14 盗賊(脚本)
〇兵舎
陣内香織「・・・・・・」
陣内父「俺は飲みたいから飲むんだよ!良いから持って来い!!」
アサド「金は払うって言ってんだろ!良いから持って来い!!」
陣内香織「・・・・・・」
陣内香織「・・・あたし、何やってんだろ・・・こんな事でムキになってさ・・・」
〇ヨーロッパの街並み
武藤和樹「アーシャさん、質問なんですが、お父さんは家にちゃんと帰って来てましたか?」
アーシャ「はい、いつもなら必ずと言って良い程帰って来てはいるんですが、昨日はどう言う訳か帰って来なくて・・・」
武藤和樹「そうですか・・・目撃情報とかは?」
アーシャ「今の所確認出来てません・・・誰かが見つけてくれてれば、もう連絡は来てるんですが・・・」
飯塚隼人「あ!武藤さん!頼まれてた情報収集やって来ました!」
武藤和樹「あ、お疲れ様・・・どうだった?」
遠藤かな恵「そ、それが・・・非常に厄介な話なんですが、アサドさん、どうも盗賊見たいな人達に連れてかれてたって話を聞いちゃって・・・」
武藤和樹「え?それ本当なの!?」
飯塚隼人「間違いありません・・・アジトの情報も話してくれたので・・・」
武藤和樹「なるほど・・・大方身代金目当てだろうな・・・ともかく行って見よう・・・大事になってからじゃ遅いからね・・・」
アーシャ「あの、皆さん、今盗賊がどうとかおっしゃってましたが、大丈夫ですか?」
武藤和樹「・・・大丈夫です・・・お父さんは必ず助けます・・・皆、行こう・・・」
〇洞窟の深部
アサド「ぷはー!もう酒が飲めりゃ状況なんて関係ねぇ!おーい!酒まだあるんだろー?早く持って来ーい!」
盗賊「おいおい、攫い易いと思って攫ったのは良いが、こいつ人質にする意味あるか?やっぱ攫うなら娘の方が・・・」
盗賊「無理言うなよ・・・娘の方はガードが固いし、やっぱこいつの方がどう見ても攫い易いし・・・何より一応資産家な訳だから・・・」
盗賊「けどなぁ・・・」
アサド「おぉい聞こえないのか!?酒持って来いって言ってんだろうがぁ!!」
盗賊「どっからどう見ても攫う相手間違えたぜ?俺ら・・・」
盗賊「ま、まぁ!もうやっちまった訳だからさ!直ぐに脅迫状書こう!」
盗賊「そ、そうだな・・・」
アサド「おぉい!聞こえないのか!!早く酒持って来ぉい!!」
盗賊「あぁ!分かった!分かったから落ち着け!!」