないけど」
藍原しずく「寝癖付いてるのは本当だよ」
赤城「え？」
藍原しずく「あと白髪も」
赤城「えっ、え!?」
赤城「それは黙っててほしかった!!」
赤城「いや黙ってられるのもあれだが!!」
藍原しずく「トマトジュースで染めてあげよっか」
赤城「いや自分で染めるからいい・・・」
藍原しずく「あ、でも染めなかったら」
藍原しずく「いずれ私とお揃いになるね」
赤城「え、いずれって」
赤城「お前そんなに俺といるつもりなのか？」
藍原しずく「・・・・・・」
藍原しずく「別にそういうつもりじゃないけど」
赤城「いや完全にそういう意味だっただろ」
藍原しずく「勘違いしてて恥ずかしいよ」
藍原しずく「白髪のくせに（？）」
赤城「あーあーそういうこと言う奴は」
赤城「もっと白髪になれ！（？）」
　　わしゃわしゃ
藍原しずく「んわ〜っ」
藍原しずく「マッサージ気持ちいい〜」
赤城「勝手に気持ちよくなるな！」

〇整頓された部屋（ハット、靴無し）
花園清香「は〜っ藍原さんとバトルできて楽しかったわ〜」
如月天音「良かった、呼んだ甲斐があったよ」
如月天音「あ、そろそろ夕飯の時間だから」
如月天音「血を貰っても・・・」
花園清香「エッ今!?」
如月天音「あっごめん嫌だった!?」
花園清香「ううん嫌じゃないけど」
花園清香「バトルに白熱したせいで汗がすごいから」
花園清香「急いでシャワー浴びてくるわね！」
如月天音「そんなの全然構わないよ！」
如月天音「むしろ汗が混じるとしょっぱくて美味しいし・・・」
花園清香「やんっもう変態さんなんだから〜！」
如月天音「ガハッ!!」
花園清香「えっごめんなさい軽くやったつもりが!?」
如月天音「M気質だから大丈夫、行ってらっしゃい・・・」
花園清香「万全の準備してくるから楽しみにね〜♡」
　　バタン
如月天音「（正直１分も待てないくらい空腹なんだよな）」
如月天音「（仕方ない、戻ってくるまで輸血パックで補うか）」

〇整頓された部屋（ハット、靴無し）
　　タタッ
花園清香「いっけない忘れ物！」
花園清香「お顔のアセロラパッ・・・」
花園清香「ク・・・」
花園清香「輸血パック・・・？」
如月天音「エッアッごめん!?」
如月天音「これはそのっ、消費期限切れるから飲まなきゃで！」
如月天音「清香さんの血はちゃんと楽しみにして・・・！」
　　バシャッ
　　（輸血パックこぼす）
如月天音「アーッやらかした!!」
如月天音「カーペットが血の海に!!」
如月天音「ごめん清香さん」
如月天音「そこのタオル取って・・・」
花園清香「ヒッ・・・!!」
花園清香「嫌っ、近寄らないで!!」
　　ドンッ
如月天音「え？」
如月天音「（今、拒絶された？）」
如月天音「（血を見て、怖がられた？）」
如月天音「（清香さんなら大丈夫だって信じかけてたのに）」
如月天音「なんで・・・」
花園清香「あっ、違うの、ごめんなさ・・・」
花園清香「ごめんなさい・・・!!」
　　バタン
如月天音「（うん、駄目だ）」
如月天音「（やっぱり駄目だったし）」
如月天音「（信じちゃいけなかったし）」
如月天音「（M気質とか余計なこと言わなきゃよかったし）」
如月天音「（ラッキーアイテムの）」
如月天音「ブレスレットつけときゃよかったああああ!!!!」
　　つづく🍅