アニメと現実 5(脚本)
〇男の子の一人部屋
露崎 令「私の身体にいる令くんと話したいな」
〇SNSの画面
露崎 令「あの、私の身体にいる令くんと会話がしたいです」
アオイ「分かりました。音声通話とビデオ通話どちらにしますか?」
私は、自分を見てみたいので、
露崎 令「ビデオ通話でお願いします」
と頼んだ。
アオイ「分かりました。準備します」
〇黒背景
ダークブラウンのストレートの髪がなびく。
──ここはどこだ?
〇草原
目を開けるとパソコンの背景のような鮮やかな草原と青空が広がっていて、更に爽やかな風が吹いていた。
平 あい「あ・・・」
〇草原
目を開ける。
ビデオ通話じゃないじゃん!と管理人のアオイにツッコミたかったが、その暇はない。令くんを探さなきゃ。
平 あい「あ・・・」
露崎 令「あ、あの。ごめんなさいっ!私が入れ替わりサイトで入れ替わりを希望したから、こんな事になって・・・・・・本当にごめんなさい」
平 あい「大丈夫。一緒に乗り越えよう。きっと、元に戻れるから」
露崎 令「うん!」
アオイ「2人揃っていますね」
平 あい「あ、アオイさん」
露崎 令「アオイさん!これってビデオ通話ではありませんよね⁈これってWin◯owsの背景ですよね⁈」
平 あい「確かに、言われてみれば」
アオイ「はい。そうです」
露崎 令「え」
アオイ「そういうのは嘘で、似たような物です」
露崎 令「あの、どうやったら元に戻れるんですか?」
アオイ「ありません」
「え!?」
そうしたらもう、友達に会えない・・・家族にも会えない・・・どうしたらいいのだろう。
アオイ「ですが、お二人にチャンスを与えます」
露崎 令「チャンス・・・?」
アオイ「はい。2人の心が通じ合えば、2人同じ時間にチャットで送れると思います。同時に送れたらお二人を元に戻します」
──そんなの、できる訳無いじゃん。
アオイ「だけどサービスで時間と分が揃っていれば大丈夫です。あ、それと、話し合いも大丈夫です」
と、アオイは私の心を読んだかのように言った。