99クレージー

山本律磨

人形の家(1)(脚本)

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〇未来の店
A「やあ」
A「ナリに似合わず 真面目なご参加、恐縮です」
D「また俺一人だけか」
D「どいつもこいつも 大事な四天王会議を何だと思ってるんだ?」
A「そのネーミング、 やっぱりどうかと思うな」
A「今時四天王って。なんかダサくない?」
D「そういう消極的な姿勢こそ革命の大敵だ」
D「すぐ『ダサッ』とか『サムッ』とか言って マウントを取りたがる奴は、 いつか足元を掬われるように出来ている」
D「お約束こそが、 悪の秘密結社にとって必要不可欠な 説得力である!」
A「悪、言うな」
D「ああいや、つい勢い余って・・・」
A「でもまあ、確かに 大体において真の正義とは 異端より興るものなのかもね。 仏陀しかりキリストしかり」
A「亡空しかり」
D「我らが盟主、亡空」
D「今日こそ俺への命が下っているのだろうな」
D「SもKも既に作戦を遂行中と聞くが。 それほどまで俺は軽んじられているのか?」
A「卑屈皮肉なんてDさんらしくないよ。 盟主は君の無骨な武闘派っぷりこそ、 頼りにしてるんだから」
D「そ、そう?」
A「君は直接的な戦いの中にのみ、 その身を置くべきだ」
D「それはまことに亡空の言葉だろうな」
A「どういう意味?」
「・・・」
  『きゃる~ん!遅れました~!』
K「テヘッ♪」
D「なぜ食パンを咥えている?」
K「え? 遅刻しそうな時は、 食パンを食べながら走るものじゃなくて?」
D「その前に遅刻しない努力をせんか」
K「てへぺろ♪」
A「『カトリーヌ』の調子はどうだい?」
K「この私が新たに力を与えたのですよ」
K「元気ビンビンってカンジ?」
D「満々とか揚々とか言えんか?」
D「ビンビンって・・・」
K「何を下衆の勘繰りしていらっしゃるの? このムッツリ筋肉!」
A「しかしあれだね・・・」
A「人造の禍異物のみならず、 いよいよ本物の付喪神と 関わらないといけないとは」
A「これより益々の緊張感を持って 作戦に当たらないとね」
D「承知」
K「畏まりました」
A「と、いうことで。 宜しいでしょうか?」
A「我が盟主・・・亡空様」
K「ふふっ、笑ってらっしゃいますわ」
D「否、滾っておられるのだ」
A「・・・」
A(どっちでもいいさ)
  つづく。

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