夜空の星を

柚夏

エピソード1(脚本)

夜空の星を

柚夏

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〇教室
  ──それはある日の話。
  私は1人で本を読んでいた。
須谷 海「ねぇ、何見てるの?」
私「えっと・・・・・・小説です」
須谷 海「小説?見せてー」
私「はい」
須谷 海「・・・・・・おもしろ。これは恋愛系だね。好きなの?」
私「いや、参考にしてるだけです。書いているので」
須谷 海「へー。完成したら見せて!約束ね!」
  もう来ないだろうと思っていたが、次の日もまた次の日も来た。

〇教室
  やっと完成した日、彼女は来なかった。
  何があったのか聞いてみると、
クラスメイト「須谷 海の事?事故で亡くなったらしい」
私「え・・・」
  私は涙が溢れた。

〇海辺
  その夜、名前にもある海に行った。
私「空にいる君へ。 出会ったのは1冊の本。 参考にしていると私は言ったが、それは嘘」
私「本当は私が一から書いたものだった。 君は「おもしろい」と言ってくれた。 私はそれだけで嬉しかった」
私「だけど君は来なくなった。 事故で亡くなったと聞いた。 私は泣き崩れた」
私「亡くなったと聞いた時、初めて君の名前を知った」
私「──須谷 海」
  これは即興で作ったものだ。
  完成したものはこの場面に合わない。
  だから新しく考えた。
私「いつかはこの綺麗な海で一緒に夜空の星を見たいな」

〇海辺
  ──誰よりも大切な君だから。

コメント

  • お題である「夜空の星を」を、もう少し早い段階(海で小説の文を語りだす所)で流した方が良いですね。

    亡くなった彼女への想い。どうか天まで届きますよう。🙏

  • 切れ味の良い短編で、切ない話ですね!
    波の音が聞こえてくるような余韻が残りました。
    曲が歌詞も含めて、もう少し入ってると良かったですね!😃

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