美女と野蛮人

夏目心 KOKORONATSUME

1 社会人デビュー(脚本)

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〇オフィスのフロア
葛城真司「お早うございます!」
星川大悟「お早う葛城君!今日から宜しくね!」
葛城真司「はい!宜しくお願いします!」
  俺の名前は葛城真司。大学を卒業したての新入社員で、今日から夏目ゲームスの見習いとして働く事となる。
星川大悟「改めて、僕が今日から君の教育担当になる星川だ・・・分からない事があれば何でも聞いてね・・・」
葛城真司「はい!」
秋葉山翔「何だ星川、遅かったじゃ無いか?」
星川大悟「あ、お早うございます・・・秋葉山部長!」
秋葉山翔「全くお前は成って無いなぁ・・・仕事場の人間なんだから始業時間の1時間前からやるもんだろ?」
秋葉山翔「俺なんかいつも1時間前から来て掃除やこれからの準備やってるんだ・・・もっと俺を見習えって!」
星川大悟「あ、まぁ、そうですね・・・」
秋葉山翔「分かりゃ良いさ!所で、そいつ誰?」
星川大悟「ちょっとちょっと!前から話してましたよね?今日から内に新入りの子が入るって!」
秋葉山翔「あぁ、そんな話あった様な無かった様な・・・まぁ良い・・・俺はこの部署で部長やってる秋葉山だ・・・お前は?」
葛城真司「え?あぁ、今日から見習いとして入る葛城です・・・」
秋葉山翔「あぁ、葛城って言うのか・・・星川、確り教えるんだぞ?」
星川大悟「全くあの人は・・・」
葛城真司「星川さん、あの人は一体・・・」
星川大悟「あぁ、あの人は僕らの部署の部長だよ・・・昔はあれで仕事出来てたらしいけど、昔の人だからか、結構いい加減と言うか、」
星川大悟「横暴と言うか・・・」
葛城真司「は、はぁ・・・」
星川大悟「まぁ、何がともあれ、今日から本当に頑張って貰うからね!先ずは基本的な奴から教えるから!」
葛城真司「・・・はい、宜しくお願いします!」
  これから俺が入る部署にはかなり個性的な部長がいるが、何がともあれ、俺は仕事を覚えに行くのだった。

〇オフィスのフロア
  それから、俺は悪戦苦闘しながらも基礎的な事を覚えて、終業時間となる。
星川大悟「今日はお疲れ様!やって見てどうだった?」
葛城真司「はい、これなら、自分もやって行けそうです!」
星川大悟「良かった!色々大変な事はあるけど、確り覚えてってね!」
秋葉山翔「あれ?お前ら何やってるんだよ?」
星川大悟「あ、お疲れ様です部長!終業時間なので、我々はお先に失礼します!」
秋葉山翔「はぁ!?馬鹿かお前!何で残業しないんだよ!?」
星川大悟「い、いやいや!僕らはもうやるべき仕事を全て終わらせました!何より、葛城君は今日来たばかりですし!」
星川大悟「いきなり大きな負担を掛けるのは!」
秋葉山翔「はぁ!!新入りだから甘やかすのか!?新入りならもっと社会の厳しさ叩き込め!良いか?残業は立派な社会貢献なんだよ!」
秋葉山翔「自分の仕事が全て終わったら次は何をすれば良いのか聞くのは基本中の基本だろ?星川、何度教えれば分かるんだよ!?」
星川大悟「ちょ、ちょっと待って下さい・・・言いたい事は分かりますが・・・」
秋葉山翔「良いからやるんだよ!職場に置いて上司の命令は絶対だ!お前ら今から残業しろ!それが終わったら飲みに行くぞ!良いな!?」
星川大悟「あぁ、またこれだよ・・・」
葛城真司「あの、星川さん・・・あの人いつもあんな感じなんですか?」
星川大悟「まぁ、そうだね・・・そう言う環境が当たり前だったのか、考え方がその時のままなんだよね・・・」
星川大悟「残業は当たり前とか、飲み会は絶対参加とか・・・」
秋葉山翔「何してるんだお前ら!手を動かせ手を!!」
星川大悟「あぁ!はい!」
星川大悟「ご、ごめんね・・・取り合えずやろうか・・・」
葛城真司「まぁ、はい・・・」
  些か横暴な感じに残業を強制されたが、仕方無く残業をやるのだった。

〇大衆居酒屋
  残業を終わらせた俺達は、部長の命令で居酒屋へ赴く事に。
秋葉山翔「ぷはぁ!やっぱ仕事終わりの一杯は最高だなぁ!正直これだけの為に頑張ってると言っても良いなぁ!!」
秋葉山翔「良いかお前ら!俺が若い頃はなぁ!家庭の事情そっちのけで遅くまで仕事するのが当たり前だったんだ!」
秋葉山翔「仕事が終わった後は飲み会行って、翌日にははってでも仕事に行く・・・それが社会人ってもんだ・・・仕事はすればする程な・・・」
星川大悟「あぁ、もうこの話は聞き飽きたなぁ・・・」
葛城真司「星川さん、大丈夫ですか?」
星川大悟「これで大丈夫だって言えば嘘になるね・・・明日の事だってあるのに、酒なんてそんなに飲めない訳だし・・・」
星川大悟「葛城君だって、今後の個人的な予定とかあったでしょ?」
葛城真司「はい、まぁ・・・今日覚えた事の見直しとかしたかったし・・・」
星川大悟「そっか・・・そう言えば、葛城君が夏目ゲームスに入った理由とか、目標とか聞いて無かったね・・・良かったら」
星川大悟「聞かせてくれるかい?」
葛城真司「あ、はい・・・俺、自分でゲームや物語を作りたくて入ったんです・・・創作とか、物語を読むのが好きだから、」
葛城真司「自分で何か作りたくて・・・」
星川大悟「そうなんだね!それは是非形にして欲しいかな!でも先ずは基本的な事から・・・」
秋葉山翔「お前ら人の話聞いてるかぁ?て言うか飲め飲めぇ!酒が足りないんじゃ無いかぁ??」
星川大悟「あの、部長、もうその辺にした方が・・・」
秋葉山翔「上司から酒を出されたら飲むのが礼儀だろ?今日は吐くまで飲むぞぉ!!」
星川大悟「部長!帰れなくなりますよ!」
  初日から部長の古い考えに振り回された俺は、これから夏目ゲームスで頑張って行くのだった。

次のエピソード:2 新入社員の女の子

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