1 傷を持った4人(脚本)
〇体育館の裏
飯塚隼人「かはっ!!」
鳥山浩二「馬鹿かお前!お前に拒否権はねぇんだよ!」
近衛匠「金が無いってんなら親の財布からパクって来いよ!簡単じゃねぇか!」
飯塚隼人「だから、俺にだって生活が・・・」
鳥山浩二「分かんねぇ奴だなぁ!お前は俺らに遊ぶ金出してりゃそれで良いんだよ!今出せないなら明日中に金持って来い!」
鳥山浩二「それが出来なきゃどうなるか分かってんだろうな?」
飯塚隼人「・・・・・・」
近衛匠「おい、もうこんな奴放って置こうぜ、これ以上痛め付けても金出しそうにねぇ・・・」
鳥山浩二「けっ!詰まんねぇなぁ・・・良いか?明日中に金持って来なかったら今日見たいに済まさねぇからな?」
飯塚隼人「・・・何で俺なんだよ・・・俺、何もして無いのに・・・」
俺は飯塚隼人。高校2年生。高校生になってから心機一転しようとしたのだが、この通り虐めの対象にされている。
何故こんな事になったのか、それは自分に原因があるとも考えたが、今は何かを考える力すら残って無かった。
〇狭い畳部屋
陣内父「プハー!やっぱ酒があれば人生安泰だなぁ!」
陣内父「あれ?もう無くなったのか?おーい!ビールお代わり!」
陣内香織「ちょっとお父さん、またこんなにお酒飲んで・・・これ以上は止めて置いた方が・・・」
陣内父「何だ香織?俺は酒が飲みたいから飲むんだよ!ずべこべ言わずに持って来い!俺は酒が飲みたいんだよ!!」
陣内香織「ねぇ、これ以上飲んだら身体に良く無い・・・」
陣内父「煩ぇ!!これ以上俺に逆らうなら警察呼ぶぞ!!嫌なら今直ぐ酒持って来い!!」
陣内香織「・・・分かったわ・・・」
アルコール中毒の男に命令されてる少女は陣内香織。酒に溺れたこの男は実の父親で、彼女は父からのDVに悩まされていた。
〇オフィスのフロア
熊野剛樹「何だこのプランは!?全然成って無いじゃ無いか!!」
武藤和樹「す、すみません!ですが、前回の反省点は確り確認したのですが!」
熊野剛樹「その割にはやる気が微塵も感じないな!研修の時に何を学んだんだ?全く持って話にならん!!」
武藤和樹「ぶ、部長・・・」
熊野剛樹「全く!お前は本当に何も出来ないんだな!この前の契約も、俺がいなかったら取れなかったってのに!」
熊野剛樹「とにかくこの企画は今直ぐやり直しだ!何をどうしたら良いか徹夜で考えろ!これは命令だからな!」
武藤和樹「・・・この前の契約って、部長は只隣にいただけじゃ無いですか・・・」
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