19 掘り返された過去(脚本)
〇ヨーロッパの街並み
受付屋「皆!早く逃げろ!逃げるんだぁ!!」
武藤和樹「あぁ!依頼屋のおじさん!」
受付屋「おう!お前らか!」
飯塚隼人「すみません!一体何があったんですか!?」
受付屋「あぁ、どうも良く分からねぇが、何者かが急に街を襲って来やがった・・・随分昔の戦が終わってからこんなのは」
受付屋「滅多に無かったんだがな・・・」
飯塚隼人「戦?」
武藤和樹「ま、まぁ!何がともあれ、僕達もこれから元凶を叩きに行きます!」
受付屋「あぁ!頼むわ!出来れば俺も行きたいが、住民の避難を終わらせなきゃ!」
武藤和樹「分かりました!ここは僕達に任せて!」
俺達は燃え盛る街を進みながら、元凶を捜し回った。
クリムゾン「はははは!やっぱこうじゃ無いとなぁ!プルートの旦那が突然連絡して来て何かと思えば、」
クリムゾン「やっと旦那が本気になってくれやがった!久々に大暴れだぜぇ!!」
武藤和樹「まて!これ以上はやらせないぞ!」
クリムゾン「あん?何かと思えば正義の味方気取りの奴か・・・まぁ良い、丁度物足りなさを感じてたんだ・・・」
クリムゾン「楽しませてくれよ!!」
飯塚隼人「これ以上お前らの好き勝手にさせるか・・・って・・・」
飯塚隼人「え?お前?良く見たら・・・」
武藤和樹「え?隼人君?どうしたんだい?」
飯塚隼人「あ、あぁ・・・!?」
〇体育館の裏
飯塚隼人「かはっ!!」
鳥山浩二「何だよこれっぽっちかぁ?ママの財布からパクる度胸も無いのか?」
飯塚隼人「無理だよ・・・そんな事したら・・・」
鳥山浩二「お前がどうなろうと知ったこっちゃねぇよ!お前は俺の言う事聞いてりゃ良いんだよ!今直ぐ遊ぶ金寄越せよ!」
飯塚隼人「だから、無理なんだって・・・」
飯塚隼人「ごふっ!」
近衛匠「あぁ聞こえねぇなぁ・・・金くれなきゃ何も聞こえねぇ・・・」
飯塚隼人「お、おえ・・・」
鳥山浩二「ほらほら!早く金くれなきゃずっとこうだぜぇ?」
〇ヨーロッパの街並み
飯塚隼人「(う、嘘だろ?こいつ、鳥山にそっくりじゃ無いか・・・暫く忘れてたってのに、寄りに寄ってこんな・・・)」
武藤和樹「は、隼人君?どうしたんだい?」
飯塚隼人「え?あ!」
クリムゾン「何だ来ないのか?来ないならこっちから行くぜ!!」
武藤和樹「ま、マズい!隼人君!」
飯塚隼人「え?うわっ!?」
クリムゾン「何だ何だ?さっきまでの威勢はハッタリか?ならもう潰しても良いよな?」
クリムゾン「かはっ!こ、こいつは!?」
陣内香織「あんたが元凶ね!このあたしが相手よ!」
クリムゾン「女ぁ?良い度胸じゃねぇか!たっぷりいたぶってやるぜ・・・って・・・」
クリムゾン「な、何だ!?一発矢を撃たれただけなのに、この痛みは!?」
陣内香織「今撃った矢には猛毒が塗ってあるの!化け物相手にどこまで聞くか知らないけど、長くは耐えられないんじゃ無い?」
クリムゾン「も、猛毒だぁ!?やってくれたぜ・・・仕方ねぇ、今度会った時はお前から殺してやる!」
陣内香織「あぁクソ!逃げられたか・・・それはそうと!」
後から来た香織が元凶を追い払い、俺達と合流した。
陣内香織「男共!大丈夫!?」
武藤和樹「あ、香織ちゃん!僕らは何とか大丈夫!」
陣内香織「よ、良かった・・・って、」
陣内香織「隼人?どうしたの?」
飯塚隼人「・・・ご、ごめん、俺、さっきのあいつ見たら、嫌な事思い出して動けなかった・・・」
陣内香織「え?何があったの?」
遠藤かな恵「あぁ、やっと追い付いた!」
陣内香織「え?かな恵さん?どうして!?」
遠藤かな恵「ごめん、誰か怪我して無いかと思って・・・」
武藤和樹「あ、そしたら隼人君をお願い出来る?」
遠藤かな恵「分かりました!なら直ぐに・・・」
飯塚隼人「いや、大丈夫・・・」
武藤和樹「隼人君?」
飯塚隼人「俺、どこも怪我して無いし、態々魔法使って貰う程の事じゃ無いから・・・」
遠藤かな恵「え?本当に大丈夫?」
飯塚隼人「大丈夫・・・でも、今は1人になりたいから・・・」
陣内香織「あ、あぁ!隼人!」
陣内香織「え?マジで何があったの??」
武藤和樹「どうだろう・・・僕にも良く分からないけど、さっきの奴に原因があると思う・・・」
武藤和樹「ともあれ一度戻ろう・・・いつまたあいつが来るか分からないし・・・」
遠藤かな恵「・・・はい・・・」