44/(雪山の中で半裸で)脱稿報告(脚本)
〇黒
〇雪山の森の中
ギン「‥‥‥すみません 先生」
ギン「自分の手で先生を手にかけたくない からって、卑怯なことしました」
雪の上の、右腕がないオージュ「‥‥‥‥‥‥」
腕なしオージュ「いや、私も好奇心に負けたし」
腕なしオージュ「腕を失くしてみるのも、また一興だろう」
ギン「腕、返すんでくっつけて下さい」
※ドゥイプージャが腕を吐き出す
ナイスガイ・オージュ「まぁ、あれ以上 戦って大事なギン君が まぁた アホになるのも嫌だしねぇ」
ギン「先生‥‥‥‥‥」
マモ「クソがぁ!!!! 死ねぇ!!!!!」
※倒れているオージュの横腹を
マモの蹴りが襲う!!!!
ギン「おっま‥‥‥えぇ‥‥‥?💧」
マモ「── そうだ! それはそうと‥‥‥雪山辺りが変で‥‥‥」
マモ「そうか!!! お前がまだ何か仕掛けてたのか!!!」
※マモの蹴りが(略)
ギン「ど、どしたん‥‥‥?」
マモ「雪山の方で、地鳴りと謎の咆哮が聞こえたんだ」
ギン「言われてみれば‥‥‥何だ? 戦ってて気付かなかったけど、 魔物の気配の不快感‥‥‥?」
オージュ・ウォゲ「あぁ‥‥‥だから『外に出るな』とも 言ったんだよ」
オージュ・ウォゲ「あれは『北の魔物のハイブリッドの結果』 と言うべきかな」
〇洞窟の深部
オージュ・ウォゲ「この雪山で、私が強制的に炎系の魔物を 召喚し続けてたじゃない?」
オージュ・ウォゲ「その間、そもそも雪山にいた魔物は どうしていたと思う?」
ギン「‥‥‥‥?」
オージュ・ウォゲ「地下に引っ込んでいたのさ」
オージュ・ウォゲ「地下に引っ込んで、共食いを始めて」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥それ以外で狭い地下洞窟の中、 オスとメスが やることといったら?」
〇雪山の森の中
キン・ユルシャ「‥‥‥‥‥ババ抜き?」
ギン「‥‥‥‥‥‥‥💧」
無視するオージュ「── 交尾するよね」
オージュ・ウォゲ「で、また共食いして交尾して 共食いして交尾してれば‥‥‥」
オージュ・ウォゲ「まぁ、何かしらの異常なヤバイ魔物が 地下で出来上がるよね」
オージュ・ウォゲ「それが、行動を開始したんだろうよ」
ギン「や、やべぇじゃないスか?!」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥‥うん、ヤバイねぇ」
マモ「誰のせいだと 思ってるんだよ!!!!!」
ギン「もう蹴ってやるなって!!!!」
オージュ・ウォゲ「そうだよ、私のせいだ」
オージュ・ウォゲ「別に相手できない事はないから、 私が行ってきて片付けてきても構わんが」
ギン「‥‥‥先生、腕ないんだから 安静にしてろよ」
マモ「こいつのせいなんだから、こいつに 行かせればいい!」
オージュ・ウォゲ「そうだよ、私に行かせなさいな」
ギン「‥‥‥‥‥‥」
ギン「先生は出血多量・親父に顔面くらった1発・ 左足ねんざ‥‥‥」
ギン「あと、さっきと比べて落ち着いてしまった ‥‥‥明らかに低いそのテンションじゃ 無理でしょう」
ギン「マモさんは本調子じゃなさそうだし、 ところどころを凍傷してる」
ギン「親父は腰」
ギン「と、いうわけで この中では俺が1番 健康体です」
マモ「いや、コイツのせいで結構ダメージ‥‥‥」
ギン「健康でっす!!!!!!!」
ギン「── っつーわけで、いってきまーす」
マモ「はぁ?! オイ、こらっ!!!」
キン・ユルシャ「あっ! そういやぁ、ギン!!! クレイちゃんくんの性別は どっち‥‥‥」
キン・ユルシャ「聞きそびれた‥‥‥」
〇北極点
ギンを追うマモ「おい! 俺がアイツを回復するから、 アイツに行かせろ!」
ギン「そのぶん、俺にかけてくれよ」
マモ「‥‥‥‥‥‥」
マモ「‥‥‥‥‥‥さっきもだが、また激しく戦うと アホ化が再発しちまうかもだぞ」
ギン「── 何? また「魔物ほっとけ、見捨てろ」とか 言っちゃう悪い子に逆戻り?」
マモ「‥‥‥‥城からの応援を 待とうぜ」
マモ「もう、本に興味なくなったり‥‥‥ それをハッカで治すの嫌だろ?」
ギン「あれは、一気飲みしなければ大丈夫‥‥‥じゃん?」
マモ「‥‥‥‥もうさ」
マモ「お前は よく頑張ったじゃないか」
マモ「お前が頑張らなくとも、俺らだって 時間をかければ倒せない事もないんだから」
マモ「もう、お前はアググ賞をとった後の事とかさぁ‥‥‥」
マモ「そうそう 『ヘドロを喰らう』の続きも よろしくな?」
マモ「‥‥‥忘れてないだろうなぁ?! ソレを完結させないと、怒るぞ俺は!!」
ギン「あっ。それなら、大丈夫だぜ?」
マモ「‥‥‥‥‥‥‥え?」
ギン「完結させた『ヘドロ〜』、 もう町に届いてるんじゃねぇかな」
マモ「‥‥‥‥‥‥‥‥‥完結までなんて、いつ書いた?」
マモ((アググ賞のと、並行して書いてた‥‥‥?))
マモ((いや、コイツにそんな器用さはない‥‥‥))
マモ「‥‥‥‥‥‥‥おい、まさか」
ギン「あはは〜」
ギン「アググ賞のをあきらめて『ヘドロ』を 完成させちゃってましたぁ〜」
マモ「!!️!!️!!️!!️!!️!!️」
マモ「おまっ‥‥‥‥!!」
マモ「おま‥‥‥‥‥」
ヴァガ((── あぁ))
〇西洋風の受付
『おぉい。宛先ぃ コレで合ってるぅん?』
ヴァガ「ん?」
ヴァガ「‥‥‥‥‥‥」
ヴァガ「は?」
ヴァガ「‥‥‥‥‥‥」
ヴァガ「ジョブ×2! 送ろうぜ!」
『いいのぉおお?』
ヴァガ「イイヨォオオオオ」
ヴァガ「‥‥‥‥‥‥」
原稿の送り先は、ギン先生の故郷の町だった。
アググ・リシュケ賞の送り先じゃない。
── 話には聞いていた。
「ギン先生が故郷で趣味連載している
作品がある」と。
〇北極点
ヴァガ「‥‥‥‥‥‥‥」
マモ「おい! 何で そっちを優先させたんだよ?!」
マモ「バカじゃねぇの?!」
ギン「── ほら。またさ、 いつ俺がアホになって文字が書けなくなるか わからないじゃん?」
ギン「だからさ、『楽しみにしてくれてる人』が いる方を優先したほうがいいと思って」
ギン「‥‥‥‥‥いいんだよ アググ賞の方、やっぱ旅しながらじゃ 無理だったから」
ギン「甘く見てたわ。自己責任だよ」
ギン「俺の頭が無事だったら、また来年 チャレンジしてみるし!」
ギン「‥‥‥‥‥‥‥」
ギン「‥‥‥‥‥‥泣きすぎじゃない?💧」
ギン「妥当な判断だと思うし、アググ賞は多分 来年もあるんだしで 悲観要素なくない?」
マモ「お前がバーンッてデケェ賞とって、 その隣で俺が「当然だろ」って ドヤ顔するのが夢だったのに!」
マモ「お前の事、めっちゃ自慢してぇのに!!!」
ギン「も、盲目がスゴイ‥‥‥‥(´ロ`)💦」
ギン「‥‥‥‥‥‥‥嬉しくない?」
ギン「『ヘドロ』、嬉しくなかった?」
マモ「‥‥‥‥‥‥‥嬉しいに決まってるじゃん」
ギン「つまんなかったら、ごめんね?」
マモ「それは ねぇよ」
ギン「も〜」
ギン「いつも 期待しすぎだって お前」
ギン「‥‥‥‥‥」
ギン「んじゃ、いってきまーす☀」
ギン「‥‥‥‥‥‥」
ギン「無事に帰還したらさぁ 友人として、お宅訪問くらいは さすがに させてくれよな?」
マモ「あっ、あ‥‥‥‥」
マモ「俺ん家さ、惣菜を売ってて‥‥‥ 実はお前とか親父さんが割と買いに」
マモ「来てて‥‥‥‥」
マモ「‥‥‥‥‥‥」
アイツ、やっぱ 足 速いなぁ‥‥‥‥。
聞き覚えのある兵士らの声「── おーい! ヒーラーさぁ〜ん! 大丈夫かぁ〜??💦」
兵士らの声「オージュ・ウォゲ、確保ぉ!!!」
〇暗い洞窟
雪山んとこに、洞穴があった。
底から気配を感じるから‥‥‥
こっから落ちていけば、地下に行けるかな。
〇黒
ギン((まぁ、俺なら勝てるだろ))
ギン((知能が落ちないように戦わなきゃな‥‥‥))
ギン((‥‥‥って、なんだよソレ))
〇黒
〇魔界
ギン「‥‥‥‥‥‥」
ギン「あぁ、でも最近もうずっと アウトプットばかりしてたから‥‥‥」
ギン「積んでる放置本の消化してぇな」
ギン「帰ったら」
ギン「── 死亡フラグは折るためにあるッッ!!!!」
〇中世の街並み
マッチョ兵士「オージュ・ウォゲぇえ!!! こらぁぁぁああ!!!!」
モブ君「早く 城に連れてこうぜ!!!!」
キン・ユルシャ「そんな手荒に扱わないであげてくれ」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥私の事はどう扱ってくれても 構わないが、最後に1つ寄りたい所 いいだろうか?」
キン・ユルシャ「トイレ?」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥‥‥‥違う」
〇ツタの絡まった倉庫
〇城の客室
『オージュせんせぇ、お帰りマダカナー』
※玄関扉の開く音が遠くからする
オージュ・ウォゲ「タネェ〜」
『せんせぇえ、おかえりぃい』
オージュ・ウォゲ「ごめんねぇ 先生、悪い事をしたから しばらく帰れそうにないよぉお」
オージュ・ウォゲ「だから、その間は チューリップとかの世話を頼むよぉ」
『え‥‥‥』
オージュ・ウォゲ「屋敷の管理もぉ」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥なんなら、どこか好きな所に 行ってくれたって構わないしぃ」
オージュ・ウォゲ「今まで、ありがとおおぉぉぉ」
『‥‥‥‥せんせぇ?』
〇暗い廊下
『せんせぇ?』
〇広い玄関
『‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥』
〇ツタの絡まった倉庫
浮遊術?を駆使してカツ丼用意したのかと思うとタネクンてぇてぇ……😍
ガラの悪いマモさんの蹴りがジワジワきます😅加減してない感じですよね🥹こえぇ…
魔物の姿がないおかげで逆に想像膨らむ感じでいいですね。下手につけなくて正解やも。勝手にめちゃくちゃ恐ろしい姿を想像しています😶🌫️
【趣味優先】的なことは自分にも心当たりがあるので、つ、辛い………です。
と思っていたら、ラストのタネくんちゃんで涙腺崩壊しました……。
うわあぁんキンさんがピュアピュアでカワイイぃっ!!!
雄雌でやる事がババ抜きwww
ボコられ先生の潔さが泣ける…タネ並みに泣ける…😭
そしてアググ出してなかったか〜住所の件気になってて…というかマジでこの物語で1番成長してるヴァガちゃんに毎度感動🥺ギンマモ友情も最高…お宅訪問…そうだね、これからが友達本番なんだからババ抜きに勝って無事に故郷に帰ろう!!(泣)